見出し画像

映画「帰ってきたヒトラー」を観た。

映画「帰ってきたヒトラー」を観た。2014年にタイムスリップしたヒトラーが芸人と間違われて巻き起す騒動を描く。勿論、賛美ではなく、一方的なタブー化でもなく歴史に刻まれた誤った優生学と現代の移民問題やメディア論も含め心に深く問いかける。
コメディの枠を超えた問題作、オススメします。

http://gaga.ne.jp/hitlerisback/


ユダヤ人虐殺はけして許されないことです。

杉原千畝さんや樋口季一郎さんのようにユダヤ人を救った日本人もいらっしゃいますし、日本がユダヤ人虐殺そのものを支持したことはありません。

日本がヒトラーの狂人性を見抜けなかったのは後悔しても仕切れない事だと思います。

ここからが、問題作たる所以なんですが、ネタバレですから、映画を観る方はお気をつけください。

・・・・・・

この作品のヒトラーは、移民政策を憂い、環境保護を訴える緑の党を支持し、アウトバーンの有効性を語ります。
おそらく映画が本国で公開された2014年の欧州の気分、雰囲気を繁栄しているのだと思います。

狂人で虐殺者のヒトラーはすべての面でおかしかった訳ではなかった。選挙で選ばれた指導者だった。逆に言えばマトモな事を言わなければ選挙にも勝てなかったのでしょう。
ヒトラーと同じ考え方「アウトバーンの有効性を信じる」「移民政策を憂う」などなどは「あなたの中にも」あるかも知れない。
狂人にも理があり、我々も狂人と同じ考え方をする「場合」もある。

そんな事も考えさせられますし、この映画もヒトラー賛美はしていません。

映画の最後では、ヒトラーを倒せ、という主旨の歌が流れます。

なので、大人として冷静に観られる方には、かなりの問題作として観る価値はあります。

感情的に受け入れられない方は観ない方が良いとも思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?