シノビガミにおける各流派の持ちそうな奥義と合いそうな奥義について。(後編)



比良坂機関について

クリティカルヒットについて

クリティカルヒットにつけられる強みはなく、弱みに「術式開示」がある。
あまりにも選択肢が少ないがこれについては仕方がない。
なぜなら仕掛けのページが半分惟神についての強み弱みで埋まっているからである。
しかし、クリティカルヒットを振り回す型として考えてみるとこれは実に都合がいい弱みと言える。
くらまし/術式開示のクリティカルヒットを振り回してくるのは正直結構辛い。
毎ターン振り回すのだから、2回目以降と術式開示においてほぼデメリットにならない。
総じていうと、意外と強い。
持っているかはかなり微妙なところではあるが。

範囲攻撃について

上記と書くことは変わらない。
弱みに「敵愾呪縛」があるが…うーん、この弱みはかなり使いづらい。協力型なら絶望的、対立型でも感情を結ぶということは相手にシーンに登場してもらわなければならない。
つまりこれから範囲攻撃を打つ相手にのこのこシーンに出てもらって感情判定しなければならない。
相当な話術で誘い出さなければ敵と感情を結ばせてもらうことはまずないだろう。
これができるのならあなたには詐欺の才能がある。あなたは多分稼げるよ。
総じて、範囲攻撃とクリティカルヒットの人口に差は無いと考えられる。
おそらくクリティカルヒットの人口の方が多いだろう。

不死身について

つけられる強みも弱みもない。
となると定め/回数制限 目覚め/回数制限があり得るところだろうが…これはあまり現実的ではないと言える。
目覚めならまだしも、定めで自信が生き残って有利になる状況が比良坂において作りにくいからだ。
比良坂は搦手で戦うのが基本となるため、鞍馬神流などと違って他の奥義を持って相手の邪魔をして戦うのが基本となるだろう。
ただし、外事N課、醜女衆など、メイン忍法で戦闘に秀でていて、あとは自分の生命力の担保をするのみ、という場合は選択肢に上がる。
しかし総じて見ると、持っている人は少ないだろう。
メイン忍法で火力担保ができているPCは疑った方が良いかもしれない。

絶対防御について

流派共通の仕掛けはなく、弱みに「術式開示」「警護情報」がある。
はい。お察しの通りです。
くらまし/術式開示ですね。
殺すぞ〜〜〜〜〜〜〜!!!!
絶対防御を持てという冒険企画局からのお達しである。
つけられる弱みを二つもよこしがって。比良坂の可能性を狭めすぎてるだろう。全く。
「警護情報」についても、全くもって弱みになっていない。
居所か秘密か奥義情報を取得している人物にしか絶対防御が打てなくなるというものだが、まず自分に打つ分には全く問題ない。
対立型でも、味方を見極めて居所をクライマックスフェイズまでに渡してもらえれば全く問題ない。
協力型なら、「最初にお互いの居所を交換しよう、これでメイン戦闘がうっかり起こっても対処できるはずだ」なんてRPをしながら弱点を完璧に打ち消すことができる。
弱みになってるか?

冷静になって、もう一度考えよう。
普通に二重改造以上も現実的なレベルで行える比良坂においてかなり使い勝手の良い奥義であると言える。
比良坂のPCを見たら半分くらいは絶対防御だと思った方が良い…と言える。
術式開示も、某呪術アニメの影響で弱みにおける「かっこよさ」が爆上がりしているのはそうなのだが、たまたま特技が近いPCや、完全成功の六眼もちの呪術師には初見で看破されやすいので持つ際は最新の注意を払おう。

完全成功について

流派の強みは「分かち」「気づき」、弱みは「術式開示」「極限集中」である。
「分かち」はかなり面白く、かつ、強い奥義改造であると言える。
「他人の手助け」という唯一無二の完全成功であり、対立型においてかなりの効力を発揮する。
「気づき」については、面白いが、使っている人をあまり見ないというのが素直な感想だろうか。
比良坂機関とスペシャルというのは縁の深い関係ではあるが、わざわざ気づきを使うより「輝き」を使う方がよっぽど現実的と言わざるを得ないだろう。
弱みについては「極限集中」についてのみ語る。
極限集中は戦闘集中と逆で、ドラマシーンにしか奥義が使えなくなる。役忍+神咒と合わせてドラマシーンの間に忍具を増やせということなのだろうか。かなり難しい。戦闘中に奥義が使えないというのはかなりのディスアドバンテージである、と言わざるを得ない。他の弱みに比べてかなり重い「弱み」と言えるだろう。
総評は意外と持っている人はいると判断できる。
くらまし/術式開示で内偵代わりに使う人もいれば、
魔琴+輝きで脳筋になる構成も従分に考えられる。
そこそこに警戒して良い奥義の選択肢の一つと言えるだろう。

判定妨害について

流派の仕掛けは強みは「裁き」、弱みに「術式開示」「極限集中」「敵愾呪縛」の3つとなる。
「裁き」についてはかなり厄介な奥義改造だ。
いまだに出会ったことはないが、使われたら使われたでかなり面倒くさい。情報判定しようとしたらシーンの外からくらまし/裁き/術式開示/極限集中とか飛んできたら面倒くさいことこの上ない。
しかし、裁きをつけるにあたり、つける弱みに困るというのが素直な感想になる。
流派ブックにおいて追加された弱みについてもどれも「難しい」と判断せざるを得ない。
強いていてば、何度も使うことになるだろうと予想されるので術式開示をつけたくらましか驚きのついた判定妨害が主流になるだろう。
総評すると、それなりの数、判定妨害をもつ人もいるだろう。
元来、比良坂機関は相手を妨害しながら戦う搦手のものたちであることは今も変わってないのだから。
しかし、あまり警戒する必要はない。飛んできたら「しょうがない」と思えるくらいの改造しか比良坂はできないからだ。
どのみちにしろ術式開示の弱みがつきまとうので、落ち着いて対処しよう。

追加忍法について

あまり見たことがない。希少種と言えるだろう。
なぜならつけられる弱みが「術式開示」のみだからだ。
しかし弱いかというと意外とそうではない。
くらまし/術式開示で使うことによって破られなかったら普通に使えるくらいの認識で扱うことができる。
忍法枠が単純に2つ増える、くらいの軽い気持ちでつけることができるからだろう。

惟神について

流派共通の仕掛けを除き、強みに「祟り」「結び」「願い」
弱みに「神への供物」「大いなる怒り」がある。
そして惟神の選択肢は
・「食物神」
・「炎神」
・「黄泉神」
・「太陽神」
・「暴神」
・「月神」
・「山神」
・「契約神」
・「戦神」
・「漂流神」
・「風神」
・「海神」
の12種類存在する。多すぎ。
面倒すぎるがひとまず、強みの仕掛けについて述べていく。
「祟り」は惟神を範囲攻撃としてしようすることができるようになるという改造。無難に強い。
秘伝忍法【神無備】と合わせて使うとより強く使えるかもしれない。
「結び」は惟神を不死身として使うことができるというもの。
咄嗟に使う分にはいいかもしれないがこれを「不死身」だと思って持つとかなり痛い目を見る。
不死身は使った回数分回復力にマイナスの修正がかかるので、惟神は何度も使うことが前提で設計された効果が多く、それらの効果を使った時に不死身として使うとあら不思議…全く体力が回復しないということが起きえる。
それでも変調を回復する手段として一つ入れるのはありかもしれない。
「願い」は惟神を完全成功として使うことができるというもの
これもまた無難に強い。内偵がない場合で頼もしい探索補助の奥義となるだろう。戦闘中にはこれを切り替えて普通に惟神として使い、相手の奥義破りなど大事な局面に「願い」を使ってやるといいかもしれない。
そして「神への供物」「大いなる怒り」についてだが、どちらもコンボ用となるだろう。「神への供物」は少々考えるのが難しいが、「大いなる怒り」については順当に【朽気】型において有用だと言えるだろう。【三尸】の餌にして自身を強化するという使い方も可能である。
【食物神】
雑に使うと不死身で良いという結論になるのがこの惟神なのだが、ミソは他人にも兵糧丸を配れるところ。
協力型においてこの惟神は面白いかもしれない。
しかしこの奥義、指定特技が兵糧術or憑依術となるのが痛い。
比良坂だと非常に取りにくいor破られやすい奥義となっている。
…総数としてはかなり少ないとは思うが。
【炎神】
乱れ範囲攻撃と乱れクリティカルヒットを足して2で割ったような奥義。
実はこれを連打され、尚且つ、破れないと結構しんどいことになる。
直接生命力を失わせることができない可能性があるという欠点はあれど、《火達磨》の変調を与える可能性があるというのは非常に大きな圧力となる。
《火達磨》は重なれば重なるほど脅威となるので、惟神の中でも使い勝手も良く、かつ、強い惟神と言えるだろう。
そもそも惟神の総数があんまり多くないという話はナシだ。
【黄泉神】
本当に強い。エラッタされてなお強い。
1ターンに一回、命中判定自動成功の自分の生命力を守れる駒を用意できるというのが本当に強すぎる。雑に積んでも強い。
また、《宿儺衆》の忍法とも相性が最高で、比良坂がこの忍法を持ってたら十中八九この惟神が飛んでくると思った方が良い。
【太陽神】
意外と強い惟神のうちの一体だと思っている。
戦場ロック効果というのも強く、さらに相手の全ての判定に-1がつく。
全ての判定に-1をつけるというのは回避率も命中率も下がるということなので、忍法コンボ次第では自動的に鬼影や陽炎が乗るようなもの。
舐めてかからない方が良い。直接害をなすものでは無いが、放っておくとかなり危険な神様である。総数はいかんせん少ないのだが。
【暴神】
ざっくりいうと後出しのデカい痛打。
うっかりすると普通の接近戦攻撃が4点になったりする。
ただダイス任せなのは変わりはない。
引いたら運が悪かったと割り切ろう。
幸いにも総数は少ない。雑に使える代わりにやたら強力というわけでもないからだ。
【月神】
別名「不死身殺し」。
これの難しいところは奥義の対象が自分以外のと書いてあることである。
自分に対しての絶対防御としては使えないし、だとしたら初見で相手の不死身をぶっ殺すために使うのが一番格好いい。
中忍頭で持ってるPCを身内卓で1人だけ見かけたが、そのPLは
「自信満々に不死身を切ってきたやつをこの奥義で切り返してキモい笑い方をするRPのためだけに組んだ。こういうPCだから。」と言っていた。
キモい。
上忍なら二つ目の奥義として選択肢に入るかもしれない。
【山神】
味方に配れる生命力回復、に加えて戦場を高所にするという効果がある。
正直言ってかなり強い方の惟神だと思われる。
むしろ自分の番にササっと撃って高所にする効果を使って、自分は戦場型の忍法を起動して、ついでで味方へのささやかな回復効果がある、と考える方が自然で強いだろう。
比良坂で飛傘+怪鳥とか持って戦うと普通に強いかもしれない。
中忍で夜叉が使えるようなものなのだから。
【契約神】
超強いし超面白い。
この奥義のいいところはドラマシーンにも使えるということだ。明らかに味方だとわかるPCと感情を結ばなくてもそのシーンでいきなり感情を結んで相手に感情修正を送る、などもできる。
また、この奥義の強さを押し上げているのは【感情】によって起動する忍法の大きな補助になる、いやもはやメインエンジンになる部分である。
雑に考えても比良坂流派ブックに【凶符】がある。ドラマシーンからちょくちょく使っていくことを考えると、忍具数が溢れるくらいは遁甲符が手に入る。
魔法の才能とも非常に相性が良い。魔法の使用には感情を使用するので契約神で感情をとりまくれば実質タダで打てるのだ。
また、他の流派へも、【加持祈祷】の背景でかなり出張しているケースが見られる。私立多羅尾女学院が持つもよし、剣魂を生かすため鞍馬が持つというケースすらあり得る。珍しいところだと、血社が持って【秘棺】使って味方に妖魔の力を配るなんてこともやっていた。頭いい。
魔法の才能や、凶符など、感情で起動する忍法を積んでる比良坂を見かけたら疑うといいかもしれない。
もっとも、疑っても対応できるかは微妙なところだが。
【戦神】
結構強い。雑に使っても強いし、これをメインにギミックを組んでやるとさらに脅威度は増す。
ただ、惜しむらくはその破られやすさだ。効果も単純明快に強力なばかりに、その指定特技も破られやすいものとなっている。
いっそのこと破られるだろうから、くらまし/術式開示に沈黙やその他奥義破りされにくくなる忍法を積んでもっと強化しても良いかもしれない。
また、揺音を取って見切り判定をさせるという手もある。
総評は普通に強い。0.8奥義くらいのパワーはある。
あまり数は多くなさそうなのだが。
【漂流神】
アホほど強い。
この奥義、持ってくる忍法は隠忍の血統に限られるが、逆に秘伝隠忍以外の忍法なら装備忍法すら引っ張ってくることが可能だからである。
今まで比良坂に難しかった「火力を出す」ということが容易に可能になり、戦闘面でも役に立つ場面が増える。
ただし、防御面は紙ペラになる。
現に私のPCに漂流神で人遁+鬼影というクソゲー構築を組んだ上、笹貫+人遁+冷血で優位に立ち回っていたのだが、不意に飛んできたスペシャル6点に轢かれた。
悪は滅びるということなのだろうか。
メリットデメリットある神様なので計画はご利用的に。
また、副次効果で自分以外のスペシャル値を1下げるか、ファンブル値を1上げることができる。綺麗に組むならファンブル型で組むか、公安隠密局の【知見】と合わせて味方のスペシャルのサポートをしてやるというのが綺麗な使い切りだろう。
総数としてはそこそこいる方だと思われる。
ただし、しっかり対処することができれば上記のクソゲー忍法以外は意外となんとかなる。
【風神】
自分のプロット値を後出しで変えられる奥義。
奥義としていかんせんささやかすぎないか?と思う反面、意外と活躍する場面はあったりする。
それは加持祈祷による鞍馬神流、廻鴉への出張だ。
輪化と合わせてやると非常に相性が良い。
つまり、プロットを移動することで何か効果が得られるような忍法のコンボを組んでやらないとどう考えても影分身/影法師で良くなってしまうので、採用する際は気をつけよう。
【海神】
自分の手番に戦場を水中に変更した上で変調をばら撒くことができるという、一見見るとかなり強いことが書いてある。
しかし、中忍頭汎用サポート忍法に【海原】という忍法がある。
これは自分の手番に指定特技を行なって成功したら戦場を水中にして自分よりプロットの低いものに射撃戦を与える可能性のある、という忍法だ。
つまりほぼ同じことが汎用サポート忍法でできてしまう。
ここで差別化されるのが、まず一つに、海原は中忍頭でしか習得できないという点だ。中忍環境で水中型を使うなら真っ先にこちらに軍配が上がる。
二つ目は攻撃手番の代わりではないということだ。
さっさと奥義を吐いてしまって水中にしてから水中型を起動することができる。雑に考えれば海神→水師起動→魔琴+凶手でスペシャル値8の絶対防御で防げない射撃戦攻撃回避-2(水中乙)を、ほぼ予備動作無しで打つことができる。
これが【海原】や【誘導】なら起動に1ターンの隙が生まれてしまうので、大きな差別点と言えるだろう。ちなみに普通にこの海神を連打してるだけでも相手を変調漬けにできるので非常に強い。

私立御斎学園について

クリティカルヒットについて

実はつけられる流派共通の強みの仕掛けはなく、弱みに「複合奥義」があるのみである。
かといって弱いかというと全くそんなことはない。
くらまし/複合奥義はどの奥義についても強いという事実を最初にお伝えしようと思う。
奥義を振り回して使うにあたり、くらまし/複合奥義は奥義破りの対象となる特技が二つに増えるというデメリットは抱えながらもどちらの特技であっても達成値7を要求するというのはなかなか強い。
術式開示と似たように感じるかもしれないが、あちらは初見でも破られる可能性があるのに対し、こちらは1回目は破られないという奥義の最大の特性を捨てていることはない。
その点も非常に評価できるところだろう。
御斎学園という流派は自分から肉弾戦をすることも、他人をサポートすることも、情報戦に特化することもできる極めて珍しい流派であると言える。
そんな中で、隠し牙としてクリティカルヒットを持つということはかなりあり得る話なので、注意した方が良いと思われる。
総数としてもそこそこに多い方だと思われる。注意すべし。

範囲攻撃について

流派の強みの仕掛けは「均らし」「移し」、弱み「複合奥義」「環境制限」となっている。
「均らし」はそのラウンド中自分自身はファンブルをしても逆凪を受けなくなるという効果だが、なんというか地味。
色々と使えそうな状況はありそうではあるのだが、範囲攻撃を打つにあたって、もっと強い改造はあると思われる。自身の構築の都合でどうしても逆凪したくないという状況以外では中々採用されることはないだろう。
「移し」は、撃った後、戦場を変更することができるという効果だ。攻撃手番を消費してしまうものの、こちらは強力。
私立御斎学園といえば【戦場の極意】が真っ先に思い浮かぶが、その忍法の即時起動になる。相手にダメージを与えるついでで、自分自身は戦場で戦う準備を着々と進められるのは非常に強力だろう。
弱みについては「環境制限」が追加されている。
所感としては「悪くない」くらいだろう。
戦場型ならその戦場以外で奥義はどのみち使わん、私は誘導(ないし、地幕やその他戦場移動忍法)で1ターン待って起動するからその後でも範囲攻撃は構わんという人は迷いなく入る弱みだろう。
また、環境制限(平地)なら、相手に戦場型がいなければ奥義の弱みを一つ踏み倒していることになる。半ば賭けにはなるが、つける弱みに迷ったらこういうことも思い出してみると良いかもしれない。
ただ、範囲攻撃の【移し】が非常に魅力的である以上、あまり選択肢に入らないというのが現状ではある。
総数としてはそこそこに持ってる人は多いかもしれない。
防御力も私立御斎学園なら【御斎魂】によってある程度担保されるからだ。

不死身について

流派強みの仕掛けは【清め】、弱みは【複合奥義】【起動動作】となっている。
【清め】は自分にかかっている戦闘中持続する効果を一つ打ち消すことができる。厄介なクソ喘縄アホ喘縄に対して切り返すことができるようになる。目覚め/定めのところをどちらか清めにしても良いかもしれない。それくらいの価値がある。
弱みは【複合奥義】【起動動作】となっている。
今まで目覚め/定めにつけられる弱みがあるだけで強いという話を散々してきたと思うがついにここにきて回数制限すらつけなくても良い可能性がこの流派には出てきた。
起動動作は生命力がある状態でのみでしか奥義を使用できないというものだが、しっかり立ち回ることさえできれば非常に強い奥義改造になること間違い無いだろう。
今までの記述通り、メイン忍法に火力と相手への回避修正が担保されているとき、疑っても良いかもしれない。

絶対防御について

流派強みはなく、弱みに「複合奥義」「他者警護」がある。
何度でもいうがくらまし/ナントカの絶対防御は気が滅入るほど強いのである。
殺すぞ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
これ以上に奥義改造を施すということになると防御低下の弱みが視野になるのだが、やはり4点から3点に下がってしまうのは痛手だろう。となるとやはりくらまし/複合奥義か。
ちなみに「他者警護」については他人のみに吐ける絶対防御になっているが、普通に使う分には非常に難しい弱みである。
私は一度、ジョジョの奇妙な冒険第四部に登場する東方仗助ごっこをするためにくらまし・張り/他者警護・複合奥義を使おうとしたことがある。非常にバカである。
…結論としては、そこそこ持っているPCが多そうな奥義だと言える。
そもそも、絶対防御はどの流派にも一定数以上いる奥義なのだ。
みんな絶対防御対策をしよう。

完全成功について

つけられる流派の仕掛けは強みは「清め」「正し」、弱みは「複合奥義」「必修特技」となっている。
「清め」については先ほど説明したが、おそらく完全成功につける方が都合が良いと思われる。完全成功をするついででそういう類のデバフを取り払えるというのは非常に大きい。
スペ型を組んで輝きのついでで回復するなんてことも全然あり得ることである。
「正し」は達成値を15にするというものである。
なんと10では飽き足らず15にしてきた。
これはマクファーデン探偵教室のバリツとのデザイナーズコンボなのだろう。ちなみにこれ以外にあまり有用な方法は思いつかない。
絶対に回避できない【必中】や【笹貫】とかになるのだろうか。
弱みは「必修特技」について語る。
ちなみにだが本当に強い。
くらまし/好きな強み/複合奥義/必修特技で破られにくいお好みの完全成功が功績点2点であなたの手に!ということである。
輝きも響きも瞬きも好きな特技の好きな判定で使うことができる。
今まで完全成功につける弱みといえば分野限定だったのだが、もやは分野を選ぶこともない。
おそらく、私立御斎学園で一番使い勝手が良く、強く扱える奥義は完全成功だと言える。
ハグレモノが判定妨害のスペシャリストなのと同じように、私立御斎学園は完全成功のスペシャリストなのである。
そして私立御斎学園の仇敵を見てみるとなんと…「ハグレモノ」と書いてある。
すごい。こんなところでも対比させていたのだろうか。

判定妨害について

流派でつけられる強みは「騒めき」、弱みは「複合奥義」「必修特技」となっている。
前述で御斎学園は完全成功のスペシャリストなのだ、と堂々と宣言したが普通に判定妨害を握っても強い。
「騒めき」は判定妨害を使って相手の判定を失敗させると、集団戦ダメージ1点を与えるというものである。
「揺らめき」の集団戦verということだ。普通に考えれば接近戦1点を与える方が強いので、あえて使うなら【武曲】との組み合わせが強いだろうか。武曲の判定前に変調を1つ増やせるので、結果的に武曲のダメージが1点伸びることになるからだ。
弱みについては解説しない…と思っていたが、解説をする必要が出てきた。それはハグレモノでの判定妨害と何が違うのかを記述する必要があるからだ。
ハグレモノの判定妨害の奥義改造は攻撃的なものが多く、先手必勝を成り立たせるための側面が大きいのに対し、私立御斎学園の使う判定妨害は攻撃にも防御にも使えるという利点がある。
相手がダイスを振ってこちらへ攻撃を試みる限り、こちらからは判定妨害の奥義でその攻撃をシャットアウトするという"防御"が可能となる。
私立御斎学園の判定妨害は、より柔軟な使い方のできる判定妨害だ。自身を守り、時には他者すら助け、そして攻撃に転ずることのできる取り回しの良い奥義と言えるだろう。

追加忍法について

流派につけられる強みは「澄まし」、弱みは「普段使い」となる。
「澄まし」は中々強い。
バリツと組み合わせるとこれまた強い。またバリツか。
そうでなくとも、やはり攻撃忍法に限り自動成功というのは結構強い。良い強みと言えるだろう。
「普段使い」の追加忍法はメインフェイズにのみ使える追加忍法となる。
私はあまり使いたくない。追加忍法とはいえ、クライマックスの戦闘に使えなくなるというのはあまりに大きなデメリットである。
慎重に追加忍法に突っ込む忍法を考えたい。
しかし、御斎学園で追加忍法は持たれるあまりないのかというとそうではない。ひとえに、【御斎魂】が突っ込めるのが大きい。
追加忍法で陥りがちな紙ペラ防御を御斎学園なら巡らしなしで担保できる。他の流派と比べてもわりかし使いやすい奥義の選択肢になるだろう。

隠忍の血統について

クリティカルヒットについて

つけられる流派仕掛けは強みは「忌み」「渇き」、弱みに「停止反動」「魔王の相」「縁者限定」「苦痛情報」がある。
書いていてびっくりしたのだが、流派の弱みだけで4つもある。
「忌み」は奥義破りに失敗したキャラクターへ集団戦ダメージを与えるというものだが、かなり強い強みだと思われる。
クリティカルヒットにつける強みかと言われるとそうではないように思うが。
「渇き」は相手の生命力を奥義で減らした時、自分の生命力を1点回復することができる。かなり強い。これだけで相手のリーサルがずれたり、自分の特技が復活したりと何かと活躍する場面が多い。
有用な強みであり、つける頻度も高い強みだと思われる。
「停止反動」は、破られたら生命力が減少する、というものである。使うにあたって踏み倒す方法はいくつかある。
回数制限をつけて戦闘中に1度打てればいいや、くらいの心持ちで持っておくか、くらましやその他+αでそもそも破られないようにするというのが良いと思われる。
つけやすい弱みではある。
「魔王の相」は妖魔化していないと使うことができないという弱みとなっている。じゃあ妖魔化すればいいじゃん。
妖魔化して戦うPC以外はこの弱みをつけることはないだろうし、妖魔化するならこの弱みはほぼ目を瞑っても問題ないこととなる。
「縁者限定」は感情を結んでいる相手以外に奥義が打てなくなるというものだ。こちらは先に述べた二つと違って非常に難しい奥義改造となる。なんだか比良坂でも記述したような気がするが、これからクリティカルヒットを打つ相手にノコノコドラマシーンに出てもらって尚且つ感情を結ばせて貰わなければならない。
あえて使うなら獣心香だろうか。そういう専用のモノを用意しないとこの弱みを使い回すのは難しいと言わざるを得ない。
協力型ならボスに感情を向けるチャンスはあったりなかったりするのでありえない選択肢ではないが、リスキーな弱みと言えるだろう。
「苦痛情報」は奥義を打って相手の生命力を減らす度に相手の奥義破り判定に+1の修正が乗っかっていくというものだ。
こちらは前述した縁者限定とは違い踏み倒す方法が簡単にわかる。
回数制限のついたクリティカルヒットなど、一回使う必殺技レベルの奥義に「苦痛情報」を乗っけてしまえばいい。
また、苦痛情報の適応がされるのは生命力を減らしたPCだけなので、そのPCをその奥義で殺し切って次の目標に使う分には苦痛情報のデメリットは発動しない。立ち回りや使い方でうまく踏み倒せる弱みと言えるだろう。
総評はかなり持ちやすい奥義と言える。
隠忍の血統は自ら相手の回避にマイナスをかける手段をあまり持たず、相手に初見で、回避の余地を与えず4点以上のダメージを取るというのは隠忍にとって大きなアドバンテージとなるだろう。

範囲攻撃について

つけられる流派仕掛けは強みに「忌み」「渇き」、弱みに「停止反動」「魔王の相」「縁者限定」「苦痛情報」となっている。
どこをとってもほぼクリティカルヒットとと同じ記述になるのだが、あえていうなら「渇き」はこちらで使う方が強いだろう。
間合いがこちらの方が取り回しが良い、という利点があり、こと「回復する」という1点に目を向ければ範囲攻撃に渇きがついてる方が起動機会に恵まれるだろう。
しかし言いたいことはどの弱みも範囲攻撃につける分には難しい上、使うとしても大判の弱みで事足りるということだ。
総数としては、かなり少ないように思える。
肌感覚だが、まだクリティカルヒットの人口の方が多いように思える。

不死身について

つけられる流派仕掛けは強みは「戒め」、弱みは「停止反動」「魔王の相」である。
「戒め」は回復した時に鬼力を1点獲得するというものだ。少々地味。ついてたらついてたで嬉しいが、自分からつけに行くことはよほどのことがない限りないように思える。
何度も記述するが、目覚め/定めに対応する弱点をつけられるというのはそれだけで非常に大きな意味を持つ。
個人的には一番隠忍で持たれる奥義は目覚め/定め/回数制限/停止反動だと思われる。これで火力もりもりにして彼ら彼女らは今日も鞍馬と殴り合っている。
そもそも、隠忍の血統は特技配置が終わり散らかしてることが多いので、被弾するケースが多いのだ。そういった面を克服するため、彼ら彼女らはいつも不死身を使うのだと思われる。

絶対防御について

つけられる流派仕掛けは流派共通のものを除き、強みに「障り」、弱みに「対奥義」となっている。
障りについては、防御をした時に相手に集団戦1点を与えるというもの。前述した「忌み」に「障り」を合わせると絶対防御が通って相手の攻撃をシャットアウトした後、集団戦2点のカウンターを飛ばせるというかなりキモい奥義が完成する。
仕掛けについてはこのくらいだ。いかんせん地味だ。
「対奥義」については奥義のみに使える絶対防御となっている。
切り返し方が地味すぎる。
クリヒか範囲攻撃に使うのだから、滅びで良いという結論になりがちである。
しかし上記の通り被弾する確率はかなり高いので絶対防御を持つという可能性はかなりあり得る。
が、なぜか今まで出会ってきた隠忍の血統のPCは圧倒的に不死身が多い。
なぜかと理由を模索したのだが、一つ考えついたのは彼ら彼女らの「立場の悪さ」である。
シノビガミの世界観において「隠忍だから」という理由で後ろ指さされてもおかしくないような設定なのだ。ゆえに敵対関係を生みやすく、また、攻撃の的にされることも、対立型の秘密を渡されることも多くなる。ゆえに、自分が孤立しても「戦える」ように絶対防御より生き残り、あらゆる場面に対処できる不死身を積むのではないだろうか。

完全成功について

流派仕掛けは共通のものを除き、弱みに「攻撃禁止」がある。
えっ攻撃禁止!?と字面のインパクトに引っ張られ、そのただならぬデメリットに使うことを断念した人も多いと思うが私は隠忍の血統でPCを作るなら是非とも攻撃禁止の入った完全成功を持とうと思っている。
おそらく、攻撃禁止の弱みは隠忍の血統の特技配置が終わり散らかしていることが原因だと考えられる。
攻撃に使うよりも回避や探索にこの奥義を使ってくれというメッセージ性がこの弱みから感じられる。
隠忍の血統は特技配置がごちゃつく以上、相手のふとした攻撃の目標値がめちゃくちゃな数値になりやすい。そんな時に攻撃禁止の完全成功を使うとその攻撃は回避できるわけだ。
別に防御に使うだけでなく、探索にも、相手の奥義破りにも使えるので、絶対防御を持つよりもよりできることの幅が増え、戦闘においても探索においても活躍しやすくなるだろう。
このように攻撃禁止の弱みは冒険企画局にしては珍しく、考えられた弱みであると言えるのだ。
しかし悲しきかな、完全成功を持っている隠忍の血統のPCをあまり見たことはない。総数としてはあまり多くないのが現状だろう。

判定妨害について

流派共通の仕掛けを除き、強みは「嘆き」のみとなっている。
「嘆き」は相手のダイスの出目を1にするのではなく、0にするというかなり凶悪な効果を持っている。
隠忍の秘伝忍法【搦骸】と合わせるとかなりの妨害率とファンブル率を誇る。
隠忍の血統において、妖魔化を行わない限りは自分から相手の回避に対してマイナスを掛ける手段に乏しい。よって、この奥義を持つという選択をとる隠忍のキャラクターも少なくない。
こと火力を上げるということについては隠忍のキャラクターは事欠かない。相手が火力を上げてきて一瞬のうちにケリをつけてくるものもいるので、要注意の奥義と言える。

追加忍法について

流派共通の仕掛けを除き、強みに「契り」がある。
「契り」の効果は非常に強力で生命力を1点払うと相手はこの追加忍法に対して奥義破りできなくなるというものである。
攻撃忍法限定だが、1回目の初見で使い切りの忍法、2回目からの攻撃忍法の追加忍法で契りの効果を発動を発動させると効果的な使い方ができるだろう。
総評としてはかなり強力な奥義効果である反面、前述した通り、隠忍の血統はその特異な特技配置により防御性能が低いのでリスキーな選択肢ではある。総数自体はあまりいないと考えられる。
しかし、仕掛け自体は非常に強力なので、隠忍PCで追加忍法の奥義を考えるのも良い選択肢かもしれない。


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