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Gibson ES-335をめぐる冒険

どうも。タキタロウです。

唐突ですが、セミアコが欲しいっ!!!

タキタロウは欲しいギターが定期的に変わる病を発祥するのですが
今回のセミアコ欲しい病は重症と判断したため、

専門の医療機関(笑)が揃っている街に行って参りました

そう

御茶ノ水です。

この記事ではセミアコ、特にGiboson ES-335をあれやこれや悩んで〇本試奏し購入するまでに至った流れを書いて行きます。

最後まで読んで頂ければ、セミアコ……特に近年物のGibson ES-335に
ついて詳しくなることができると思います。

今回は文字多めです(;'∀')

それでは本編スタートです!


そもそもセミアコ(セミアコースティックギター)とは?

セミアコ(Semi-Hollowbody)ギターは、エレクトリックギターの一種で、フルホロウ(完全に中空)とソリッドボディ(完全に実体のある)ギターの中間に位置するハイブリッドタイプの楽器です。以下に、セミアコギターについて詳しく説明します。

構造: セミアコギターは通常、中央に中空な部分(センターブロック)を持つが、サイド(ウィング)は実体を持っています。この中空部分にはFホール(F字型の音孔)が設けられており、アコースティックギターのように音が共鳴します。センターブロックはフィードバックを抑制し、高音と低音のバランスを保つのに役立ちます。
センターブロックには通常、硬質な木材が使用されます。メイプルが一般的でマホガニー
の場合も稀にあります。

トーン: セミアコギターは、ホロウギターのウォームでリッチなトーンと、ソリッドボディギターのサステインとフィードバックのコントロールを組み合わせたサウンドを提供します。これは、ジャズ、ブルース、ロック、カントリー、さまざまなジャンルで幅広い音楽スタイルに適しています。

ボディサイズ: セミアコギターは一般的にフルホロウギターよりもコンパクトで、演奏性が高いとされています。これは、ロングセッションやステージでの演奏に向いています。

ピックアップ: セミアコギターには、ハムバッカーピックアップやシングルコイルピックアップを搭載するモデルがあります。ジャズギタリストはしばしばネック位置にシングルコイルピックアップを搭載したモデルを好み、ロックやブルースギタリストはハムバッカーピックアップを搭載したモデルを好むことが多いです。

用途: セミアコギターは、ジャズ、ブルース、ロック、ポップ、カントリー、ファンク、ソウルなど、さまざまな音楽ジャンルで広く使用されています。特にジャズギタリストやブルースギタリストにとって、セミアコギターは非常に人気があります。

セミアコギターは、その独自のサウンドとエレクトリックギターの快適なプレイアビリティを組み合わせ、多くのプレイヤーに愛されています。音楽のスタイルや個人の好みに応じて選択できるため、幅広いミュージシャンにとって魅力的な選択肢となっています。

有名なセミアコのモデルを紹介

セミアコギターの代表的なモデルには、

・ギブソンのESシリーズ(例:ES-335)

・Yamaha SAシリーズ


・ギルド Starfire

・Ibanez ASシリーズ


などがあります。

タキタロウが狙っていたモデルは?

いきなり、御茶ノ水に行くのではなくある程度、下調べをして行きました。

候補としての大枠は

■手堅い国産のコピーモデル

具体的には

・YAMAHA SA2200 or2000
・Tokai ES-175or225
・Nuages NES  ギタープラネットのブランド品
・VG KTR-ES STD ※KEYオーダーの寺田楽器製造

あと国産のエピフォンとかで良いのあれば

このあたり。予算は10~20万くらいのイメージ

■本家Gibson ES-335

どうせ買うなら本家本元を!

相場は予算オーバーの35万くらい…

気持ち的にはGibsonが気に入ったらなら買っちゃっおうかな~ぐらいのテンション。

俺、仕事頑張ってるし(笑)

セミアコを求めて御茶ノ水へ

某日13時

あくる日の御茶ノ水

御茶ノ水に到着し、デジマートの在庫情報を見ながら探索です。とりあえず駅からみて手前側の店から見て回る

現行の新品定価を見てビビる(;'∀')

また、値段上がったのか……

新品のGibson ES-335の店売り価格41.8万円也

た、高くなったな……
タキタロウが持っている2004年頃のカタログだと定価23.5万(;'∀')

使用はドットポジション、プレーントップ。
50年代後半~60年代前半のモデルを踏襲しているモデル

木目が見えて、尚且つブロックポジションのものは47.8万円

正確なモデル名はこちら

・Gibson ES-335 Sixties Cherry 41.8万円
・Gibson ES-335 Figured Sixties Cherry 47.8万円

うーん買えねぇな。と思いながら目を付けていた中古を試奏させてもらう。

①Gibson Memphis ES-335 Antique Faded Cherry 2016年製 39.8万円

試奏1本目。

ブロックポジション。39.8万円。メンフィス工場製
マーシャルに繋いでクリーン&クランチで適当に弾いてみる。
セミアコを弾くのは実は5~6年振り。重さは3.7㎏ぐらい

以前持っていたCrewsのセミアコの記憶を手繰り寄せながら比較する。

正直な感想。ピンと来なかった。。目立った特徴は無し
こんな感じだったけ?

とは言え1本目。このギターを基準として御茶ノ水を巡る

お礼を言い別店舗へ

②新品特価:Gibson ES-335 Sixties Cherry 37.8万円

試奏2本目。

ドットポジションの現行品新品特価37.8万円
ヘッドに少しだけ塗装欠けがあることが特価理由。

こちらはナッシュビル工場製。

同じくマーシャルに繋いでもらい試奏。

コードを一発鳴らしただけで1本目とは如実に違った。
音が若い……というか音がバリっと輪郭があり、レスポンスが良い、速いという印象。
予想以上に攻撃的な音という感じ。

これが適切な表現かどうかは分からないが、昔弾いた中価格帯の国産レスポールを思い出した。

店員さんに聞いたところ、近年のギブソンは音の意味でもヴィンテージの再現を特に頑張っており、ヴィンテージのES-335もこんな感じになるとのこと。こちらもあまりピンとこない。
タキタロウのイメージするセミアコでは無かった。。

③Gibson Memphis ES-335 DOT Plain CH 2014年製 35.8万円

試奏3本目。
2本目と同じ店舗に置いてあった個体。

そのままマーシャルに繋いでもらい試奏。
明るく、甘いトーン。レスポール程主張しすぎないドライブサウンド。
歪ませた時のアルペジオが良い感じ。
タキタロウが想い描いていたES-335に近い音が出せている気がする。

店員さんに詳細を聞いてい見る。
大きな違いは先程弾いた個体とはまず製造工場が違う。
こちらの個体は2018年にて閉鎖されたメンフィスで作られたもの。

ピックアップは57classic。新品37.8万円の方はMHS2という
新型のピックアップ。
音の好みは正直その人次第だけどヴィンテージ再現という意味や
カスタムショップのギターを作っているナッシュビル工場と分けられていたためメンフィス工場で作られたギターは廉価版として捉える人もいるため人気は一本目の傾向が強い個体の方が人気はあるとのこと。

あとこの個体は前オーナーにより、ペグをグローバーペグからクルーソンタイプに変更、ポットのノブについても交換されているとのことだった。

ペグの交換がポイントになっているかもしれない。

なるほど。一旦お礼を言い次の店舗に向かう。

④Gibson ES-335 Dot Ebony 2020年製 35万円

中古専門店へ移動する。

試奏4本目。
2020年製と本日一番新しい個体。
色は結構レアな珍しく黒。試奏用アンプにマーシャルが無かったので
Fenderに。悪くはもちろん無いがピンと来ない。

音は②のギターに近い気がする。バリっとした感じ。

⑤Gibson Memphis ES-335 Figured 2019年製 38.5万

同じ中古専門店にあった個体。
ブロックポジションで色はサンバースト。

上の方で書いたメンフィス工場が閉鎖し、セミアコの制作がナッシュビルに
移る過渡期の個体。音は良かった、上品に歪む。一音一音がしっかりと聴き取れる。

この日、1、2を争うぐらい音は良いと感じた。

だが、状態が悪い。。

まず、長期在庫なのだろう。。。弦が錆びていて埃をかぶっている。
その辺りはギターというよりは店舗の問題なのだが。。。

ギターそのものについても、ネックのバインディングが歪んでいるかつ、
角張っていて弾きづらい。。。もちろん個人差なのだろうが……

そして一番気になったのはネックとボディの接着部分に謎の空間が。。。

セットネックなのに(-_-;)

つくづく、ギターの作り云々と音についてはあまり関係無いんだなーと勉強になりました。
僕はおおざっぱな性格で多少の事は気にしないけど、これは流石に……

という感想。だが音は良い!

悩みつつも、お礼を言い次の店舗に向かう。

⑥Gibson ES-335 DOT Antique Faded Cherry 2018年製 35万円

坂を下りまた別店舗へ。
エレベーターで上がり、セミアコフロアへ。

先客(おじいさん)がいて店員さんと話し込んでいる。一旦お目当ての個体の前に行き観察。どうやら委託品のようだ。

こちらもメンフィス工場の終盤の一本。ペグはグローバータイプ。

15分くらい待ってもまだ話ていたので、落ち着いてからで良いので
試奏したい旨を伝える。

すると直ぐに準備をしてくれた。
何かすいません。。

こちらの個体も②、④の個体と音としては同じ系統な気がする。
クリーントーンでもう一回弾こうとすると店員さんに「どうですか?」と
声をかけられる。

数本弾いて来た所感を話すとどこの工場でも変わらない。理由としては
メンフィスが閉鎖されても
職人はそのままナッシュビルで雇用されているのだからとのことだった。

(いやー全然違う気がするんだけどな。。。)

「ペグがグローバー式の金属になっているやつと、クルーソンのプラスチック製になっているので音変わるんですかね?」

みたいな質問をすると、ここにあるギターのペグはクルーソンではなく、クルーソンの見た目をマネて作ったものでグローバーと同じ機構との返答があった。

(音への影響について聞いたのだが(´;ω;`)。。。)

どうやら、この店員さんとは波長が会わないらしい。

お礼を言って別店舗に移動する。

⑦Gibson ES-335 2005年製 山野楽器オーダーモデル 38.5万円

来た道を戻る。まだ入ってなかった別店舗へ。

さて、試奏7本目のギター。
このギターは良くも悪くもこれまでの傾向と大きく違った!

まず、重さ。何と4㎏越えである( ゚Д゚)
今日試したセミアコは概ね3.5~3.7㎏位の個体。
構えるとずっしり来る(笑)

そしてネックが太い!
店員さんに訪ねるとこのネックが山野楽器がこだわってオーダーした部分とのこと。
当時の現行のES-335もネック細目の物が主流だったので逆張りで頼んだと想定される。

肝心の音ですが、重量&太いネックから繰り出されるサウンドは
レスポールに近い印象でした。なんというかガッツを感じる笑
こちらもメンフィス工場。

個人的には好きだけどセミアコっぽさは薄れてしまう。
58年のヒスコレを持っていなかったら買ってしまっていたかもしれません。

tokaiやmomoseのセミアコについても質問してみると、
(近くに置いてあった。価格は中古で20万くらい)

個人的には国産のギターも値上がってきたこともあり、
買うならまずはGibsonをおススメしたい。
理由はリセールバリューももちろんあるが、セミアコをこれから弾き込んで言って、王道を知った上で国産モデルに手を出していくというルートの方が後程満足がいくのではないか?
とのことでした。

この時点で疲れてきたのと、店員さんの営業トークにより

国産は頭から除外されることに

一旦、検討すると伝え、丁寧にお礼をして店を出る。

さて、どうしよう?

時間はすでに17時を回っていた。
自販機でお茶を買いガードレールに腰掛けながら休憩する。

ここまで、弾いて来て思ったのは

個体差が半端ねぇ(;'∀')

の一言。

ここまで明確に一本一本違いがあるとは正直思ってなかった。

まとめると

ここ数年の、ナッシュビル工場作られた個体は

音が若い……というか音がバリっと輪郭があり、レスポンスが良い、速いという印象。予想以上に攻撃的な音という感じ

例外として⑤のギターは状態は悪いが音は良かった

10年くらい前にメンフィスで作られた③の個体はイメージするセミアコの音の様に思えたが記憶が薄れてきている。あとパーツ変更がある。

⑦のギターは完全に他とは別物。レスポールに近いサウンド。

多分、個人の主観の話だがMHS2というピックアップよりも
57classicの方か好きなのだろう。恐らく57classicの方が出力が抑えめで
よく言えば甘いトーン、悪く言えば籠るような音がする。

最終的に買ったギターは?

悩んだ末

③Gibson Memphis ES-335 DOT Plain CH 2014年製 35.8万円
⑤Gibson Memphis ES-335 Figured 2019年製 38.5万

この2本のどちらかまで絞る。
申し訳ないと思いつつも再度店舗を訪れ弾かせてもらう。

まずは⑤のギターから。
やはり、音は良い。だが状態の悪さそしてネックの弾きにくさを
感じる

そして③のギター

こちらも音は良い。温かみがありつつも、セミアコ特有のエア感もある。
歪ませると適度に暴れてくれる。そしてネックも握りやすく弾きやすい。

だが、改造が……と考えていると

店員さんが
ハードケース見たら交換前のパーツ残ってましたよ~と声を掛けてくれた。

店員さん曰く

もとはグローバーペグだったみたいですね。多分穴埋めなしで付け直せると思いますよ。ポットノブも付け替えるだけですし。ペグは音にも影響するかもですが。気に入らなければ戻せますよ?

ただ、パーツの交換を見るに前オーナーさんも多分ギターが好きな人で61年式の仕様を目指して交換したんだと思われます。

これ見てくださいとヴィンテージの写真を見せられる。
クルーソンペグ&ノブが銀ハットになってるでしょ?
と店員さん。

1961 ES-335 Reissue

なるほど。。

よし、これください!

という訳で最終的には③のギターを購入してきました。


悩み倒して購入したこともあり、めちゃくちゃ気に入ってます。
タキタロウのギター人生の中で一番しっくり来る個体かもしれません。

そう言えば後々気付いたのですが、
タキタロウが最終的にギターを買ったお店ですが、ぼっち・ざ・ろっく!の
ぼっちちゃんがYAMAHAのパシフィカを買ったお店のモデルとなった場所で少し嬉しくなりました(笑)
もし、よろしければ探してみてください。


(C)はまじあき/芳文社・アニプレックス
(C)はまじあき/芳文社・アニプレックス
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はい。ここまで読んで頂きありがとうございました。

ギター選びの参考にして頂けると幸いです。

それではっ!

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これまで、友人、後輩、同僚、ネットでもギターの購入の相談にものってきて、自身も累計400万円ぐらいはギターに使ってきてた人間の知識を詰め込みました。

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