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ツイステの監督生こと主人公の正体は悪魔か?という話

※ツイステメインストーリー5章までとイベント、ツイステコミカライズのネタバレが含まれます。

前々からTwitterでボソボソと呟いていた話なのですがどうしても6章前にまとめておきたかったので書きました。内容はタイトルの通り「ツイステッドワンダーランドの監督生こと主人公の正体って悪魔なんじゃない?」という話です。
あくまで筆者個人が実はこうなのでは!!?と思い書き起こしただけですのでふーんそんな予想をしてる人もいるんだ〜ぐらいにふわっとお読み下さい。

監督生の帰りたい元の世界

唐突すぎるだろという当然の疑問をひとまず置いておいて頂いて、ツイステ主人公こと監督生のざっくりした情報を書き出していきましょう。

・容姿、性別、経歴不明
・デフォルト名はユウ(変更可)
・魔法が使えない
・グリムと2人で1人の生徒としてナイトレイブンカレッジに通う事を特例で許可される
・オンボロ寮の監督生に任命される
・自分が元いた世界に帰りたい
・出身地不明(日本の文化に詳しいが出身地が日本であると言った事は無い)
・ミッキーマウスを知らない

大体こんな感じですね。
性格に関しては「真面目」と言われたり選択肢などでなんとなく見え隠れしています。基本監督生(プレイヤー)の視点で物語が進む為監督生の顔は見えません。「ひ弱そう」「冴えない」「サイズの大きい制服を着ている」等と見た目に関してたびたび言及されていますがよくあるソシャゲの無個性主人公という感じで監督生の場合、詳しい容姿も性別も不明という点があるのでより主人公=プレイヤーという側面が強いように見えます

そんな監督生の唯一ハッキリした意思が感じ取れるのは「自分が元いた世界に帰る事」です。

でもこの目的、少し引っかかりません?
その〝帰りたい元の世界〟がいわゆるプレイヤーが居る現実の世界ならばプレイヤーは好きでゲームをプレイしている(ツイステの世界に来ている)のに、そのプレイヤーのアバターであるはずの監督生の1番の目的が元の世界に帰ること、つまりゲームをやめることなんですよね。
主人公が元の世界に帰るということを目的にしている作品は別段珍しいわけではありませんが、これが最初からビジュアルありきの主人公ならともかく極力見た目という重要な個性を削いでいる主人公にプレイヤーと明らかに異なる目的を持たせるのは違和感があります。

別に深い意味なんてないのでは?と考える人も多いと思いますし、その可能性もありますがしかし他にも疑問点があります。それは

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ミッキーマウスを知らない

という点です。
プロローグで監督生は「財布もスマホもない」と発言していることから少なくともスマホが存在しているような時代から来ているのは確実ですし、たびたび日本の行事に詳しいようなそぶりを見せていますが仮に現代日本出身だとしたらなおさら〝ミッキーマウスを知らない〟というのは無理があります。だって周囲にいます?ミッキーマウスを知らない人。

2021年で生誕93周年を迎え、日本でもコンビニだろうがスーパーだろうが探せばミッキーがパッケージングされた商品が1つは見つかるでしょうし、日本に限らずスマホが普及しているような国では知らない人を探す方が難しいレベルじゃないかと思われます。
グレートセブンに関してはディズニー興味ない人なら知らなくてもおかしくないと思うので除外。

これらの「自己投影型の主人公に持たせるには違和感のある目的」「ミッキーマウスを知らない」という情報を統合すると

監督生が帰りたがっている元の世界はプレイヤーの居る現実とは別の場所である

という事になります。

 監督生がプレイヤーに開示されていないだけで辿ってきた人生があり、監督生の帰りたい元の世界にはミッキーマウスが存在しないのであればミッキーマウスを知らないことに対して辻褄が合いますよね。

話は若干逸れるのですがツイステを詳細に追っている方なら伊勢海老くんの愛称で親しまれているコミカライズの監督生の事が気にかかるでしょうがあらかじめ言っておくとコミカライズ監督生の円満雄剣とアプリの監督生は完全な別人です。

アプリ監督生と似た立場に置かれていますがアプリ内で言及されている監督生の容姿と真逆で口調も異なりますし漫画独自の個性と人生を持つキャラクターと断言されていますからね。
ストーリーもコミカライズ4話以降違うものになってきているので、その辺のアプリとの違いとかもいずれまとめたいですね…。

とはいえ雄剣くんの場合「日本の東京都出身」「剣道部の公式場合に出場するため帰りたい」という詳細な経歴があり、「異世界に来てしまう」「グリムと2人で1人の生徒として認められる」「オンボロ寮の監督生」「魔法が使えない」という点においてアプリの監督生と似た立場に置かれているなんの裏もない人間なのでとてもいいサンプルなんですよね…というわけで正体の怪しい監督生とちょくちょく比較していきます

話を戻しますと「プレイヤーのいる現実≠監督生の帰りたい元の世界」である事を示す根拠は他にもあり、銀座で行われたリリース1周年記念リアルイベントにてメインライターである枢やな先生がコメントで『ついにツイステッドワンダーランドとこの世界がつながる日がきたんだ!』と発言し、コミカライズのあらすじでも『この世界で平凡に暮らすユウが─』(漫画内での雄剣のあだ名はユウ)と書かれています。

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現実の人間である枢先生はともかく、漫画においてわざわざ「この世界」という表現を使うのはかなり違和感がありますよね。これは意図的に同じ表記を使うことで

この世界=プレイヤーの居る現実&雄剣の元いた世界

であり

プレイヤーが思い浮かべる元の世界(現実)と監督生の帰りたい世界は別の場所

であることを示しているのだと思われます。

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モチーフキャラについて

ここから先は「アプリ監督生はプレイヤー自身ではなく独立した1人のキャラクターである」という仮説を元に書いていきます。

監督生が明確に意思を持つキャラクターであるというのなら他のネームドキャラクター同様、監督生のモチーフになったキャラクターがいて、寮の元になったディズニー作品があり、オンボロ寮で讃えられていたヴィランがいるはずです。

まあでもツイステの各キャラのモチーフってかなりややこしくて、メインモチーフとなったキャラと共通点を持つキャラの要素をどんどん足していくというキメラ方式なのでモチーフ被りとかかなりあるんですよね。複数人がアリスの要素を持ってたりオーロラ姫の要素を持ってたりする。おそらく全て把握するにはありとあらゆるディズニーコンテンツを網羅しなくてはなりませんから今回触れるのはあくまで1番重要なメインモチーフのみです。

そんなわけで監督生のメインモチーフキャラと所属するオンボロ寮のインスパイア元を探っていきます。

まず、現在ナイトレイブンカレッジに存在する寮はポムフィオーレ寮(白雪姫 1937年公開)が1番古く歴史のある寮だと作中で断言されており、7寮の元になった作品は全てウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ長編作品であることからオンボロ寮の元になった作品は白雪姫より後に製作されたウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ作品である可能性が高いです。

白雪姫以降に製作されたウォルトディズニーアニメーションスタジオ(以下WDAS)長編映画作品は58作品。多いわ。
というか白雪姫が1番最初のWDAS長編映画作品なのでそれ以降となるとほぼ全ての作品が該当するんですよね。

しかし他寮のインスパイア元作品や教師陣のモチーフキャラの登場する作品、続編やツイステリリース後に公開されたラーヤと龍の王国などは除外しても良いでしょう。
そうすると44作品に絞られました!やったぜ!
…流石に途方もないのでやり方を変えます。

ちなみにオンボロ寮の監督生の部屋の元ネタであるミッキーの夢物語(1936年公開)は白雪姫(1937年公開)より古い作品なのですが、短編アニメですのでメインモチーフ作品ではないのでしょう。

 インスパイア元がある以上、オンボロ寮には元となった作品の要素が散りばめられているはずです。その中でも

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・炎操る魔獣グリム
・オンボロ寮に住みつくゴースト達
・ハロウィンイベントでオンボロ寮コンビがした〝偉大な魔法士〟の仮装
・監督生の部屋の鏡に現れるミッキーマウス

これらがインスパイア元の作品にも登場する物なのではないかと推測します。
WDAS長編映画作品44作の中で「青い炎を操るキャラクター」「ゴースト」「偉大な魔法士」「ミッキーマウス」これら全てが登場する作品は1つだけ。1940年に公開された

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ファンタジア

です。

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前述の要素が当てはまるキャラクターとしてはミッキーマウス、イェンシッド、チェルナボーグが登場します。

その他にもプロローグを見返すとかなりファンタジアの要素が散りばめられているのもわかります。
プロローグで監督生が雨漏りをなんとかしようとするシーンで2回もバケツに言及する選択肢が出てきますが、魔法使いの弟子のミッキーも修行の一環としてバケツに水を貯めようとしていました。
プロローグ終盤、監督生がゴーストカメラ(魔法道具)を学園長から借りるという流れはミッキーが帽子(魔法道具)を師匠であるイェンシッドから借りるシーンに該当し、ドワーフ鉱山に登場するゴースト達も山に登場する幽霊という禿山の一夜のオマージュなのだと思われます。ドワーフ鉱山周辺は白雪姫の要素が多いですが、白雪姫にゴーストは出てきません。

魔法使いの弟子とか禿山の一夜ってなんぞやという方も居ると思うので説明するとファンタジアに登場する楽曲名であり各ストーリーのタイトルです。ファンタジアはオーケストラによるクラシック音楽をバックとした、アニメーションによる8編の物語集です。なので明確なストーリーがなく、一部を除きキャラクターも一切喋りません。特殊な点としてはアニメーションのほかに実写のパートがありそこではオーケストラ楽団や指揮者の演奏シーンや曲の解説などをしてくれます。そしてその8編うちの2つが魔法使いの弟子禿山の一夜という訳です。

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そしてファンタジアのヴィラン禿山の一夜に登場するチェルナボーグ
昼間はなんの変哲もない山に化け、夜になると正体を表しゴーストや悪魔達を従え炎や影を操る闇の支配者です。元になったのはスラヴ神話に登場するチェルノボグという悪神なのですがディズニーでは悪魔ということになっています。
日本での知名度は正直イマイチですが海外のディズニーリゾートではフロートのトップを飾ったりヴィランズ達のアイコンのような存在として知られています。マレフィセントがラスボスなら裏ボスがチェルナボーグっていう感じですかね。他のグレートセブンたちと並べても遜色ない悪役です。
このチェルナボーグがオンボロ寮で讃えられていたヴィランであり監督生とグリムのメインモチーフとなったキャラクターなのだと思われます。

グリムも監督生もメインモチーフが一緒なの?と思われるかもしれませんが、グリムと監督生が作中などで強調されている「ふたりでひとり」は「メインモチーフが同じ」という意味でもあるのでしょう。同じくふたりでひとりであるイデアとオルトもメインモチーフはどっちもハデスですしね。

チェルナボーグはハロウィンイベントにてマレウス(ハロウィンPS)で禿山で魔族を支配する王という名で触れられていて「ナイトレイブンカレッジの歴史でもこれをモチーフにした仮装はない」と言われており、

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チェルナボーグを仮装に勧められたマレウスも「黒一色で地味と言われそう」と言っていますが(まあマレウスは角も翼も自前のがあるので新鮮味はないのかもしれない)チェルナボーグ自体はさほど仮装に不向きだとは思えないんですよね。
ゴーストや魔族を従え、炎を操り、角と大きな翼をもつ巨大な悪魔というモチーフはかなりインパクトがあります。
それなのにナイトレイブンカレッジの長い歴史の中でチェルナボーグが一度も仮装に選ばれなかったのは既に〝禿山で魔族を支配する王〟を讃えている寮があったからなのではないでしょうか。
他の7寮のハロウィンの仮装でも他寮のグレートセブンをモチーフにしたものはありませんしね。

オンボロ寮に明確なイメージカラーがない(魔法石は薄紫・キャンディは水色・室内の家具は深緑・棺の色は白)のも寮のカラーがマレフィセントの操る炎の黄緑色が由来のディアソムニアのように、オンボロ寮のカラーは様々な色に変わるチェルナボーグの炎が由来なのでしょう。

チェルナボーグがオンボロ寮のモチーフだとするとメインストーリーの順番も
1章ハートの女王➡︎2章スカー➡︎3章アースラ➡︎4章ジャファー➡︎5章白雪姫の女王➡︎6章ハデス➡︎7章マレフィセント➡︎8章チェルナボーグで綺麗に順番が男女交互になり、人数も男女半々になります。

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ちょっとまて8章はどっから出てきた?ってなると思いますが、メインストーリーって必ず章の終わりに「終曲」と付くんですよね。
つまり章=曲であり、メインストーリーの流れも8つの曲を組み合わせて1つの作品としたファンタジアの要素が強く出ている可能性が高いです。

寮だけでなくストーリーの全体にもファンタジアの要素が強いのであればプレイヤーと監督生の関係にも説明がつきます。

監督生は独立した1人のキャラクターではありますが、プレイヤーに対して「監督生」という呼び方が使用されているのも事実。
それは何故かというとプレイヤーと監督生の関係はファンタジアにおける〝指揮者〟と〝キャラクター〟の関係を模しているのではないでしょうか。

前述の通りファンタジアには実写の人間、指揮者が登場します。もちろんファンタジアという作品にとってとても重要な存在ですが、アニメーションやストーリー自体には登場しません。
ですが、作中で指揮者のように腕を振って指揮するかのような動きをするキャラクターが登場します。それがファンタジアのメインキャラクターであるミッキーマウス、イェンシッド、チェルナボーグ。(指揮者のような動きといっても言葉だと分かりづらいと思うので未視聴の人はファンタジア見てね!)

指揮者、つまり現実の人間はプレイヤー自身であり、指揮者と同じような動きをする時があるキャラクター達は監督生を指しているのでしょう。

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監督生がいない場面でもバトルやリズミックが挟まるのはそれが指揮者であるプレイヤーの役割だからです。プロローグでリドルとアズールがグリムを追いかけるリズミックでは監督生はただ見てるだけでした。また、指揮者であるから登場人物達では知り得ないことを把握することもできるのでしょう。(オバブロ時のモノクロ回想など)

逆に監督生は独立したキャラクターなのでプレイヤーが知らない所でも動いており、3章で「オンボロ寮奪還に協力してくれないなら部屋の前で騒ぎ続ける」とレオナを脅した時の実際の場面はプレイヤーに開示されませんでしたし、バルキャンイベではプレイヤー側に知らされず途中から参加していましたね。パーソナルストーリーに登場したりしなかったりするのも他のキャラクターと同じ扱いだからです。

しかし、プレイヤーと監督生は同じ動きをする事があり共通点のある、ある意味似た存在です。
それゆえににプレイヤー(指揮者)は監督生(キャラクター)を通してストーリーに入り込むような体験ができるのでしょう。
だから我々プレイヤーも監督生という呼称で呼ばれる事があるというわけです。


監督生の正体

ようやく本題。
監督生はモチーフがあって独立した1人のキャラクターなんだよ!うおおおお!と力説したところで「容姿不明」「性別不明」「プレイヤーが名前が自由につけられる」という事実は変えられません。

ですが。

監督生のモチーフは悪魔チェルナボーグ
そう悪魔です。

元ネタ同様人魚であるアズールや妖精であるマレウスのように監督生もモチーフとなったキャラクターの種族を受け継いでいても何もおかしくはありません。悪魔といっても古今東西多岐に渡りますがそれでも姿に関する特徴をざっくりまとめるとこうなります。

・類型的な悪魔像は、ある程度「人間に似た形」
・トカゲ、ヘビ、人間の若者と姿形を変化させる事ができるとされた
・角、翼・蹄・尻尾などを持つ姿で表現されるほか、黒い影でも表現された。踵が無いことも重要な特徴とされた
・悪魔は外見が男性的であったり、女性的であっても実際は両性具有であるという説もある
・悪意をもって人を傷つけるだけでなく場合によって予想外な事態を引き起こし新たな物の誕生などに繋がるようなものをトリックスターという

そしてこれらの悪魔の特徴を監督生に当てはめると「容姿不明」「性別不明」「プレイヤーが名前が自由につけられる」これらの一見無個性な要素が監督生の能力であり特徴となります。

まず「容姿不明」という点ですが、これは「自由に姿形を変える事ができる」ことを示しているのではないでしょうか。
たびたび監督生の容姿については触れられていますし、プレイヤー側からは監督生の顔は見えないというだけでキャラ達から見た監督生の顔はあるのでしょうが、それでもあえてアプリの監督生のビジュアルを最初から開示しなかった理由は「定まった姿がなく自由に変身できる」ことや「二次創作で書き手によって様々な顔の監督生が描かれる」ことで「どんな姿にでもなれる」「人の望んだ姿になる」悪魔の特性を強調したかったのではないですかね。

次に「性別不明」な点。これは単純に悪魔だから性別もへったくれもないんだと思います。男にも女にもなれるし、それこそ両性でも無性でも自由自在なのでしょう。男子校に在学しているのに頑なに性別がぼかされてるのはそれが理由かと思われます。

そして名前の事ですが悪魔ですから本名というか真名を知られるとまずいのです。真の名を知る/知られるというのはとても強い力があり、有名な悪魔であれば名を調べれば対処法が見つかったりするかもしれませんからね。映画エクソシストで神父が悪魔に名前を問いただしたり、千と千尋の神隠しで湯婆婆が相手の名前を奪って支配してましたがイメージ的にはそんな感じです。
ですから監督生が今名乗っている名前(デフォルト名のユウも含め)は偽名ということになります。
日常生活を送る上での呼び名と、本名を隠すという目的を果たせていればなんでもいい…つまり偽名だから「プレイヤーが自由に名前をつけられる」という訳です。誕生日が自由に設定可能なのも同様の理由だと思います。

長々と説明しましたが要するにツイステはソシャゲという媒体で推理小説でいうところの「主人公が犯人」あるいは「語り手が黒幕」という展開をしようとしているのではないでしょうか。
モチーフのチェルナボーグは「普段はなんの変哲もない山に化けている」キャラでもありますしね。監督生の言動は嘘(演技)と本音が半々くらいなのでしょう。
出身地に関しては日本の文化に詳しいような発言が多く見られますがミスリードですね。監督生本人は一度も「日本出身」だと断言したことはありません。まあ全く日本と無関係な訳ではないと思いますが…。

ストーリー内で監督生の情報を章を追うごとに小出しにしているのもいずれ「正体を明かす」話が7章後に来て、そこで明確に監督生の公式ビジュアルやプロフィール諸々が開示されるんじゃないかな〜という予想をしています。
(アプリ監督生が完全にプレイヤーの想像や解釈に委ねるキャラであるなら容姿や性格の情報は出さないと思いますし)

「主人公が犯人」「語り部が黒幕」ってなんの犯人で黒幕なんだよ。と思うでしょうがそれはもちろん1章から毎章起きているオーバーブロット事件のです。より正確に言うなら監督生は「黒幕の共犯者」ですが。

その黒幕とは…

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そう勿論この鳥!学園長ことディア・クロウリーです。もうなんか怪しすぎて実はマジで優しい人なんじゃない?と錯覚しそうになりますが残念ながら優しくない人です。

オーバーブロットの事件の黒幕…と言いましたがその目的は「オーバーブロットのデータを取ること」なのではないかと考えています。

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星願イベで何かしらの記録を取っているようなセリフがあり、メインストーリー2章にてオーバーブロットには未知数な事が多く、事例が少ない事に触れていましたから「意図的にオーバーブロットさせる事でなにかのデータを取ろうとしている」可能性はあります。

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(↑これはオバブロの説明をしている時のよく見ると笑っている学園長)

わかりやすいのは4章でのジャミルの例ですかね。分かりやすく本人のストレスを刺激するようなことを言っていましたし、1章では寮長交代の決闘を提案し、2章ではマレウスを殿堂入りさせることでレオナがリベンジできる機会はもう今回しかないという状況に追い込んでいたのでしょう。

そして監督生を調査依頼やら火の当番、オンボロ寮の貸し出しといった形でオバブロする人物の近くに誘導し、現に全てのオーバーブロット事件で監督生はその場に居合わせています
プロローグ?あれはシャンデリアを破壊しなくても魔法石を取りに行かせていました(コミカライズ参照)。
学園長がオバブロする様に誘導し、監督生がその記録を取るという協力関係なのだと思われます。
監督生に渡したゴーストカメラもその記録を取らせる為の道具なのでしょう。
(学園長がゴースト達とも通じていることを考えるとオンボロ寮の住人でなにも知らないのってグリムだけなのでは?)

そうそう学園長の名前は実在したオカルティストにして魔術師、アレイスター・クロウリーから取られているのだと思われます。

アレイスター・クロウリーはトート・タロットというタロットの製作者。タロットの大アルカナといえば22枚のカードで構成されていてNRCのメイン生徒(グリムと監督生除き)の数22人と同じですし、クロウリー(Crowley)のスペルも同じ、実在した魔術師というのも伝説の魔術師マーリンがモチーフであるロイヤルソードアカデミーの学園長アンブローズ63世との対比を感じさせます。
彼の逸話に関しては様々ですが、特に重要なのは悪魔召喚の儀式を行っているという点です。

アプリの監督生は公式サイトにて召喚されてしまった主人公と記されています。(コミカライズは連れ去られた表記)
監督生は誰かに召喚されてツイステッドワンダーランドに来たことになりますが、悪魔を召喚した魔術師が元になっている学園長が監督生を召喚した可能性はかなり高いと思われます。

また開幕プロローグで鏡の間で学園長が喋っているシーンがあるのですが(学園長本人の姿が見えないのでおそらく学園長視点)あれが召喚の儀式なのだと思われます。場所もゲームシステム上、ガチャ(カードの召喚)をする場所と同じです。
アプリ版では学園長が召喚しているシーンに黒い影のような霧のようなものが一瞬映るんですがコミカライズ版では映ってないんですよね。
悪魔の姿は黒い影で表現されることもあるためこれが監督生の正体、本来の姿なのだと思います。

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ちなみに監督生が学園長に従っているのはなにかしらの契約をしているからではないかなという予想です。悪魔ですしね。某あくまで執事と眼帯の主人のような関係なのかもしれません。
少なくとも学園長に協力するのは監督生にとってメリットがあることなのだと思います。
また監督生は『元の世界に帰りたい』という望み自体に嘘はないと思うので、なんらかの方法で学園長がそれを阻止しているのであれば嫌でも従う
理由ができますね。

しかし最初、プロローグにて監督生はナイトレイブンカレッジについても学園長についても知らない様子でした。
なぜ監督生はそんな反応をしたのかというと、その答えはEP4.困惑アムネシアというタイトルにあると思われます。
アムネシアは「記憶喪失」「健忘症」という意味です。つまり監督生はあの時「学園長とやり取りした記憶を失っていた」のではないのでしょうか。学園長も「空間転移魔法の影響で記憶が混乱しているんですかねぇ…」と言っていますし。

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監督生が起きた時点で入学式が始まっており、鏡の間に到着した時点で寮分けが終わっていた為グリムが起こさなかったら監督生は入学式に間に合わなかったことになるにも関わらず学園長が「せっかちさん」といったのも「本当はもっと後に目覚める予定だったから」なのでしょう。

プロローグの序盤は例えるなら「記憶喪失になった犯人が混乱している」シーンであり、しかしそんな事は知らないプレイヤーからは「突然知らない場所に連れ去られ混乱している一般人」に見えるという叙述トリックでもあるのかもしれないですね。
ちなみに監督生の記憶はEP4困惑アムネシアあたりで取り戻していると思われます。


監督生は本当に魔法が使えないのか?

じゃあ監督生が本当に悪魔(人外)なのだとしたら散々言われている「魔法が使えない」「魔力がない」という設定はどうなるのか。

結論からいうと監督生は魔法が使えるのだと思います。
5章後半オバブロヴィル戦後(5-67)に

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「オバブロしているのにコロシアムの外で騒ぎになっていなかった」
「マレウスですらコロシアム内の魔力反応に気づけなかった」
「会場全体に大掛かりな魔法を使った痕跡があった」
事が語られています。

会場全体に使われた大掛かりな魔法がオバブロしたヴィルが行使した魔法や、それを止めるためにデュース達が使った魔法を指しているのならわざわざ会場全体なんていう言い方はしないでしょうし、他の生徒だけでなく世界的に見てもトップクラスの実力がある事が示唆されているマレウスが魔力反応に気づかなかった事からコロシアムには「魔力を感知できなくなる魔法」のようなものが張られていたのではないかと考えます。

対象が大きな建物だからわかりにくいですが、その魔法が生物には使用できないという確証はありませんしマレウスですら気付かない「魔力を感知できなくなる魔法」が存在しているのなら監督生が散々言われてきた「魔力がない」「魔法が使えない」という証言に信憑性は無くなります

そして監督生は本番前(5-50)に不自然な行動をしているんですよね。
ヴィルには「文化祭の様子を見てきたら?」としか言われていないのに出店が見たいというグリムの要望を跳ね除けてまでコロシアムに向かっています。

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そこで何をするのかと思えばプレイヤーから見る限り特になにもせずその後たまたま会ったリドル達と展示を見てまわっていました。

おそらくこの時にコロシアム全体に魔力が感知できなくなる魔法をかけたのではないでしょうか。

前述の通り監督生のモチーフとなったヴィランはチェルナボーグ。普段はただの山に姿を変える能力があるため監督生が正体隠しに特化した魔法が使えるのは何もおかしくないと思います。
なんでそんな魔法をかけたのかに関してはオバブロの現場が生中継されることを避けたかったのだと思います。学園長、学園の評判を気にしていますし。

またチェルナボーグは山の麓の町を影で覆うような能力もありましたからそれがコロシアムを覆った魔法の元ネタなのでしょう。
グリムは炎、監督生は影の魔法が得意なのかもしれない…という予想。

でも闇の鏡はハッキリ「この者からは魔力の波長は一切感じられない」って言ってたじゃん!と思う方もいるでしょうがツイステの闇の鏡って本家と若干違って、目の周りに模様があるんですよね。オバブロした人達にも似たような模様がありあり、オバブロした人物達が正常な精神状態ではなかった事を考えると闇の鏡も正しい判断を行えていない可能性があるのではないでしょうか。
(まあ単純に監督生の正体隠しの魔法を見抜けなかったという可能性もありますが…)

でもでも監督生が魔法を使えるなら魔法士養成学校という環境でわざわざ魔法が使えないフリをする必要がないじゃん?
まあそれにも理由があって、監督生が魔法を使用できる事を隠しているのは単純に正体隠しの為だと思います。

前述のコロシアムの件といい監督生は魔法石を所持していない状態でそこそこの規模の魔法を使用しているんですよね。
ツイステ世界において魔法を使うとブロットと呼ばれる物質が出て、魔法を使う者にとってブロットは体に悪影響であり、そのブロットによる負担は魔法石によって緩和できるという説明がされています。バルキャンイベで魔法石を持たない状態で少し魔法を使用したセベクが吐きそうになっていましたから魔法石がない状態で魔法を使用するのはかなりのデメリットが伴うのでしょう。

しかし監督生は魔法石を所持していない状態で魔法を使用しています。
すなわち監督生はブロットによるデメリット無しで魔法が行使できるのではないでしょうか。
リリア(ハロウィンケイトPS)の発言的に妖精族でもオバブロする危険がある(デメリットがある)ことが示唆されていますから基本的にツイステッドワンダーランド出身の魔法が使用できる生物は魔法石がないと日常的に魔法を使用するのは難しいのだと思われます。

また、監督生は最初から制服を着ているんですが同じ監督生という立場にいるはずの雄剣はずっと自分の出身校の制服を着ています。支給してやれよ学園長。

アプリの監督生には制服を渡したのに雄剣には制服を渡さなかったというのは考えにくいので今現在、監督生が着ているナイトレイブンカレッジの制服は監督生が魔法で作った物なのではないでしょうか。そして魔法で作った物は時間が経つと消える(花婿リリアPS)と言われているのに監督生はずっと制服を着ていますから監督生は魔法で作った物を半永久的に残す事ができる可能性があります。

監督生がやっていることはツイステッドワンダーランドの生物が行うにはほぼ不可能なことであり、それらが公になると召喚した学園長の立場も危なくなる為、魔法学校で魔法が使えない人間を演じるという学園内というくくりで見れば目立つような事をしているのでしょう。

ちなみにグリムもプロローグで魔法石無しの状態で魔法を使用していましたがピンピンしていたので彼もおそらくツイステッドワンダーランドで産まれた存在ではなく、ブロットのデメリットはほぼ無いのだと思います。
イデアも魔法石を所持していないんですが、本人の「高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない。まあ拙者どっちもカンストしてますが」の発言を見るに普段彼が使用しているのは科学で作り出した魔法なのでしょう。
それはそれでヤバくない?

まあヤバさでいうなら、少ない魔力量で飲料水に使えるような水(ブロットの排出量が少なく使用さえしなければ残る)を魔法で作り出せるカリムも相当な物ですが。悪魔とほぼ同じ事やってない?
この辺はファンタジアの魔人(チェルナボーグ)とランプの魔人(ジーニー)という魔人繋がりなんでしょうね。

最後に

まとめると、監督生の正体は悪魔でありモチーフとなったヴィランはファンタジアのチェルナボーグ監督生を召喚したのは学園長ディア・クロウリーであり、学園長と監督生は協力関係である。
という考察でした。

豆イベで監督生はルークにトリックスターと呼ばれていますが5章では呼ばれていなかった為、6章で監督生はトリックスターと呼ばれるような事をしたのでは?と思った事もあって6章前にはまとめておきたかったのです。
これでも一応重要な点のみ書き起こしたつもりなのでかなり説明不足な点があるのですが、筆者のやる気があれば記事の補足的な内容も更新していきたいですね。
次書くとしたら「オンボロ寮とディアソムニア寮のつながり」についてですかね…
チェルナボーグとマレフィセントってラスボス枠つながりというだけでなくハウスオブマウスで肩を抱いて寄り添うシーンがあったりするので監督生とマレウスの仲が良いのはそのあたりが理由なのかなと思います。それにマレフィセントといつも一緒にいるカラスの名前はディアブロ。スペイン語で悪魔という意味です。

めちゃくちゃ長くなりましたがここまで読んでくれた方や考察に付き合ってくれたフォロワーさんありがとうございます。6章、楽しみですね。

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