学習スケジュール詳細

学習スケジュールの詳細を、各月ごとの学習内容に沿って詳しく説明します。

1ヶ月目: クラウド技術の基礎(AWS/Azure)

目的:

クラウドの基本概念を理解し、AWSやAzureの基礎的なサービスを使えるようになる。

学習内容:

• AWSまたはAzureアカウントの作成: 実際に自分のアカウントを作成し、無料枠を使って実践的な学習を進めます。
• EC2(AWS)またはVirtual Machines(Azure): 仮想サーバーのセットアップ、起動、停止を実際に操作し、基本的なクラウドコンピューティングの流れを理解。
• S3(AWS)またはBlob Storage(Azure): ストレージサービスを利用して、ファイルの保存や管理の仕組みを学びます。
• VPC(AWS)またはVirtual Network(Azure): ネットワーキングの基本設定を行い、セキュリティグループやサブネットの概念を理解。
• IAM(AWS)またはAzure Active Directory: アクセス権限管理の仕組みを学び、セキュリティの基礎を学びます。

ツール・リソース:

• Udemyの「AWS Solutions Architect」コースまたは「Azure Fundamentals」コース。
• YouTubeの無料チュートリアル(AWSまたはAzureに特化したもの)。
• AWS/Azureの公式ドキュメント。

進捗チェック:

• 自分で簡単なインフラ(仮想サーバー、ネットワーク、ストレージ)をセットアップできることを目標にします。
• 各サービスの基本操作を習得し、アカウント管理やセキュリティ設定に慣れること。

2ヶ月目: クラウド技術の応用(資格取得を目指す)

目的:

AWSまたはAzureのサービスを深掘りし、資格取得を目指すレベルまでスキルを高める。

学習内容:

• Auto Scaling(自動スケーリング): クラウド環境での自動スケーリング設定を行い、トラフィックの増減に対応できる環境を作成。
• RDS(Relational Database Service)またはAzure SQL: クラウドベースのデータベース管理を学び、スケーラブルなデータベースの設定方法を習得。
• Elastic Load Balancing(AWS)またはAzure Load Balancer: ロードバランシングの仕組みを理解し、トラフィックの分散方法を学びます。
• AWS Well-Architected Frameworkの理解: AWSのベストプラクティスを学び、効率的で安全なクラウドアーキテクチャを設計する知識を習得。

資格試験の準備:

• 模擬試験を活用: 「AWS Certified Solutions Architect – Associate」や「Azure Administrator Associate」の模擬試験を解き、試験対策を進めます。
• 過去問や対策資料を使った学習: 過去の試験問題を解いて、どの部分で理解が浅いか確認し、集中的に復習。

ツール・リソース:

• AWS/Azureの試験対策用のUdemyコース。
• ExamTopicsなどの模擬試験サイト。
• AWS/Azure公式のホワイトペーパーやドキュメント。

進捗チェック:

• 2ヶ月目終了時に、模擬試験で合格ラインに到達することを目指します。
• 自分で設計したクラウドインフラを試験範囲に沿って構築できることが理想です。

3ヶ月目: 自動化ツール(Ansible、Terraform、Docker)

目的:

インフラ自動化ツールを活用して、作業効率を向上させるスキルを身につける。

学習内容:

• Ansibleによる構成管理: AnsibleのPlaybookを使って、サーバーの設定やパッケージのインストールを自動化します。Playbookの書き方やベストプラクティスも学びます。
• Terraformを使ったインフラのコード化: インフラをコードで管理する(IaC)手法を学び、AWSやAzureのインフラをTerraformを使って自動化します。
• Dockerの基礎: コンテナの概念を理解し、Dockerを使ってアプリケーションの環境を簡単に再現できるようになります。Docker Composeを使った複数コンテナの管理も学習。

実践演習:

• 自分の開発環境でAnsible、Terraform、Dockerを使った自動化シナリオを作成し、実際に運用できる状態にします。

ツール・リソース:

• UdemyやYouTubeでのAnsible、Terraform、Dockerの基礎コース。
• AnsibleやTerraformの公式ドキュメント。

進捗チェック:

• 自動化ツールを使って、サーバーやインフラの構成を完全に自動化できるレベルを目指します。

4ヶ月目: CI/CDの理解と応用(Jenkins、GitLab CI)

目的:

CI/CDツールを使用して、ソフトウェアのデプロイを効率化し、継続的インテグレーションを実現する。

学習内容:

• JenkinsによるCI/CDパイプラインの作成: Jenkinsの基本的な使い方を学び、Gitからコードを取り込み、ビルド、テスト、デプロイまでの自動化を実現します。
• GitLab CIを使った自動デプロイ: GitLab CIを使って、コードの変更を自動的にサーバーにデプロイするパイプラインを構築します。
• バージョン管理の強化: Gitを活用し、複数人での開発時のコード管理スキルを強化。

実践演習:

• JenkinsとGitLab CIを組み合わせた実際のプロジェクトのデプロイシナリオを作成し、自動化します。

ツール・リソース:

• JenkinsやGitLab CIのオンラインコース。
• GitHubやGitLabでの実践プロジェクト。

進捗チェック:

• CI/CDパイプラインを自分で設計し、プロジェクトのデプロイを完全に自動化できるレベルに到達すること。

5ヶ月目: インフラセキュリティとプロジェクト管理

目的:

セキュリティスキルを強化し、プロジェクトマネジメントの基礎を学ぶ。

学習内容:

• ネットワークセキュリティの強化: Firewall、IDS、アクセス制御リスト(ACL)の設定を学び、クラウドインフラのセキュリティを向上させます。
• システム監視: AWS CloudWatchやAzure Monitorなどのツールを使い、インフラの監視・アラート設定を実践。
• プロジェクト管理の基礎: PMPやAgileの基本概念を学び、プロジェクトの進捗管理やチーム運営スキルを身につけます。

ツール・リソース:

• AWS/Azureのセキュリティ関連のドキュメント。
• PMPやAgileの基礎を学べるUdemyや書籍。

進捗チェック:

• セキュリティ設定や監視ツールの実践的なスキルを習得。
• プロジェクト管理に関する基礎的な理解を深める。

6ヶ月目: 総復習とポートフォリオ作成

目的:

これまで学んだ内容を実践に落とし込み、ポートフォリオを作成して転職活動に備える。

学習内容:

• 実践プロジェクトの作成: AWS/Azure、CI/CD、自動化ツール、セキュリティを組み合わせた実践プロジェクトを作成し、GitHubに公開します。
• **自己PRの作成**: 今まで学んだスキルやプロジェクトを整理して、転職活動でアピールできるような自己PRを作成します。

#### **学習内容**:
- **実践プロジェクトの作成**: AWS/Azure、CI/CD、自動化ツール、セキュリティの各要素を組み合わせたインフラの設計・構築プロジェクトを行います。例えば、AWS上で仮想マシンを自動的にスケールアップする仕組みをTerraformで構築し、JenkinsやGitLab CIを使って自動的にデプロイするパイプラインを作成します。さらに、セキュリティ対策としてIAMロールやファイアウォールの設定を行い、完全なクラウドインフラを構築します。
- **GitHubに公開**: プロジェクトのコードや説明書をGitHubに公開し、転職時に実績としてアピールできるようにします。README.mdファイルを丁寧に書き、プロジェクトの目的や技術的なポイントを明確に説明しましょう。
- **ポートフォリオの作成**: GitHubのリンクを含むポートフォリオを作成し、自分の経験や強みを整理します。過去のプロジェクトで解決した課題や成果を数字で示すと、採用担当者に強い印象を与えられます。
- **模擬面接の準備**: 転職活動の一環として、自己PRや技術的な質問に対する答えを準備します。面接でよく聞かれるクラウド技術や自動化ツールに関する質問に備え、実際に使用した技術を元に具体的な回答を用意しましょう。

#### **ツール・リソース**:
- **GitHub**: プロジェクトの公開やポートフォリオ作成のプラットフォームとして利用。
- **オンラインポートフォリオサイト**: WixやWordPressなどを使ってポートフォリオサイトを作成し、転職活動時に使えるリンクを提供。
- **面接対策書籍やオンラインリソース**: よくある技術面接の質問に備えて、事前に練習。

#### **進捗チェック**:
- 6ヶ月目終了時に、転職活動で提出できる完成度の高いポートフォリオが整っていることが目標です。また、模擬面接の準備をし、技術的な質問にも自信を持って答えられる状態にしておきます。

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### **6ヶ月間のポイント**

- **毎週の進捗確認**: 毎週、学習目標に対してどの程度進んでいるかを振り返り、不足している部分に集中して取り組む。
- **時間管理ツールの活用**: 「Toggl」や「Googleカレンダー」などのツールで学習時間を管理し、効率的な学習を維持。
- **休息を大事に**: 集中的に学習する時期もありますが、適度に休息を取ることで長期間にわたる学習を継続できるようにします。

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このスケジュールを通して、6ヶ月後にはクラウド技術や自動化スキルを中心に実践的なスキルが身につき、転職活動に向けた準備が整うはずです。

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