保険代理店の関心が高まる、IFA(金融商品仲介業者)の魅力とは? (1)

このところ、保険代理店から、「IFAをやりたいんだけど、どうしたらいいですか?」という問い合わせが増えている。

多くの保険代理店が、経営において多くの悩みを抱えている。

募集人をとにかく増やして大型化してきたところ、セミナー等で集客し契約件数を伸ばしてきたところ、店舗を出店してシェアを拡大してきたところなど、、。

保険代理店においては、2016年の改正保険業法を機会に、会社としての態勢整備などに対する経営コストが上昇。また、保険会社の保険代理店に対する販売ボーナスなどにも規制が入り、従来ほど利益を伸ばすことが厳しくなってきた。

そのうえ、経営者向けの節税保険商品にもメスが入り、法人契約の売り上げも大きく減少。外貨建て保険も保険料が高くなったところに、このコロナである。

既契約者との太いパイプがあるプランナーはまだしも、新人、中堅プランナーは、新規開拓で苦労している。

セミナーも対面からZOOM等に変化し、ノウハウを持っているプランナーとそうでないプランナーでは、集客から面談率、契約率まで大きな差が生じている。

昨今、株価が大幅に上昇するなか、資産形成分野は非常に注目されており、ネット証券においては、口座数が大きく躍進。SBI証券が600万口座、楽天証券が500万口座を突破したらしい。あの、ガリバー野村証券ですら、530万口座しかないのに、である。

お客さまも、資産形成、運用に関して興味を持つ方が増えており、保険の話なら不要だが、資産形成商品なら話を聞いてみたい、という方も多いようである。

時代の変化に敏感な保険代理店は、いち早く、IFA(金融商品仲介業)に注目し始めている。過去をさかのぼると、既に10年以上前から保険代理店とIFAを兼務しているところもある。

彼らは、なぜ、IFAを行うのか?

まずは、お客さまのニーズをとらえて、保障性商品だけではなく、資産形成、運用商品のご提案をすることで、新たなマーケットを開拓したいというところが本音のようだ。

ただし、理由はマーケット開拓だけではないと、語る代理店もある。

今まで保険しか扱っていなかったため、無理やり運用商品としては、終身保険、変額保険、年金等で提案してきた。顧客第一のスタンスで考えるならば、運用商品を持つことは必須となっている。

もう一つが、お客さまとの継続的なリレーションを築きやすいことにある。

生命保険だと、毎年毎年、加入商品に関して話し合うことは不要だが、運用商品ならば、年に2回くらい対話することも必然性がある。長くて深いリレーションを築くには、運用商品は適している。

『ただし、保険代理店には、参入の壁がある』※これは次のブログで記載することにする。

こうしたところからの、IFA人気である。

このビジネスモデルは、一時のブームで終わるのか?

個人向け金融セールスの本流となるのか?

すべては、参入する保険代理店の能力とスキル、それ以上にお客さまに向かう『姿勢』が問われてくると感じている。





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