ふたつ

8月4日

夏休みです。10連休なのであるが、例年であったら青春18切符を買って仙台に牛タン食べに行っちゃおうとか思っていただろうか。しかしながら今年はそんな気は湧いてこない。大学時代に一人旅をやり尽くしたからなのか、電車で尻を痛めながら何時間も考え込むほどの恒常的に付き纏う悩みがないのか、果たしてどうなのかと言ったところであるのだが、一つ確かなことは私に気力と体力というものが残っていないということだ。睡眠時間もとっていて、現に私は今夏休みで非常に自堕落な生活を送れている。ただ元の基礎体力というか、キャパシティが少なくなってきている。

高校時代、私は非常に“元気”であった。自分が元気であることにすら気づかないぐらいにはだ。と、大学に入って諸々で大人になってから気づいた。高校に行く雨の朝、駅のホームの階段で滑り落ちたことがあった。しかも二度。起きてまたすぐに滑ったのだ。足から下に行ってしまい、後ろ向きに倒れる形になったのだが幸いリュックが頭を守ってくれ、怪我は全くなかった。大変恥ずかしい思いをしたのだが、それ以上に、その日は学校に行くのが本当に面倒臭かった。めちゃくちゃ萎えた。しかしこれは私にとって大変大きなことで、それまで私は学校を面倒臭いと思ったことがなかったのだなと、ここで初めて気づいたのだった。別に毎日真面目に授業を受けているわけではないし、ものすごく楽しんでいたわけでもなかったのだが、あれは、基本設定的な体力と気力が今よりずっと高かったのだろうと思う。体力や気力のMAX値は今も昔も大して変わらないのだが、デフォの初期設定値が全く違う。

だらだらと回想してしまったが、言いたいことは要するに疲れた。マジで。仕事めんどくせえしBitcoin早く爆あがりしておれを労働から解放してくれ頼むから。

9月19日

五彩緋夏が死んだ。
この事実をおれたちはどのように受け入れたらいいのだろうか。1ヶ月ほど経ったが、多分よくわかっていない。おれのnoteには度々その名前を載せていたし、初めて5しゃいの話をした時は、本人に拡散もしてもらった。何よりおれは、彼女を尊敬していたし、ある種の目標としていた部分があった。人として好きだった。考え方も、行動も、本当に。1ヶ月前、仕事終わりに電車を待ちながらインスタを覗いていたら、普段投稿しないような同級生たちのストーリーがやけに多くて、なんだか珍しいななどと思っていた。誰も直接的に言及はしていなかったが、誰か有名人が死んだということはわかった。「ニュース見た?」というLINEが来ていて、なんだか嫌な胸騒ぎがした。Twitterのトレンドが五彩緋夏で埋まっていて、嫌な確信を持ってしまい、動悸が止まらなかった。指をほとんど無意識で動かしていると、絶対に当たってほしくなかったその確信が、大々的な見出しと一緒に何個も、何個も飛び込んできて、そのまま停止した脳みそに情報をずっと流してるみたいな感じだった。
おれたちは、大事な大事な友達を、1人失ってしまった。これを呑みこめる日は来るのだろうか。インターネットにもリアルの友人にも大っぴらには話せない個人的な話が多すぎて、どこにも吐き出せない感情がたくさんある。フォロワーのことは信じているので、Twitterで繋がっているだけくらいの人に軽率に電話とかDMとかで聞いてほしい。今って相互してないとDMとかできないんでしたっけ。

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