見出し画像

メリー・ウィドウ(レハール)

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。

少し開店が遅くなりました。。


さて、"本日のオススメ"は、レハール作曲の『メリー・ウィドウ』です。(数字は20-192・名曲解説全集第20巻-P190)


フランツ・レハール先生。1870年-1948年(78歳)の、ハンガリーの作曲家ですね。

フローラン・シュミット先生と同じ年の生まれで、ルーセル先生は前年に生まれており、翌年ツェムリンスキー先生が生まれている、そんな時期の方です。

戦後までご存命だったんですね。


オーストリア=ハンガリー帝国だったブダペスト近くで生まれ、軍楽隊の楽長を務めていた父の転勤に伴い、プラハへと移ります。

プラハ音楽院に入り、ドヴォルザーク先生に学びます。

卒業後は、地方の劇場でヴァイオリン奏者として活動をしていましたが、軍楽隊指揮者としても活動しましたが、師であるドヴォルザーク先生のススメもあって、作曲家の道を歩み始めます。が、なかなか成功作を世に出せずにいました。


最初に世に認められたのは、演奏会用ワルツ『金と銀』という管弦楽曲で、先生32歳ころの作品。同じ年に、喜歌劇「ウィーンの女たち」で少しの成功を収めました。

先生の作品で残ってるものは、ほとんどが喜歌劇です。

レハール先生の才能に注目したのは、名作を手掛けていた2人の脚本家・作詞家。なにしろまだ大して有名ではないレハール先生ですから、劇場支配人は渋ります。この2人の作家先生はなんとか口説き落とし、メイヤック先生の戯曲をもとにした新しい台本を作り、本日の曲、『メリー・ウィドウ』が完成します。

大成功です。この後も、多くの作品を作り続け、現在でもレパートリーとして上演され続けています。


3幕、2時間ほどの作品で、大変ちょうどいいですね。


<登場人物>

ハンナ:メリー・ウィドウ、富豪の未亡人
ツェータ男爵:ポンテヴェドロ国のパリ駐在公使
ダニロヴィッチ伯爵:公使館の一等書記官、ハンナの元恋人
ヴァランシエンヌ:ツェータ男爵の妻
カミーユ・ド・ロジヨン:フランス人の大使館随行員、ヴァランシエンヌの愛人
カスカーダ子爵:公使館の随行員


<あらすじ>

第1幕:パリのポンテヴェドロ公使館
ポンデヴェドロの公使である「ツェータ男爵さん」が、同国の国王の誕生日を祝うパーティーを催しています。そんな中、男爵さんの妻である「ヴァランシエンヌさん」は、パリの伊達男である「カミーユさん」に口説かれており、まんざらでもなさそう。
そこに、富豪の未亡人である「ハンナさん」が登場します。ハンナさんは、ポンテヴェドロ国のかなりの資産を持っており、外国の方と結婚されてしまうと、国の財産の多くが失われてしまう、心配されています。そこで男爵さんは、公使館の書記官で、昔ハンナさんと恋仲にあった「ダニロヴィッチ伯爵さん」と一緒になってほしいという話をしますが、伯爵さんはかわします。ハンナさんが現れると、伯爵さんは君とは結婚しないよと言い、ハンナさんは約束できて?と。
ダンスをする事になりましたが、ハンナさんが最後に選んだのは伯爵さん。伯爵さんは、ハンナさんと踊れる権利を売りに出すも、愛想尽きた人々は部屋から出ていきます。怒ったハンナさんも出ていこうとしますが、伯爵さんが引きとめ、踊り始めます。

第2幕:ハンナさんの邸宅の庭
故郷の民族衣裳を着て、パーティが開かれていますが、伯爵さんがきていない事に男爵さんが心配しています。そこに公使館員がきて、カミーユさんがハンナさんと結婚したがっている旨を伝えると、更に心配が増します。
そこに伯爵さんが現れると、ハンナさんは思いを伝える歌を思わせぶりに歌い、伯爵さんはその手にはのらないと応じます。
一方、ヴァランシエンヌさんは、カミーユさんの誘いを断りきれず、東屋へと。そして東家が明るいなと思い近づいたのが、夫の男爵さん。鍵穴から中を覗くと妻がいる事に気づき驚きます。大使館員さんが手引きし、ヴァランシエンヌさんは東屋を出ましたが、そこにハンナさんが通りがかり、中へと引き込みます。男爵さんは中に入ると、カミーユさんとハンナさんがおり、二重の驚き。ハンナさんはカミーユを婚約者と紹介しますが、一番驚いたのは居合わせ伯爵さん。昔の仲を歌うと、憂さ晴らしに出かけ、ハンナさんは自分の事が好きだと確信し、喜びます。

第3幕:ハンナさんの邸宅
ハンナさんは伯爵さんに、東屋の女性は別の人だったと告げますが、財産をもらう事になる事を気にして告白できません。
一方男爵は、東屋に妻の扇子が落ちていた事を知り、不貞を確信し、この際祖国のためと、なんとハンナさんに求婚します。
ハンナさんは伯爵に対し、結婚すれば全財産を失うと伝えると、安心して告白をします。
ハンナさんは財産は残る事を改めて伝え直し、一方の男爵は、扇子に「私は貞淑な妻」と書かれている事を見て、妻を許し、大団円で幕となります。

--

喜歌劇っぽい喜歌劇で良いですね。

そして、音楽が素晴らしい。
様々な編成で編曲され、親しまれています。

日曜の昼下がりにオペレッタ。
最高の休日になりますね。



本日の音源は、日本語字幕付きオペラさんのチャンネルを視聴しながら書き進めてきました。ありがとうございます。


本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?