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GⅢ 鳴尾記念

 2024年6月1日(土)に行われるGⅢ鳴尾記念の追い切り指数、各馬の評価と追い切りの評価、予想印と買い目になります。
※Twitterには馬券購入締め切りと同時に予想印・買い目を公表します。
※オッズや当日の馬体重、馬の状態次第で買い目を変更することがあります。変更は締め切り5~10分前までに行うようにします。ほとんどの場合、馬体を見て印・買い目を変更します。参考にしていただける場合は、5~10分前に印・買い目を再度ご確認下さい。


追い切り指数

展開予想と評価

◎ ボッケリーニ

 GⅠでは好走することが出来ていませんが、前走までは一昨年のAJCC以降GⅠを除いて全馬券内と非常に安定した成績です。前走日経賞ではマテンロウレオが後続を引き離した大逃げを演じており、前半1000mは60秒ちょうどと後続の馬はかなりスローペースになっていました。その中で3・4コーナー中間から逃げ馬を捕らえるため自ら動いて早仕掛けとなったのがボッケリーニでした。後方の有力馬の仕掛けが4コーナー辺りからでしたので、ゴール前で脚がなくなり後続に飲み込まれることになりました。大逃げをした馬がいる場合にはそれを捕まえにいく馬は仕掛けが早くなりやすく、その分鞍上の実力が求められることになりますが、日経賞の5着はその結果といえそうです。
 今回は鞍上がモレイラに変更となっており早仕掛けの可能性は圧倒的に低くなります。また、4番と先行して内を回ることの出来る最高の枠順を引いており、間違いなく距離ロス無く進めることになるでしょう。馬場的には良馬場想定とのことですが、仮に渋ったとしてもこの馬にはむしろプラスに働くと考えられます。また、距離的には長い距離が適正と見られているように思いますが、昨年の鳴尾記念以降チャレンジCでも好走しており2000mでの出走に不安はないと思います。その2走は阪神で京都2000mでの出走はありませんが、京都大賞典での好走歴があります。内回りではなかったとはいえ急な下り坂にも対応できています。どちらかといえば立ち回りで好走しているこの馬にはむしろ今回の内回りが向いているでしょう。
 以上のように前走の敗因が明確な中、鞍上強化で内回りで立ち回りが求められる状況で内枠と条件は揃っていると考えられる今回は、昨年のこのレース以降の勝ちまで見てよいと思います。

◯ ヨーホーレイク

 復帰3走目で復帰以降の重賞2走で3着と実力の高さを示しています。
 復帰戦の金鯱賞では、前半1000mを58.4秒と速いペースの中これまでのポジションとは異なり先行して3着と好走しています。勝ち馬のプログノーシスは流石にレベルが違いましたが、2着のドゥレッツァにはハンデが2㎏あったにせよ0.1秒差と復帰戦としては善戦したと評価できます。続く前走新潟大賞典は、スローペースが逃げたヤマニンサルバムに非常に有利に働いたなかで直線10番手から3着とここでも好走しています。ただしm最内枠で距離ロス無く脚を溜めて進められており、直線でも進路取りの不利無くスムーズに走れていたことからすれば、外を回って0.2秒差をつけられたキングズパレスが若干上と評価することが出来そうですが、この馬との斤量差が3㎏もあったことからすれば差はほとんど無い、もしくはこの馬の方が上と考えて良いと思います。
 そのキングズパレスとほとんどタイム差の無いリフレーミングとニシノレヴナントは同じく出走予定のロードデルレイに完敗しており、それと比較すれば能力的には同等か若干劣ると評価すべきでしょうか。一方で、キングズパレスはチャックネイトとタイム差なしで、チャックネイトがボッケリーニとタイム差なしであることからすればボッケリーニ以上に評価すべきかもしれません。
 今回は斤量差が無く前走からマイナス2㎏と条件としては前走以上でしょう。追い切りとしては前走以上に終いに重点を置いたような内容で、指数こと下がってはいますが状態的には前走時を維持していると考えられます。京都2000mでは1勝クラスで価値がありますが、1000m通過が64.3秒とレースレベルは低く参考外と見るべきでしょう。今回は前走・前々走と異なり、直線が短かい上に内回りで立ち回りが重視される点はこの馬にはマイナスのように感じます。また、復帰戦以降鞍上が全て異なっている点も気になります。したがって、今回は条件の揃ったボッケリーニを上に取ります。

▲ ニホンピロキーフ

 前走はマイラーズCでソウルラッシュ、セリフォスに次ぐ3着と近走の充実振りが目につく1頭です。マイラーズCはハイペースをソウルラッシュ・セリフォスとほとんど同じ位置取りで進め、セリフォスに0.1秒差と善戦しています。2頭が抜けているのは間違いありませんが、マイルを主戦場としていないこの馬がここまでのレースができると分かったのは大きな収穫でしょう。
 今回と同じ舞台の飛鳥Sでは、同じく出走予定のエアサージュに斤量のハンデが1㎏有りながらも0.2秒差の2着に敗れていますが、前半1000mが62.0秒と逃げたエアサージュに有利な展開でした。ある程度のメンバーが揃った今回はそこまでのスローペースを想定するのは難しそうですし、逆転は十分に考えられます。

△ エアサージュ

 前走金鯱賞では、4頭の逃げ争いとなったことで2Fの通過ラップが10.7秒と非常に早くなりました。特に逃げることにこだわり、それを無理にでも制してハナを奪ったこの馬は当然のように直線で脚がなくなっていました。先頭争いから退いて番手に控えたヨーホーレイクは3着だったので実力的に比較するのは適切ではないかもいしれませんが、おそらくこの馬を若干下に取るべきでしょう。
 京都2000mでは2走して2着と1着と好走しています。2着になった修学院Sではミッキーゴージャスに負けてはいますが、斤量差は4㎏と流石に大きすぎるハンデの中着差は0.2秒と健闘しています。1着になった飛鳥Sでは前半1000mが62.0秒と展開には恵まれましたが、1㎏の斤量差のあるニホンピロキーフに0.2秒差としっかり勝っています。
 このように今回の舞台に適正のあるエアサージュですが、今回は大外枠と逃げたいこの馬には大きく不利な枠を引いてしまいました。他におそらく逃げたい馬もいる点からしてもここはマイナスに捉えるべきでしょう。それでも番手で競馬は出来そうですし、実力上位は間違いありませんがそれ以上の実力の馬がいることが明らかな中では抑えまでと評価せざるを得ません。また、追い切りからは特に評価できるような点は無く、飛鳥S時のような評価できる内容ではありませんでした。ニホンピロキーフとの差は微妙ですが、ニホンピロキーフの前走の内容からあちらを上に取ります。

☆ ロードデルレイ

 昨年の神戸新聞杯を除いて全て勝利しており、馬柱からはこの馬が圧倒的に1番人気でも納得です。その勝ち馬はサトノグランツで、スローペースだったとはいえこれとタイム差なしの2着のサヴォーナは、その後の日経新春杯でハイペースの展開を斤量差と内枠有利を活かした点はありますが0.2秒サトノグランツに先着しています。このように2頭は実力的に近いものがあると考えられるところ、神戸新聞杯ではまさに展開一つという内容でこの2頭に先着していてもおかしくなかったのがロードデルレイの実力だと思います。距離の問題は考えられますが、直線でスムーズに進路を確保できていたこととゴール前の動きからすればそれほど問題になってはいなかったように思います。
 ただし、現状レベルの低さが疑われる現4歳牡馬世代でサトノグランツとサヴォーナにはそれ以降勝ちがなく、サトノグランツは先週目黒記念で1~3着馬に0.2秒差の4着でした。前半1000mが61.9秒とスローながらも終始4番手につけており、むしろ有利な位置取りですらありました。ゴール前の流れを見ても力負けであったことは間違いなさそうです。2頭は日経新春杯でブローザホーンに0.1秒差と0.3秒差の2・3着でしたが、着差以上の差があったように思います。サヴォーナに関しては上記のように斤量差と展開の有利があったこととその後の2走の内容を踏まえればそれは明らかです。したがって、神戸新聞杯時点ではこの馬もその2頭を指標にすればブローザホーンに迫る能力まではないと評価できます。
 しかし、その後の前走白富士Sでは斤量のハンデが1㎏ありましたがバトルボーンに勝利しており、そのバトルボーンは次走メトロポリタンSでレッドラディエンスに勝利、レッドラディエンスは3走前日本海Sでドゥレッツァに0.1秒差の2着です。前半1000mが60.5秒と若干のスローながらドゥレッツァにゴール前で差しきられており着差以上の実力差があるように見えますが、斤量差は3㎏と大きなハンデがありました。これを物差しにすればロードデルレイも現状はドゥレッツァに差し迫るような能力を備えていると評価することも出来そうです。このようにこの馬の能力を出走予定馬の中で上位であることには間違いなく、ドゥレッツァレベルの素質を備えている可能性があるという点では他馬を差し置いて評価すべき1頭でしょう。
 ただし、懸念点も多く、直線での末脚が持ち味のこの馬にとって京都内回りと直線の短さ、そして57㎏の過去最重量の斤量は明らかにマイナスです。特に前走が1月末でそこから約4か月の休み明けという点は非常に大きな不安要素です。また、追い切り指数が大きく下がっています。前走の指数がかなり高かったことも要因ではありますが、前走時には最終追い切りをはじめ坂路を主体に終いの末脚を活かすための追い切りが行われていました。それに比べると今回の追い切りは終いが物足りず、また1週前追い切りに至ってはCWコースでラスト1Fに0.4秒も減速しています。これまでの追い切りでも終いに減速することはありましたが、全体時計が伴っていたり道中のペースがある程度速いなど評価できるような点がありました。今回はそういった点が見られず、前走からの間隔を考えると復帰戦としての軽めの負荷に留めたのではないかと思います。
 したがって、能力としてはおそらく抜けたものがあるが復帰戦でこの馬本来の能力を発揮することは難しいと見て、また馬券的な妙味をも加味してこの評価とします。

予想印 まとめ

◎ ボッケリーニ
◯ ヨーホーレイク
▲ ニホンピロキーフ
△ エアサージュ
  ディープモンスター
  ヤマニンサンパ
☆ ロードデルレイ

買い目

複勝 ◎ ボッケリーニ
3連単1着ながし 
 1着 ◎ ボッケリーニ
 2・3着 ◯・▲・△

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