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【日野の空き家】都内初。所有者不明土地建物管理命令。そして売却。

へー。
読売新聞の記事より。
2023年(令和5年)12月13日(水)読売新聞29面(都民)

日野市は12日、東京地裁立川支部が出した「所有者不明土地・建物管理命令」に基づき、所有者が判明しない市内の空き家の土地と建物を今年度中に売却すると発表した。市によると、自治体の申し立てによる管理命令は都内初で、全国では6例目という。

2023年(令和5年)12月13日(水)読売新聞29面(都民)

そっかー、さすが日野市だ。
やりおるの〜!!!


1.所有者不明土地・建物管理命令等とは

記事によると〈所有者不明土地・建物管理命令制度は今年4月に施行された改正民法で新設された〉とあります。

そうなんですよね。

「今年の4月に施行」ということだから今年の宅建試験での出題対象となりまして、改正点だから出すとしても条文の表現のままで「◯(正しい記述)」でだな、とにらんだワタクシは、出題予想として試験直前期の「宅建ダイナマイト模試」に盛り込んでおきましたが、すみません、出題されず。

ちなみに、なんですが。
じつは「所有者不明土地管理」制度とは別個独立のものとして「所有者建物管理」制度があるわけなんですけど、記事もそうしているとおり、いっしょに扱うというのが世間のノリだ。

まぁそれはそれとして、「試験に出すんだったらこの条文かな」と思ってたのがこれ。
少し文言を省略しています。

(所有者不明土地管理人の権限)
第264条の3
1 所有者不明土地管理人が選任された場合には、所有者不明土地管理命令の対象とされた土地の管理及び処分をする権利は、所有者不明土地管理人に専属する。
2 所有者不明土地管理人が次に掲げる行為の範囲を超える行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。ただし、この許可がないことをもって善意の第三者に対抗することはできない。
一 保存行為
二 所有者不明土地等の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

民法第264条の3(所有者不明土地管理人の権限)

★所有者不明建物の管理人にも上記条文を準用(第264条の8)
★売却は裁判所の許可

2.所有者は30年以上も前に亡くなっている

今回の対象となった物件は日野市南平というところの約65㎡の土地と木造2階建ての建物だそうで、ご多分に漏れず〈30年以上前に所有者が亡くなった後、相続手続きがされず、土地と建物が管理されていなかった〉と同記事。

相続での所有権移転登記をしていないんだよね。
もっともいままでは任意で、つまりどっちでもいいよというスタンスだったんだけど、みなさんご存知のとおり、シャレにならない勢いで「相続したらしいんだけど所有者不明」という土地が増えちまったもんだから、相続登記が義務化された。

よく見ると「建物」。これも空き家なんでしょうね。

これからはなんとかなるのかもしれんけど、でもいまの問題は、南平というところにある〈約65㎡の土地と木造2階建ての建物〉だ。
日野市の職員のみなさんもたいへんだったみたい。
記事によると〈市では、相続人や関係者ら約100人を調査したが〉とあって、すっげー手間ひま&めんどくせー感あり。
結局、所有者を特定できなかった市は〈6月13日に同支部に申し立て、10月27日付で管理人の弁護士が選任〉となったようで、年度内に売却となった。

売却となった、はいいんだけど、この「約65㎡の土地と木造2階建ての建物」に買い手が現れるのかなー。
現れたらいいですね。

あくまでも、「市の申立により選任された所有者不明土地・建物管理人が、裁判所の許可を得て売却することになった」というのが話の流れで、「約65㎡の土地と木造2階建ての建物」を市が引き取るということではないしね。

念のためですが、相続した土地を国に押し付けることができる「相続土地国庫帰属制度」とは別の話です。

この「相続土地国庫帰属制度」もおもしろそうなので、また機会を見て。

3.ところで売却代金は誰のものに

素朴な疑問。

所有者不明土地・建物管理人が“実行部隊”として、所有者に代わって売却するとして、その代金は誰のものになるのでしょうか。
ちなみに所有者不明土地・建物管理人は、民法第264条の7第1項によると「裁判所が定める額の報酬を受け取るとこと」ができる。
タダ働きということではないようだ。
それはそれとして、代金の行方。
もちろん市に入るわけでもない。

となると、そうですよ、供託しかないですね。

所有者不明土地・建物管理人は、その「約65㎡の土地と木造2階建ての建物」の買い主と共同して所有権の移転登記をするとともに、売却によって得た代金を供託することになる。

供託したらお役御免。
管理すべき財産がなくなったという体になり、土地・建物の「管理命令の取消し」がなされ任務終了です。

おつかれさまでした。
でさ。
供託した代金。
それって、いまどこにいるか不明の所有者のためにやっているわけだもんね。
出てくるのその人?
日野市も大勢の関係者に当たったみたいだしね。
・・・となると、結局そのカネ、最後は誰のもの?

4.ということで日野といえば「日野のオンナ」の佐藤裕子

今回は日野市ネタだったわけですが、すみません、つい最近まで、日野市はうとく。
じつはワタクシ、新宿生まれの新宿育ち、『自称:元シティーボーイ』でして、幼少のころからの遊び場だった都心5区(要はふるさと)はやたら詳しいんですけど、都下(←今やこういう言い方はしなくなりましたね)にはちょっと弱い。

日野市も行ったことないなー、という状況だったのですが、昨今はやたら訪れます。
というのもですね、RE/MAX Dynamiteで、この女性といっしょに活動するようになってから。

RE/MAX Dynamite佐藤裕子ちゃん「日野のオンナ」

彼女は日野をフランチャイズとして不動産エージェント活動をしておりまして、その流れというか彼女の勢いに巻き込まれまして、昨今、RE/MAX Dynamiteとしても、日野市、やたらとなじみがあります。

https://look.remax-japan.jp/agents/883
相模原の反逆ボーイ増田大樹も「日野市」ファンだ。

新聞記事にも〈空き家を売却したい市民に対して、市が窓口となって不動産業者から無料で見積もりをとれる制度を実施している〉とありますので、日野市のみなさん、どうぞ日野のオンナ佐藤裕子を、RE/MAX Dynamiteの佐藤裕子を、ご指導ご鞭撻、そして暖かいご声援を、どうぞ清き一票を、よろしくお願いいたします。

RE/MAX Dynamiteの主食は牛丼です♥


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