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連祷(アラン)

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。


さて、"本日のオススメ"は、アラン作曲の『連祷』です。(数字は26-398・名曲解説全集補2巻-P398)


ジャン・アラン先生。1911年-1940年(29歳)の、フランスの作曲家ですね。

前年にコープランド先生が生まれ、翌年にジョン・ケージ先生が生まれる、そんな時期の方です。


オルガニスト・オルガン建造家・作曲家である父を親に持ち、父からオルガンを、別の教会オルガニストからピアノを教わりました。

16歳ころから28歳ころまで、パリ音楽院に在籍し、作曲、和声法、フーガ、オルガンなどを学びます。和声法、フーガ、オルガン演奏、即興演奏では首席になるほどの実力の持ち主だったようです。


作曲家としての活動は、18歳から約10年間。

この10年間に、約80曲を作曲しました。


アラン先生は、作曲が早く、紙とペンがあればどこでもすぐに書き始めたそう。ドビュッシー先生やオリヴメシアン先生の音楽語法を取り入れたり、東洋の音楽や舞踊・哲学への興味、ルネサンス音楽やバロック音楽といった古楽への関心、ジャズの流行に影響され、伝統的なリズムを捨て、東洋の音楽に見出される複雑なリズムを採用をする一方で、古い音楽にも惹かれていました。

「感情が昂まるにつれて速くなり、瞑想に沈むと遅くなる…心臓の鼓動に合わせた息使い」が、アラン先生の作品の演奏には求められているそうです。


本日の曲『連祷』は、亡くなる2年前27歳ころの作品。

この曲、汽車の中で書かれ、「これを演奏するときには、激しい呪いという印象を与えるべきだ。祈りは嘆きではなく、楽句のの上を吹きすさぶ……疾風なのだ」と説明しているそうです。


いやー、これスゴい曲です。

まず、聞いてみてください(DrsP1さんのチャンネルより)。

いつもは聞きながら書き進めるのですが、始まった瞬間に手が完全に止まり、映像に集中してしまいました。約4分間、この演奏に引き込まれます。それだと表現が弱いか。完全に演奏に囚われます。終わった時に、それまで止まっていた事を始めて認識する。そんな感じです。

いやー、スゴイ曲です。


本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております。

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