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【2024】皐月賞-全頭短評(※レース後短評も)

当日の予想と必ずしも同じとは限りません。
現段階での評価をしてみました。

→の後はレース後追記
最後にもレース後の感想書きました


前提

皐月賞はダノンベルーガ、アスクビクターモアがあっさり負けたりディーマジェスティが外から全部ぶっこ抜いたりするレース。
馬場と天気が非常に重要で、時には能力以上に大きく作用する場合がある。

A:最有力群
B:上位
C:比較的上位
D,E:その他

コスモキュランダ【優先弥生賞1着】B

2走前の同コース1.59.9が1勝クラスにしては上々。京都2歳Sでは目に見えて不利。中山の坂を登る際に高身長の丹内が後傾姿勢になることで毎度停滞していた→モレイラは手綱を短く持ち前傾姿勢でプラス。
弥生賞は硬めの芝、3,4コーナーの芝荒れ、良馬場ながら雨が残る含水率、3m追い風、全てが合わさって前とマクリが大正解の馬場。1.59.8のタイム自体は速いが過大評価にならないように気をつけたい。
能力は上位。
→モレイラの完璧なエスコートで時計勝負も向いた。考えうる限り最良の結果で悪かったのは相手だけ。

シンエンペラー【優先弥生賞2着】A

コスモキュランダはマクリだがこの馬は3,4コーナー荒れた芝を通っているし追い風の利を得づらいポジションで力を示した。2走前ホープフル、3走前京都2歳Sも強い。前肢の肩から首にかけて雄大で柔らかく、良馬場も重馬場も走れて多少掛かっても崩れない。最有力群とみていい。抜け出すとソラを使う面があるのがマイナス。
→最大のマイナスは高速勝負だった。。多少速くなっても対応可能と考えていたが1.57.1のスーパーレコードでは、言葉を選ばなければ手も足もでなかった。トモがまだ未熟でその面が追い切りの併せ馬でそのまま出る。のでダービーは併せで軽々先着できるかを見よう。

シリウスコルト【優先弥生賞3賞】E

完全有利展開でシンエンペラーに差されている。よほどの前バイアス出ない限り能力足りず。
→特になし

アレグロブリランテ【優先スプリングS2着】D

前走スプリングSはこれまた追い風6m強(やや左後ろから受ける西南西)。向正面は向かい風で超スローペースに3,4コーナーでは後ろが動けない200%恵まれ展開。大きく割引で能力は下。
→特になし

ルカランフィースト【優先スプリング3着】C

勝ち馬の後ろでコーナーでの動き方で差がついた。見た目以上の差はなくてそういう意味では過小評価される。狙ってもいい。
→力負け

ミスタージーティー【優先若葉S1着】B

2走前共同通信杯は超スローで不利もあり度外視。3走前ホープフルSは不利と取るか解釈分かれるが個人的にはそこまで不利ではなくせいぜい3着。
前走若葉Sは能力上で完勝。皐月賞でも有力馬の1頭だが、ローテーションのマイナス。そして弟が先週落馬で大怪我(とみられる)の藤岡騎手はプラスとはいえない。
→短評時点ではすっかり忘れていたのだが、G1で初ブリンカーは超マイナス。ローテーションもタイトで攻めきれず。出られるならダービーでは上昇可能と見る。

ホウオウプロサンゲ【優先若葉S2着】D

ミスタージーティーより能力下でチャンスは少ない。
→能力通り

ジャンタルマンタル【賞金1位朝日杯1着】B

前走共同通信杯は超スローを動きやすいところにいた分の2着。
能力は上位。ではあるが勝ち馬ジャスティンミラノより下。馬場や展開面でラッキーがないと逆転は難しい。
→逆転は難しかったが3着なんてオチとは……
1.57.1のスーパーレコードが出る馬場と展開ではマイルに適性のあるこの馬に最大限プラスに働いた。調整も順調で位置も取れる馬だが全てがうまく噛み合った。ダービーに出るなら俺は絶対買わない。

レガレイラ【賞金2位ホープフルS1着】B

前走ホープフルSは当週にかなり散水されたようで、有馬週までの高速馬場中山とは違う点は留意したい。ポテンシャルを見せたのは洋芝函館新馬戦でセットアップを一瞬で抜き去った脚は出色。逆に上がり32.7を使わされたアイビーSでは3着。高速馬場より力のいる馬場のほうがメリットが大きいと見る。後肢は曲飛で「パワーのいる馬場で切れ味勝負」が強調されるイメージ、牡馬に混じって地力勝負を考えると人気以上に下げて考えたい。
能力は上位。過剰人気する。
→地力勝負の上に速い上がりも要求されてこの位置取りでは仕方ない。懸念点がスタートと左手前時のバランス。テン乗りで器用に位置を取れというのは酷だし、馬のためにも次以降を見据えてこれで良かった。炎の10番勝負でオークス馬に指名しているのでオークスいってね。この6着は力のある6着。

メイショウタバル【賞金3位毎日杯1着】C

前走毎日杯は重馬場、10Rから雨は止んで10R11Rと逃げて最内を通った馬が止まらず勝ち。馬場差は+0.5(タイムが遅くなる)の評価だが最内だけは高速良馬場になっていたと考えられる。毎日杯のタイム指数からこの馬を評価するのは危険。ただ2走前つばき賞も悪くない。
能力は比較的上。過大評価注意。気性面の怪しさもある。
→4番人気でよしよしいい養分と見ていたがレースをぶっ壊す57.5逃げとは。気性面で怪しいから控えると思っていたのだが。
浜中騎手は先日逝去された藤岡康太騎手の同期でかなり燃えていたのかもしれません。タイム指数でこの馬に飛びついた人は「この指数を平気で叩き出す馬ならすでにホープフルSに出て勝ってるはず」と疑う姿勢があるといいでしょう。疑うべきは高指数時の馬場です。ここまで言ってなんだけど馬はそこそこ強いです。

ビザンチンドリーム【賞金4位きさらぎ賞1着】C

新馬戦は上がり1位の33.9で勝利、上がり2位の馬は34.8で6着とこの中ではパフォーマンスは抜けていた。前走きさらぎ賞は下手くそピーヒュレクが乗っていたためなにもわからず、勝ったことだけは評価。個人的に抜けたものは感じない。上位に来るには馬場と展開の助けがいるレベルと思っている。
能力は比較的上。評価に自信がない
→新馬戦から稀代の名馬みたいに言う人が後を立たず不安になったが、こっちの言う通りだったね。スタートに難がある馬で今回も出遅れでそのまま敗着になってしまったがそれも能力
あとピーヒュレクに酷いことだけ言ってる感じになってるから擁護すると、前走きさらぎ賞は陣営から「下り坂をすぎるまでなにもするな」と指示が出ていたものであのレースでのミスはありません。

ジャスティンミラノ【賞金4位共同通信杯1着】A

前走共同通信杯は超スロー、内ではエコロヴァルツが折り合いに苦労して外から簡単にポジションを取っていけた馬のワンツー。着順と直線の走りは評価できるが評価が難しいレース。2走前新馬戦はとても強く走りもバランスがいい。後肢の接地時間がやや長めで高速馬場よりは重馬場であったり左右の動きがある展開で利があるかも。そういう意味で上がり32.6を要求された共同通信杯を勝ちきったのは良いかも。
能力は最有力群(たぶん)。下振れ上振れが大きいが上振れで評価する。
厩舎の手応えもいいらしい。

「調教の動きはマカヒキ、ワグネリアン、ドウデュースと比べても遜色ないですよ」

https://hochi.news/articles/20240211-OHT1T51263.html

→上振れで評価した通りの強さでした。新馬戦、共同通信杯と見たらわかると思いますが無駄なくバランスよく余裕のあるフットワーク。前走32.6の上がりを軽々出したスピードは今回の馬場にマッチしました。ですがそれ以上に総合力が高いと考えていいでしょう。後肢の接地時間の懸念はまったくの見当外れだったようです。逆にいうとダービーは多少荒れてもそうそう崩れないでしょう。スピード勝負も今回で証明。……どうやったら倒せる?
友道厩舎ではいつも藤岡康太騎手が追い切りを手伝っていてこの馬にももちろん乗っていました。ありがとう。

ダノンデサイル【賞金4位京成杯1着】C

2走前京都2歳Sでゴール板通過時にグイッと首をさげてセンスの良さを見せる。パトロールビデオを見るとゴール後勢いが落ちず2コーナー付近までしっかり走っていて余力もあった。前走京成杯は追い風6m(南西)、4コーナーでポジションを取りにいけたのは周りとの能力の差が大きい。
能力は高いが陣営が言うように完成するのはもっと先。レース中にボロをしてみたり幼い面がある。
あえてここで買う必要は感じない。
→右前肢跛行によりゲート前で除外。全人馬無事が一番で前提。

エコロヴァルツ【賞金7位朝日杯2着】B+

前走共同通信杯は超スロー(しつこい?)
とにかく掛かり通しでさらにペースが遅くレースになってない。3走前コスモス賞のパフォーマンスは高いがやはり前進気勢が強かった。2走前朝日杯は隣のミルテンベルクが荒ぶっていて下げ、外差し馬場も助けになった面はある。
能力は上位。ただし武豊は皐月賞と桜花賞を教育に費やす面がある(桜花賞のスウィープフィート見たでしょ?)。人気になっても平気で飛ばす。特にこの馬はダービーでも勝負になる素材のためここはかなり危険。外差し馬場になれば考慮してもいい。
強調しておくが能力は上位。
→さて、ご覧になったでしょうか?武豊ほどの騎手が前有利の状況を理解してないはずがなく、スタート後最後方まで下げたのは教育騎乗です。この速い時計で後ろから突っ込んできたといえばレイデオロを思い出しますが、今年は相手が強くてダービーも苦戦するかもしれません。しかしダービーの武豊はルメール、モレイラ、デットーリ、ムーア、マクドナルド、誰よりも優れた最高の騎手です。買うべき馬だと思います。

サンライズジパング【賞金8位若駒S1着】B

この馬は下り坂で失速する。中山の2コーナー(ホープフルS)、京都の3コーナー(若駒S)、東京の3コーナー前(新馬)。それを知らない騎手に乗り替わりはマイナス。ただ今回はホープフルSで3着してる舞台なだけにうまく運べば侮れない。デビュー前から坂路の調教で超抜時計、ダートでもフォーエバーヤングに0.3秒差2着と総合力は高い。
能力は上位。ただし後ろから上がりの掛かる展開の外差し馬場、というようなパワーが要求される条件が必要と思われる。
→パトロールを見ると2コーナーの下り坂から騎手が追っつけてるのがわかるでしょうか?やはり下り坂で減速する馬です。菅原だけが知らないみたいな書き方をしましたがおそらく陣営は把握していません。もっとも私の勘違いかもしれませんが。この世代レベルでこのような無駄な欠陥は今後も致命的でしょう。ダートに行くと思います。なおダートは今年もフォーエバーヤングやミッキーファイトなど屈指のつよつよ世代。今後数年はダートがとんでもないことになりそうです。

アーバンシック【賞金9位京成杯2着】A

京成杯ローテおよび横山武史騎手は昨年のソールオリエンスと同じ。
前走京成杯追い風6m(南西)は3,4コーナーで動きづらいが直線では後ろが届きやすくなる、前目で強いのはそのまま突き抜ける。前目でうまく運んだダノンデサイルには届かなかったが負けるべくして負ける風だった。2走前百日草特別のパフォーマンスは高く強烈な末脚がある。
能力は最有力群。今回は道中ポジションを取りに行くこともありえるし注意は必要。ただし新馬戦の追い切りでは持っていかれ気味で気性面に大きな課題があったがうまいこと(騙し騙し?)3戦使ってきた。パドック、返し馬も要注意。あくまで本番はダービーの馬なので。
→ジャスティンミラノとシンエンペラーより前に行くイメージでしたがペースが速すぎました。勝ち馬とは位置取りの差もありラストの着差ほど力のさはありません。展開が向けばダービーでもまた上位でしょう。

サンライズアース【賞金10位すみれS1着】B

雄大なフットワークでパワーがあるタイプ。デムーロの評価もかなり高い。
スタートに難のある馬と騎手で展開の助けは必要。前走すみれSはマクリで能力の高さを見せた。個人的にはダービーで狙いたい。
能力は上位。気性、スタートがマイナスに働く状況は多そう。
→この馬もまた逃げやマクリといった用意した作戦が取れず4コーナーではデムーロお馴染みの斜行で後ろに迷惑をかけた後は、時節柄おとなしくしていました。ダービーで狙うつもりでしたがおそらく出られないしこの世代はかなり強そうなのでどちらにしろ買えない未来だったかもしれません。

ウォーターリヒト【賞金11位きさらぎ賞2着】D

馬群を嫌がる面がある。大外をまわして他の同型馬に先着するほどの能力があるとは思えない。
→位置もメンタルもマイナス。

シュバルツクーゲル【賞金12位東スポ杯2歳S2着】E

恵みに恵まれて4頭に先着された前走弥生賞が実力。
→出てなかった


軽い気持ちで書いたら結構手こずってしまった。
ここまで読んでくれた人ありがとう。

レース後追記--------

思ったより追い風が強そうで1周するコースは速くなりそうだなあ、なんて見てたら8R野崎特別!これですよ。中山2000m従来のレコードはラブリーデイとアルアインの1.57.8でそれぞれ金杯と皐月賞。それが野崎特別は牝馬限定2勝クラスで1.58.2!!
皐月賞を1.59.5速くても1.58.5くらいで想定していたのでアワアワしていましたよ私。蓋を開けてみれば1.57.1のスーパーレコード。浜中の掛かりを除いても1.58.0は切っていたでしょう。
血統面はとにかく疎いので◎シンエンペラーがレコードに耐えうる馬なのか自信がなかったのですが、考えうる限り最悪の形になってしまいました。馬場は荒れてても普通でも間違いなく来るレベルだったのにまさか超高速とは。

短評を読んでいただければわかると思いますが納得のいかないことは何一つないです。
馬場読みが甘かったしシンエンペラーがそれを克服してくれると願望を込めてしまった。必然の負けだったかもしれません。
あと浜中が熱くなる可能性も予想できたなあ。。


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