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『グリーンブック』を観た

今からちょうど60年前の話。暗算に自信がないので何度かスマホの計算機アプリで2022から1962を引いたから間違っていないずだ。60年前のアメリカで走っていた車はこんなにもかっこよかったのかと、まずはそこに興奮した。現代の日本で乗っていたらかなり目立つだろう。

今朝観たのだけど、この興奮が冷める前に、記憶が薄れる前に、この映画について書きたいと思った。当時のアメリカでは黒人差別は今より酷く、黒人は黒人専用の宿にしか泊まれなかったり、普通のレストランで食事が出来なかったりしたようだ。

映画のレヴューを書くつもりはないのでストーリーはサラッとだけ書いておくと、ニューヨークで有名な天才ピアニストの黒人男性がアメリカ南部を演奏ツアーで周るため、白人の運転手を雇って車一台で8週間の旅に出る。粗野なドライバーと神経質なピアニストは衝突しながらも友情を深めていく。南部では黒人ピアニストは酷い差別に遭い、暴力を振るわれたり、警察から理不尽な対応をとられたりする。

と、ここまで書いて、オフィシャルページの紹介文があったので下に貼っておく。

“時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。彼の名前はドクター・シャーリー、カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。”

映画『グリーンブック』公式サイトより

黒人ピアニストのドクター・シャーリーがなぜわざわざ差別が色濃い南部でツアーをしているのかを知った時は涙が出た。この映画は勇気の映画だと思った。誰もやっていない、でも社会が変わるためには誰かがやらなければいけない。ピアニストは危険を顧みず勇気を振り絞り挑戦していく。

僕に誰もが唸るような文章力があればこの映画の素晴らしさを正確に伝えられるのだろうけど、残念なことに日本語の作法もイマイチ分かっていないから1/10も伝えられないと思う。でも、観て損はないし、たくさんの人に観て欲しい。

観た人はきっと二人の友情に胸が熱くなる。人と人が分り合うには多少の時間を要するだろうし、話し合うことで少しずつお互いを受け入れることができるのだろう。最後の奥さんの一言にもクスッとできるし、黒人差別の描写以外は気持ちよく終われるハッピーエンドだ。

久々に観た「いい映画」だった。


『グリーンブック』
https://gaga.ne.jp/greenbook/




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