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PlayStation (PS1) の bios を吸い出す
YouTubeを見ていて中華エミュレータ機が無性に欲しくなりRG351Vというゲームボーイ型のエミュレータ機を購入しました!
届いた!吸い出し機無いから何もできないけどw pic.twitter.com/Ty58fn7bzi
— TakkuMattsu (@NorsteinBekkler) May 17, 2022
自分としてはスーファミをメインでやりたくて購入したのですが吸い出し機を持っていなくて注文したら2ヵ月くらいかかるみたいですぐには出来ない状況でした。
そこで普通のCDドライブでROMを抽出できるPS1のソフトに目を付けて遊ぶことにしました。
その際にbiosが必要になるソフトもあり時間もあるのでPS1本体等を購入してbiosを吸い出すことにしました。色々ハマった点もあるのでメモしておきます。
この辺の情報をネットで検索するとすぐに違法なbiosファイルとかがヒットするので怖い…
![](https://assets.st-note.com/img/1657103536180-cowjUs5ZUg.png)
必要なもの
ハード的なもの
PS1本体
自分が購入したのはSCPH-5500の形式メモリーカード
空のCD-R
CDドライブ
メモリーカードアダプター
PS3用で販売していたもの、今は廃盤HDMI変換ケーブル
自分はTVがないのでパソコンに映して作業するため
ソフト的なもの
PS1 BIOS dumper v2.6
CD-Rに焼いて、PS1で起動させてbiosを吸い出すのに利用MCRWwin
PCにメモリーカードを認識させた後にデータをエクスポートするのに利用64bit対応版のメモリーカードアダプターのドライバー
今のWindowsはほぼ64bitなので必用。http://kazzx2.web.fc2.com/64bit_edit.html さんが用意してくれてるImgBurn
CD-Rに焼くのに必要、ライティングソフトuusbdv(uusbdv.dll)
柏野政弘さんという方が作った汎用USBドライバ。そしてこれがリンク切れしているのでwebアーカイブから引っ張ってくる必要あり...
参考にしたサイト
実機を買う前に試したこと
ソニーが配布しているPS3の「PS3UPDAT.PUP」の中にあるPS1のbiosを吸い出す
結論から言うとPS1のエミュレータの一つであるPCSX ReARMedがこの方法で取得できるps1_rom.binでは動かないので断念しました。
(他のエミュレータだと動くんですが音が悪かったりカクカクだったりするので諦めました)
ps1_rom.binはクラッシュするため、1.9.11より使用されなくなった。
実機(PS1)からbiosを吸い出す
手順としては以下になります。
BIOS dumperをCD-Rに焼く
PS1でBIOS dumperを起動する
メモリーカードの中身をPCに移す
分割されたデータを一つにする
1. BIOS dumperをCD-Rに焼く
PS1 BIOS dumper v2.6からファイルを落としてきて、Dumper CD imageの中にある「dumper.cue」をCD-Rに焼く
その際に焼くスピードをx1にした方がいいかもしれないです。自分はCDドライブが対応している最大の速度で焼いたのですが、うまく焼けていなかったのかPS1で読み込むことが出来ませんでした。
2. PS1でBIOS dumperを起動する
ここが結構難しいのですが、PS1本体からBIOSをDumpするを真似しながら「BIOS dumper」をPS1で起動しました。
biosは一回ではメモリーカードにすべてを移すことができないので、5回に分けて少しずつ吸い出します。
3. メモリーカードの中身をPCに移す
ここが一番ハマった箇所。ハマりポイントは
64bit対応のドライバーを未署名でインストールする
MCRWwinを動かすためにひと手間
64bit対応のドライバーを未署名でインストールする
メモリーカードアダプターを使いUSBでPCと繋ぐのですがただ差しただけではドライバーがインストールされません。
そもそも64bit対応したドライバーが公式から出されていないので http://kazzx2.web.fc2.com/64bit_edit.html さんが用意してくれてるドライバーを利用します。
そしてその際にWindows10だと未署名のドライバーをインストールすることがデフォルトではできないのでひと手間必要になります。
コマンドプロンプトを管理者で起動し「bcdedit /set TESTSIGNING ON」を入力してテストモードを有効化する
設定→更新とセキュリティ→回復→PCの起動をカスタマイズする
再起動後、トラブルシューティング→スタートアップ設定→ドライバー署名の強制を無効にする、を選び起動する
64bit対応版のメモリーカードアダプターのドライバーをダウンロードして解凍していおく
メモリーカードアダプターをUSB接続し、認識された不明なデバイス(ほかのデバイスのところに自分の場合は表示された)を右クリック→ドライバーの更新→コンピューターを参照してドライバーを検索
4で解凍したディレクトリを示してインストール。うまくいくと不明なデバイスではなくMemoryCard Adaptor with uusbd Driver (x64)と表示される
インストールが終わったら再起動
その後1~3でやった設定を無効にするために、コマンドプロンプトを管理者で起動し「bcdedit /set TESTSIGNING ON」「bcdedit -set NOINTEGRITYCHECKS OFF」を入力する
試してないけど2~3はもしかしたら「bcdedit -set NOINTEGRITYCHECKS ON」でいいのかも?
ドライバー署名の強制を無効にする部分は以下の記事がかなり参考になりました
MCRWwinを動かすためにひと手間
MCRWwinをダウンロードして解凍
uusbdv.dllをMCRWwin.exeと同じディレクトリに配置
基本的に↓に書かれている記事が全てなんですがuusbdvがリンク切れを起こしていてダウンロードできないので、 https://web.archive.org/ を利用してダウンロードします
http://www.otto.to/~kasiwano/download.htm を https://web.archive.org/ に入力してキャッシュから「uusbdv10.zip 約144K byte (uusbd.dll一式とソースファイル)」のダウンロードリンクを踏みます。例えば↓
https://web.archive.org/web/20191210203049/http://www.otto.to/~kasiwano/download.htm
メモリーカードアダプターのドライバーをインストール済みであればMCRWwinを起動すると中身が表示されます。
時々読み込みに失敗することがあるので、その際はアプリを落としもう一度起動します。何回かアプリを再起動すると自分の場合は認識されました。
実際にメモリーカードのデータをPCに移すにはMCRWwinのFile(VM)→Write(VM→FILE)を選択します。そうすると直下にPS.memファイルが出力されます。これはPart1.mcrのようにリネームしておきます。
出力が終わったらFile(VM)→Clear(全削除)を選択してメモリーカードを空にします。
この工程を5回繰り返します。
4. 分割されたデータを一つにする
3の作業でPart1.mcr~Part5.mcrが出力されていると思うのでそれらのファイルをコピーして、1で落としてきたPS1 BIOS dumper v2.6の中の「BIOSmerge Windows」にコピーして「BIOSmerge.exe」を実行します。
そうするとSCPHXXXX.binというファイルが出来るので自分のPS1の型番にあった名前に変更します。自分はSCPH5500なのでSCPH5500.binにリネームしました。
あとはエミュレータのbios置き場に作成したファイルを配置すれば完了です。
最後に
PS3が生産終了に伴い、メモリーカードアダプターも生産が終了してプレミアの値段が付いていて結構高ったです…
あと色んなソフトが64bit問題や未署名ドライバー問題ですんなり動かなくてかなり大変でした。
ひとまずうまく出来たのでToHeartを楽しみたいと思います
やっと動いたー! pic.twitter.com/yiv629Tdc9
— TakkuMattsu (@NorsteinBekkler) July 5, 2022
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