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GⅠヴィクトリアマイル

 2024年5月12日(日)に行われるGⅠヴィクトリアマイルの追い切り指数、各馬の評価と追い切りの評価、予想印と買い目になります。
※Twitterには馬券購入締め切りと同時に予想印・買い目を公表します。
※オッズや当日の馬体重、馬の状態次第で買い目を変更することがあります。変更は締め切り5~10分前までに行うようにします。ほとんどの場合、馬体を見て印・買い目を変更します。参考にしていただける場合は、5~10分前に印・買い目を再度ご確認下さい。


各馬の評価

ウンブライル

 前走阪神牝馬Sでは外目後方から進めて直線ではしっかり外へ持ち出して32.9秒の上がり最速の末脚でマスクトディーヴァを0.1秒差まで追い詰めました。マスクトディーヴァは枠番を活かして直線まで最内を進めてかつ直線の進路をスムーズに確保した完全にロスのないといえるレベルの競馬が出来ていたことを踏まえれば、出走頭数は少なかったとはいえ直線で外を回っての結果であればマスクトディーヴァに肉薄するレベルの能力があると考えて良いかもしれません。ただし、以下に見るようにマスクトディーヴァは若干のアクシデントがあり、ほとんどまともに追われていないような状況でした。そうするとやはりマスクトディーヴァには及ばないと評価すべきでしょう。
 舞台が東京のマイルということで2走前東京新聞杯の内容には着目すべきですが、約9か月ぶりの競馬という長期休み明けかつ馬体重も大幅に増えていたこと、そして直線で進路を確保するのにかなり時間がかかったことを踏まえれば復帰戦として捉えて内容は度外視して良いと思います。それよりも同じ舞台で大外から直線一気のNHKマイルCの内容を評価すべきで、この内容からすればやはり末脚勝負になったときに有利になることは間違いないでしょう。

キタウイング

 昨年のフェアリーSで勝利してから馬券内どころか掲示板内がありません。特に近走では勝ち馬に約1秒近く着差をつけられることも多く、前走谷川岳Sは重賞ではありませんでしたが、0.9秒差の8着と能力的にGⅠ出好走できるとはとても思えません。時計がかかる展開が向いているとは思いますが展開に恵まれたとしても好走するのは難しいと思います。

コンクシェル

 前走中山牝馬Sでは前有利の馬場と展開で上手く逃げ切りました。ただし斤量差があり、掲示板内では最軽量タイの53㎏と今回の斤量とは3㎏も差がありました。この馬は逃げまたは先行して好成績を残しており、今回もおそらく枠順的にも逃げを意識しないことは考えられないでしょう。
 近2走は1800mを走っており、そこから距離短縮となりますが今回と同じ舞台は3走前の節分Sで12着と大敗しています。個人的には速い上がりを使うことの出来ないこの馬は、直線が長く差しが向くような舞台では厳しいのではないかと思います。とはいえ、近走の好調ぶりからすればしっかりハナを取って自分のペースで進められるのであれば、内前が若干とはいえ有利の現状は未だ怖い存在といえそうです。

サウンドビバーチェ

 昨年のこのレースは勝ち馬と0.5秒差の5着でした。ただし、着順では掲示板内と好走したといってよいかもしれませんが、やはり上位3頭とは内容的にかなりの実力差があると考えて良いと思います。近2走はいずれもマイルで15着、14着と大敗しています。どちらも1秒以上差をつけられており、まともに競馬が出来ていないと評価されても仕方ないかもしれません。前走東京新聞杯からは1頭非常に首の上げ下げの動きが目立っており、直線では全くといって良いほどに動いていないことから道中で体力を消耗してしまっているのかもしれないと感じました。今回の追いきりでも動きの確認は必須ですが、時計が出ていたとしてもかかり気味や首の上げ下げの動きがはげしいようであれば買いにくいです。

スタニングローズ

 2走前は昨年のこのレースですが、スタートで出遅れてこの馬にとってあるまじきことに最後方から進めることになりました。0.8秒の12着でしたが全くこの馬の競馬が出来ていなかったのでこれは度外視可能でしょう。前走大阪杯では約10か月ぶりの長期休養明けながら思い切った逃げを披露し、8着と凡走していますが0.5秒差と着さほど負けていません。今走は間違いなく上積みがある状態で出走可能で、度外視可能な昨年のこのレースを覗けば秋華賞以来のまともな出走条件といえます。オークスと秋華賞でスターズオンアースとナミュールと接戦を繰り広げてGⅠ馬となったことから分かるように本来は非常に高い能力を備えており、条件さえ整っていれば十分に好走は可能と見ています。
 馬体や過去のレース内容からすればおそらくマイルではなく2000m前後がベストの距離だとは思いますが、マイルでも結果を残しているようにマイルの対応は問題ないでしょう。

テンハッピーローズ

 前走阪神牝馬Sではマスクトディーヴァの後ろを取って道中は内でしっかり脚を溜めることが出来ており、直線では最内を突いていったんは完全に抜け出したかのように見えました。しかし、ゴール前では外から来た馬に次々と抜かされて勝ち馬から0.4秒差の6着でした。上がり自体は33.2秒と全体の3位でしたが、内が荒れていたとはいえ力負けと見て良いと思います。阪神牝馬Sで上の着順の馬以上には評価することは出来ないでしょう。

ドゥアイズ

 桜花賞、オークス、秋華賞ではいずれも結果を残すことは出来ませんでしたが、2走前洛陽Sと3走前リゲルSではマイルでの適性を示して好走しています。ただし、いずれも斤量の有利があり実力的には微妙と評価せざるを得ない状況での前走阪神牝馬Sでは、若干の出遅れによって後方から外を回る競馬となりましたが、直線の内容を見ると上位馬には力負けというような内容でした。
 今回は過去最重量の斤量を背負うことになりますし、何よりも枠順が大外と非常に辛い枠を引いてしまいました。上がり自体は遅くはないですが、上位人気馬と比較すると末脚勝負では厳しく、ある程度の立ち回りを活かした競馬をする必要があると思われるところ、大外枠では前走のように終始外を回る競馬を強いられることになるでしょう。展開的な助けがあったとしても、そもそも不利な条件で実力的に差がある相手に先着することは難しそうです。

ナミュール

 3走前マイルチャンピオンシップでは大外枠そして若干立ち上がってのスタートにより最後方から進めることとなり、直線を迎えたあたりでも最高峰に位置していました。しかし、上がり33.0秒という1頭明らかに次元の違った末脚で直線一気を決めて晴れてGⅠ馬となりました。思えばそれまでのレースでは馬券外だけでなく大敗することもありましたが、全てにしっかりと敗因があり、マイルチャンピオンシップでの走りがこの馬本来の走りと考えて良いでしょう。前走・前々走は海外GⅠでしたが、いずれも好走しており現状の充実振りは明らかです。
 前走の影響で帰厩したのが今月2日とやや調整日程がタイトな印象ですが、調教師のコメントなどからすれば調子の良さは維持できていると見て良さそうです。ソングラインやソダシ、シュネルマイスターなど1線級のマイル馬が引退してマイルの実力馬が手薄な今回は間違いなくこの馬が実力・実績ともに最上位です。舞台的にも東京のマイルはベストと考えられ、ここはチャンスでしょう。

ハーパー

 エリザベス女王杯までは崩れることなく好走してきましたが、近2走は有馬記念、大阪杯と凡走しています。有馬記念は実力的に難しく、大阪杯は休み明けと敗因は明確ですが、調子は良くないといわざるを得ません。マイルという距離に関してもクイーンCや桜花賞で好走してはいますが、やはり2000m以上が適した距離だと思います。マイルの1線級がほとんどおらず相手関係は手薄と評価できるとはいえ、明らかに能力的に上位の馬も出走する今回は3着争いが関の山と見るべきでしょう。いずれ能力が開花することを予想していますが、今回がそうなるとは正直思えません。

フィアスプライド

 前走中山牝馬Sでは内前有利な状況で前半1000mが61.5秒とスローになった中、鞍上の機転により直線を迎える前に先頭集団にとりつきましたが直線で伸びることが出来ず9着と凡走してしまいました。そもそも斤量が最重量のハンデを背負いながら不利とされる外を終始回っていたことが響いたと見ることができます。いつものような上がりを使うことが出来ていないことも調子が悪かったのではないかと推測できますし、距離的にもルメールがコメントしたようにマイルがベストでしょう。
 3走前府中牝馬Sでは32.6秒の上がりを使うことが出来ているようにおそらく東京はベストの舞台だと考えられます。ルメールが引き続き鞍上であることも魅力です。出走馬の中では目立っていない印象ですが、実力は上位だと思います。

フィールシンパシー

 前走福島牝馬Sではウインピクシスを目標に先行して直線ではいったんは抜け出したのですが、ゴール直前でコスタボニータに差されてしまいました。レースの内容としては立ち回りにセンスを見せたと評価できるものでしたが、そもそも後方の有力馬にアクシデントがあり、先行することの出来た馬だけで決まってしまったレースでした。仮に後方の馬にアクシデントがなければ好走はしていたかもしれませんが、着順としては下がっていた可能性も十分にあります。能力的には上位とはいえそうにないですし、14番枠とほぼ大外枠で先行は可能ですが若干割り引いて考えるべきでしょう。

マスクトディーヴァ

 前走阪神牝馬Sでは最内枠を活かして直線まで終始内で脚を溜めており、直線も非常にスムーズに進路を確保していました。鞍上の技ありの進路取りではありましたが、今回も同じ鞍上ですので割り引いて考える必要はあまりないかもしれません。完璧なロスのない競馬が出来たとはいえ、鞍上モレイラは直線で追い出してから右手の手綱を放してしまった?ように見えます。追っていたとはいえ右手でのみ追っていたのであって、またムチも肩に入れられたのみでありほとんどムチを使っていない結果でした。2着のウンブライルとは0.1秒差ですが、そのアクシデントや斤量差をも踏まえれば着差以上の能力差があると見て良いでしょう。
 適正距離はおそらくマイルではなくもう少し長い距離だと思いますが、能力は間違いなく最上位レベルで相手はナミュール1頭と見て良さそうです。2走前東京新聞杯は今回と同じ舞台ですが、ゲートに接触してゲートが開くタイミングが1頭かなり遅れており、まともに競馬が出来ていません。それでも直線では抜群の末脚で6着まで上がってきており、能力に疑いはありません。舞台的には直線の長い東京はベストといえそうです。枠順も特に注文のつく枠ではなく、条件は整っているといえそうです。

モリアーナ

 クイーンC以降大崩れすることなく安定して走っており、今回もある程度安定して走れそうな1頭です。前走阪神牝馬Sではスタート後の二の足がなく後方から進めることになりましたが近走はいつも後方から進めています。上がりは最速の32.9秒と切れる末脚を見せましたが、直線で進路取りに手間取ったようにも見え、上位2頭に追いつくことは出来ませんでした。ウンブライルとは0.2秒差でしたが、これは位置取りの差のように思います。秋華賞では最内を突いて抜け出しそうになったのですが、コナコーストの斜行により不利を受けて5着。もし斜行がなければおそらく3着争いだったと思います。ただし、やはりマスクトディーヴァとの能力差は明らかと見えるべきで、よほどの展開の利がない限り逆転は難しそうです。
 紫苑Sでは最後方から1頭次元の違った末脚で直線一気を決めており、やはり末脚が武器とみて間違いありません。東京が舞台であれば末脚勝負となる可能性も高く、この馬の末脚が光る展開となるかもしれません。マイルがベストかどうかは現状不明も、おそらく適性のある距離だと思います。

ライラック

 前走阪神牝馬Sでは-16㎏の馬体重でまともに競馬が出来ていませんでした。約4か月の休み明けでしかも初のマイルで大きく馬体重が落ちているのであれば、度外視とせざるを得ません。マイルは過去にフェアリーSでスターズオンアースを下しており対応自体は無理ではないと思いますが、近走の好走したレースを見る限りはある程度の距離がある方が向いているのではないかと思います。しかし、府中牝馬Sでは以外にも好走しており、マイルの忙しい展開でも好走の可能性がないわけではなさそうです。
 最内枠を引き当てたことで道中はロスのない競馬が出来そうです。府中牝馬Sでは33.0秒の上がりが使えているように末脚勝負も出来ないわけではありませんが、これ以上に切れる脚を持った馬が多く、枠を活かすことは好走に必須となりそうです。人気的にもこの馬がダークホースとなるかもしれません。

ルージュリナージュ

 近3走はいずれも重賞ですがすべて0.5秒以上差をつけられての掲示板外で、しかも内2走は53㎏の斤量でした。それら3走で今回出走予定の他馬に先着されており、実力的に好走は難しいのではないでしょうか。
 末脚勝負の展開が望ましくその可能性は十分にあります。おそらく今回も後方から末脚勝負となるでしょうが、重賞では位置取りが後ろすぎて届かないことが毎回です。

各馬の追い切り評価

ウンブライル

 1週前追い切りは非常にバランスの良い走りでラスト1F11.0秒を加速ラップで出しています。終いは強めに追われていますが、併走馬に先着することも出来ていますし、非常に評価できる内容でした。日曜は坂路追いで終い重点ではありますがラスト1F11.8秒と抜群の末脚を披露しています。最終追い切りは馬なりで左右に馬を置いた追い切りで強い負荷をかけられており、終いは11.3秒としっかり延びています。前走の最終追い切りは左右に馬を置いた追い切りではありませんでしたが、それまでは今回と同様に左右に馬を置いた追い切りが行われていずれも同入させています。
 これまでの追い切りの内容と今回の内容を比較すると明らかに良化していると評価でき、しっかり加速ラップを踏んで終いにしっかり伸びることが出来るようになっています。走りのバランスが良化した証拠だといえ、必ずしも終い一辺倒のような競馬しか出来ないわけではないということは明らかです。

キタウイング

 前走からの間隔が短く、最終追い切りのみ行われています。しかし、最終追い切りも完全に馬なりで全く時計を出しておらず、負荷はほとんどかけられていません。前走の追い切りは若干負荷をかけられた追い切りでバランスの取れた内容ではありますが、終いが物足りなく映ります。しかし、前走の状態を維持していると評価できるかも微妙で、今回は調整過程をも踏まえれば評価しがたいです。

コンクシェル

 2週続けて終いに寄った追い切りですが、近走の調子の良さを示すような内容した。1週前は6F81秒台、4F51秒台にラスト1F11.3秒で併走馬に先着しています。最終追い切りは時計こそ緩められていますが、終いは11.4秒で併走先着。終いの確認の目的とのことですので十分な負荷といえそうです。陣営の申し分ないとのコメント通り、前走以上の内容であることは間違いなく、馬の反応も明らかに今回の方が上だと感じます。指数も前走以上と状態良化とみてよいでしょう。

サウンドビバーチェ

 1週前追い切りは6F79秒台に加えて2Fから11.2秒のラップタイムを連続しています。イレ込みなど気性面に問題があることから映像を見るまではかかり気味かなと思っていましたが、馬なりで気分良く走っていたように見えました。ただし、やはり首の上げ下げの動きが目立っており、これが道中の消耗へつながっているのかもしれないと感じました。直線で追われた時にこの首の動きが出るのであればよいのですが、道中もここまで上下させるのはどうでしょうか。最終追い切りでは1週前追い切りの内容を受けてかなり緩められた内容でしたが、やはり首の上下は目につきます。

スタニングローズ

 1週前追い切りでは坂路でゴール前に強めに追われてラスト1F12.0秒でしたが、最終追い切りでは馬なりでラスト1F11.8秒と状態良化を感じます。前走では2週ともラスト1Fに11.9秒が出せていましたが、どちらもやや追われていました。終いに11.8秒が出せるのは流石GⅠ馬と言いたくなるような加速具合です。前走は長期の休み明けでしたので使った上積みがある分、今回の方が状態は良いでしょう。ただし、指数的には秋華賞から徐々に下がり続けており、秋華賞時は62.5でしたが今回は59.8となっています。

テンハッピーローズ

 1週前追い切りは6F79秒台ラスト1F11.4秒と非常に評価できる内容でした。前走以上の負荷をかけられていますが、4F以降に減速することもありませんでした。速い流れになっても対応できそうな追い切りです。しかし、最終追い切りでは1週前追い切りの内容を受けて坂路で馬なりのかなり緩い時計でしたが、ゴール前まで口向きの悪さを見せており、集中力に欠ける走りでした。1400mを主に走っている馬が前走に引き続いてマイルに出走するのであれば、このような集中力に欠ける走りは評価できません。

ドゥアイズ

 2週とも前走とさほど変わらない内容で、指数も前走から+0.1とほとんど前走の状態を維持するような追い切りでした。追い切りではいつも映える動きはしませんが、前走の内容からは追い切りで動きが一変していなければ手が出しにくいと考えていただけに今回の追い切りは期待外れといわざるを得ません。結果を出した洛陽Sの最終追い切りと比較しても時計が出ておらず、その時以上の状態にあるとは判断できません。

ナミュール

 端的に言えばマイルCS以上前走以下という内容でした。
 帰厩が遅れた影響から速い時計を出す追い切りは行わないかもしれないと考えていましたが、しっかりいつも通りの終いを伸ばす追い切りが行われています。1週前追い切りこそ緩く調整する内容でしたが、最終追い切りではラスト1F12.0秒と軽快な動きを確認できました。マイルCSでもラスト1F12.0秒を出すことは出来ていましたが、いずれも完全に終い重点の内容でした。今回はそこまで終いによって追い切りではなかったので、それ以上の状態といってよいかもしれません。ただし、ドバイターフの追い切りでは終いに11秒台を出すことが出来ていたので、その内容にまでは及んではいません。

ハーパー

 1週前追い切りは終いに寄った追い切りで2Fから11.2-11.3のラップタイムでした。しかし、反応が鈍いことから強めに追われており、おまけに併走馬に遅れてしまいました。併走馬がかなり動く馬であることは承知の上ですが、終い重点の追い切りで終いに減速してしまうようでは評価できません。最終追い切りは坂路で道中のペースこと早めですが、終いはかなり緩くあまり評価することは出来ませんでした。
 陣営のコメントは強い馬の相手にはならないが牝馬相手なら能力でなんとかなるだろうという旨に読めますが、併走馬に遅れるまでは予想していなかったのだろうと考えられますし、陣営の意図通りに順調に調整されているとは思えません。

フィアスプライド

 1週前追い切りでは馬場の真ん中を走ってはいるものの、4F50.7秒、ラスト1Fは10.9秒と抜群の伸びを見せています。ゴール前は一杯に追われていますが反応は鋭く併走馬をしっかりと交して加速していました。最終追い切りは時計は緩めましたが、ラスト1F11.5秒で併走馬と併入させる内容で陣営の意図通りに調整されているように思いました。前走中山牝馬S時には3週にわたってラスト1Fに11.3秒を切る時計を出していましたが今回はそれ以上です。調整過程も前走以上で上積みがありそうです。

フィールシンパシー

 1週前追い切りは前走からの間隔の短さから緩く調整されています。最終追い切りでは全体的な加速ラップに加え、馬なりで併走馬に先着しており状態は良さそうです。間隔が短いにもかかわらず、前走ではなかったような負荷をしっかりとかけた追い切りが行われている点は状態が良くなければ出来ないことでしょう。指数も前走から上昇しています。

マスクトディーヴァ

 1週前追い切りは終い重点の内容ではありますが、これまでのこの馬の追い切りにはなかった動きでした。これまではCWコースでの追い切りはほとんど時計を出さず馬なりで調整する程度の内容に見えましたが、今回はしっかりと負荷をかけた追い切りのように映ります。この馬がここまで動くのかと驚きましたし、時計面でも一変しています。最終追い切りはいつも通り坂路でしたが、時計はこれまで以上で終いの加速具合も評価できます。馬体からすれば追い切りでピリッとさせたかったのかもしれませんが、これまで以上の追い切りの負荷を与えられていることからすれば、精神面での成長も著しいと推測できます。指数も前走から大きく上昇しており、見違える出来にあるかもしれません。

モリアーナ

 1週前追い切りでは馬なりで6F80.7秒、5F50.6秒m、ラスト1F11.3秒を加速ラップを踏んで出すことが出来ています。この段階でほとんど仕上がっていると評価できます。走りのバランスは元々良い馬でしたが、これまで以上といえそうです。最終追い切りは整える程度ですが、馬なりでしっかり終いに伸びることが出来ています。前走から一変するような内容ではありませんでしたが、前走に引き続いて状態は良いでしょう。
 陣営のコメントからしても出来は良さそうです。ただ一つ気になるのは、この馬の近走の追い切りはすべて単走で行われており、併せ馬がいないことでしょう。ある程度の結果が出ているのでさほど気にすることではないかもしれません。

ライラック

 1週前追い切りでは馬なりでラスト1Fは11.2秒と終いに伸ばす追い切りでしたが、風が強く、逆風のようにも映るので時計以上の評価をする必要があるかもしれません。最終追い切りでは馬なりではありますが、時計面など全体的に強い負荷をかけられています。個人的には前走の追い切り内容の方が評価できるのですが、長期休み明けかつ輸送で明らかに失敗していたことを踏まえれば上積みが期待出来る今回は前走以上のパフォーマンスは間違いないでしょう。

ルージュリナージュ

 2週続けて終いに寄っていますが、前走以上の終いの伸びです。ただし、最終追い切りでは道中の口向きが悪くかかり気味なのが確認できます。直線を向いてからも、併走馬を待つことが出来ずほとんど並ぶことなく走っていました。気性面での問題が近走の結果を招いているのではないかと思わせるような内容でした。

追い切り評価まとめ

追い切り指数

予想印と評価

◎ マスクトディーヴァ
◯ ナミュール
▲ ウンブライル
△ フィアスプライド、スタニングローズ
☆ モリアーナ

 マスクトディーヴァとナミュールですが、正直その優劣はついていません。マイルであることからすればナミュールを取るべきなのですが、リバティアイランドに肉薄する能力や一変した追い切り内容からはどうしてもマスクトディーヴァを上に考えているような気がします。近走の充実振りなどはナミュールにさることながらマスクトディーヴァも劣っておらず、非常に悩ましいです。ただし、ナミュールは常に後方から進めるので進路取りの問題が常につきまといます。これまで馬券外になっているレースではそのような問題があったときです。実力的にはマスクトディーヴァと並んで抜けたものがあるとは思いますが、どちらが馬券的に確実かと考えればある程度前目につけられるマスクトディーヴァかと思います。そこで、印の上ではマスクトディーヴァを上に取ることにしました。

買い目

3連複2頭軸
 軸 ◎マスクトディーヴァ、◯ナミュール
 相手 ▲・△・☆
3連単1着固定
 1着 ◎マスクトディーヴァ
 2・3着 ▲・△・☆

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