ウタイストの話

 今日は昼からみっちゃんと会ってウタイストのリハーサルでした。9月30日のまほろ座ライブに向けたリハーサル。セットリストをあらかじめ組んで置いて、改めて歌詞を印刷して、演奏をしながら「あ、ここをもう少し練習したかったんだよね。」とか「ここがあんまり上手くできてない気がする」とかチェックしたり、「実はわたし、この箇所ってこう思ってたんだけど、どう感じる?」って摺り合わせをしたり。正直、お喋りが多くて曲はあんまり出来てないけれども、わたしとしては凄く実りのあるリハーサル時間でした。

 活動休止となって、まぁ大体2年くらい経ちました。たまに配信で生放送したりするけれども、目立った動きはほとんど出来てません。あんなに頻繁にアチコチ行ったり、アレコレやっていたのに、しばらく見ない間にみっちゃんはなんか大人になったなぁ、なんて。といってもそれは多分お互い様で、向こうも「たっきーさん、なんかすげー変わった。」って思ってる気がします。二人共、同じくらいこの期間に色んな事があったんだろうな、なんて。

 今月でウタイストは結成6周年となる様です。まぁそのウチの2年はほぼ何も出来てませんが、そんなになるのかぁ、と。結構わたしたちなりに、色々やったと思うんです。全国をライブで巡ったり、イベントを各地で打ったり、事務所に入ったり抜けたりのひと悶着、お店を持つことになって環境が変わって営業とかする様になって、ファンの方々との接し方とか自分たちの動き方が変わってきたり、相模原市とのお仕事が増えてきたり。

 わたしは今も昔も超絶にパワフルで、ターボが掛かる時はものすごい集中力とものすごい行動力でチーターの様に動きます。この馬力は多分わたしの先天性の才能です。「やらなきゃいけない事に集中してりゃいいんだから、こんなんチョロチョロですわー!!」とかずっと言ってましたけれども、恐らくこれはわたし特有の能力・才能でして、他人に当てはめてしまってはいかんのですよね。「俺はこういう事を思ってこういう風にみんなに還元したいから、こういう事をする。それがツラいわけがなかろう。」っていう価値観や理由を押し付けてはいかんのですよね。

 でも今ふと振り返ると、わたしはみっちゃんにそういうのをバッキバキに押し付けてたし、かなり無茶振りをしてきたと思うし、苦労をさせたり、しんどい思いをさせたり、必要以上の気苦労をさせたり、「おい、マジかよ!?」って戸惑わせる事も沢山あったと思うのです。それらを根拠もなく「俺が大丈夫ってんだから、大丈夫!!」とか言ってさ、結果的に良い風になったから良かったのかも知れないけれども、本当に色んなムチャをさせたなーなんて今は思えるようになって。結果的に良いようになる様に、陰ながらめちゃくちゃ気を使ってくれてたんだろうなぁなんて今は思ったり。

 おみっちゃんはすげぇ根性があるので、基本的にNOとは言わない。大体、「いいですよ。」とか「わかりました。」って受け止めてくれる。「たっきーさん、これはちょっとですね。。。」ってNOを言った事って、多分10回も無いくらい。だから結構覚えてる。めちゃくちゃ前に泥酔したわたしと町田から帰った事(笑)、広島の事、浜松の事、ライブでギターを弾く事(コレは今でも弾けよって思ってるけど)、なんかの動画で影響されて4ハンドギターをやりたいって言った時の事、翌日撮影があるから今日はマジで飲みにいけないなんて事、歌いながら踊るのはどうって言った事(これは最近)。

 振り返れば2016年、ウタイストが始まったばっかりの頃、柏・新宿・名古屋・大阪・広島・福岡で例のスタジオライブツアーをした時に、よくキレなかったなぁなんて思うんですよ。だって毎日毎日、CDとグッズと着替えがパンパンに詰まった20kg近いキャリー2つを両手に抱え、電車で転がし階段で持ち上げ新幹線で積み下ろしして、2時間3時間の道中を経てやっとホテルに着いたと思ったらすぐにライブイベント。終わったらそのまま飲みに行って帰りも遅い。しかも当時ウタイストは全く浸透してなかったから、人は沢山集まっても既存の瀧澤フリークから「この女の人、誰??」っていう目線をガンガン向けられて。そんなのを6日間も続けてたら「やってられるか!!」ってキレても絶対おかしくないじゃんね。しかもわたしは当時そんなに遠征の段取りが上手じゃないので、距離を見誤って徒歩が長かったり、バスの方向を間違えたり、慣れない地下鉄の乗り場がわからなくなったりという要素もいっぱいあった。

 ここはわたしの憶測の粋になっちゃうんだけれども、当時そうやってしんどい思いをしながらも、「この人には食らいついていかねば!!」っていう焦りとかプレッシャー、期待とか楽しみがあったんだろうな、なんて。もしくは「わたしだって負けてねぇからな!!」っていう負けん気かも。あ、そっちの方が大きいのかもな(笑)。あの人、地味に自己顕示欲最強だから(笑)。

 でもそれよりもなによりも、お客さんに対する目線がわたしと同じなんだと思う。せっかく来てくれたんだから、喜んで欲しい。せっかく知ってくれたんだから、楽しんでほしい。そしてわたしたちを、ウタイストをもっと好きになって欲しい。そう考えるとわたしもみっちゃんも「自分が楽しいと思える物をみんなにも好きになって欲しい」っていうのを持っているのかもね。

 休止している2年間の間も色々思う事はあるし、思い通りに動けないもどかしさももちろん多分にある。けれどもこういう期間だって気の持ちようで受け止め方は180度変わってくるよね。無理をしている訳ではなく、しばらくお休みになった事で気づいた事も沢山あるし(それはみんなも同じでしょう?)、なにより夢を準備する時間が作れたんじゃないかな、なんて思ったり。

 ウタイストで初めて作ったオリジナル曲がwe love youなんですけれども、わたし、この曲を聞くと2016年秋当時の凛とした寒さ、枯れ葉の匂い、茶色い景色を思い出すんですよね。茶色いセーター、黒いロングコート、黒いハット。キンモクセイに似た、懐かしい気持ちがブワーってなるんです。

 あれから色んな事があったけれども、まだこうして続けられている事がどんなに幸せなことか。もちろんわたしたちの頑張りだけではなく、いつも支えてくださる皆様のおかげです。関わってくれているみなさまに、心から感謝をいたします。

 そんなウタイスト、9月13日にYouTube生放送をします。特別な何かがあるわけじゃないけど、「6周年記念生放送!!」という事で、いつもどおりのわたしたちをお届けさせてください。


そして9月30日(金)はまほろ座ライブ。名目としては「瀧澤克成バースデーワンマンライブ」となってますので、そこはご留意ください(笑)。ウタイスト復活記念ライブではないですよ(笑)!?まぁ、正直どちらでもいいですけどね、来てくださるみなさまに楽しんで頂けるなら。こちらは会場チケットと同時に録画付き配信チケットもありますので、遠方だったとしても、時間が合わなかったとしても、是非ご検討頂けますと嬉しいです。


 現場からは以上です。生放送も、まほろ座会場チケット・配信チケット、心よりお待ちしております。


おわり

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