この漫画は実在する!aka:トラウマ漫画の素晴らしき世界。

月よりの使者、月光仮面。

"どこの誰かは知らないけれど、誰もがみんな知っている"

疾風のように現れて、疾風のように去っていく月光仮面の正体は、有名な主題歌にもあるとおり謎とされていますが、実は、祝十郎という探偵が変装した姿であることは、皆さんよくご存知と思います。

ところが、この月光仮面を本当に月よりの使者として描いたマンガが存在するのです。

それが今回紹介する、一峰大二先生が1972年に雑誌「小学5年生」連載したコミカライズ版「月光仮面」です。

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アニメ版月光仮面の放送に合わせて掲載された、このコミカライズ版の最大の特徴は、何と言っても月光仮面の衣装に着替えて変装するのではなく、スペクトルマンのように本当に変身する!という見事なアレンジにあります

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夜空に浮かんだ三日月に向かって「月光」と唱えると、何と月から光線が照射され、祝十郎は一瞬にして月光仮面に変身!という、完全に一峰先生の代表作「スペクトルマン」の変身シーンを思わせるアレンジが施されている、このコミカライズ版「月光仮面」。

更に驚くべきことに、アニメ版月光仮面に登場するバイク「ムーンライト号」が、何と月光仮面の腕時計の中に格納されていて、「マシンカプセル」の掛け声と共に出現・巨大化するという、素晴らしい展開が待っているのです。

一見して分かるとおり、アニメ版のスマートな体型とは違い、アメコミのヒーローを思わせる非常にマッチョな体型の、一峰先生版「月光仮面」ですが、登場する敵のデザインも、完全にアメコミ志向である、と言ったら驚かれるでしょうか?

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残念ながら、のこぎり男がどのようなデザインだったか?未だに不明なのですが、ここに登場するスチームマン、アメコミの「スパイダーマン」に登場するライノというヴィランを思わせる外見となっています。

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一峰先生がこの「月光仮面」にかなりの思い入れがあったことは、この回の最後のコマに画像のようなファンコーナーを設けていることからも、よく伝わってきます。

次回は、このスチームマンとの対決回について紹介する予定です。

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