書痙が改善した人の3つのポイント
動画紹介(文字起こし全文掲載)
今日ご紹介する動画は、「書痙が改善した人の3つのポイント」です。
人前で字を書く時に、手が震えるのではないかと過度に恐怖する悩みを書痙と言います。
ホテルのフロントで、結婚式や葬式の記帳の際に、役所などでの手続きの時に、といったように様々な場面が怖くて怖くて、毎日が苦しくなります。
そんな書痙の方々のために、私がこれまで主にカウンセリングで関わって改善した人の三つのポイントをご紹介します。
(※2020年5月12日公開動画)
人前で字を書くのが怖い人たち
人前で字を書くと緊張して震えてしまう悩みを、書痙と言います。
「書く」に、「痙攣」の「痙」。
書く痙攣を書痙って言うんですけれど、書痙のお悩みの方で、私は色々な人と会ってきました。
本当に、意外に書痙で悩んでいる人って多くてですね。
あがり症っていう大きなくくりの中で書痙があるわけなんですけれども、その中の、大体ざっくり3割くらいは書痙の悩みがかぶっているような気がしています。
そういった、いろんな書痙の方と会ってきた中で、カウンセリングをやったりとか、私のセミナーを通して書痙が改善していった人がいるわけなんですけれど、この改善していった人のポイントは、大きく三つに分けられるんじゃないかなと思いまして、今日はそれについて解説していきたいと思います。
そのための一つの大前提として、ここで言いたいのは“努力逆転の法則”というものを、書痙の方について、まず一つキーワードをお伝えしたいと思います。
書痙の方、家にいるときはまだマシかもしれませんけども、人前で字を書くとき、例えば、結婚式の記帳をします。
出席者は筆ペンとかでサインをするわけですよね。
で、受付の二人。
女性と男性、若い方が立ったりしてるじゃないですか。
見られている。
これが怖い。
震えたらどうしよう。
葬式もそうですね。
名前を書かなきゃならない。
見られている。
何かの契約書類に、会議とか打合せとかで契約書類に書く。
大事なハンコを押す。
皆がじっと見る。
スーツ姿のパリッとした感じで。
公式の場、オフィシャルな場で。
佐藤って書くときに手が震える。
で、この震えているのがあまりにも恥ずかしいから、本当に書痙の方は必死な思いでこうやって書いているわけですね。
震えないようにっていう必死な思いで。
努力逆転の法則
じゃあこれ、なぜそうは思っても、書痙の方が頑張っても頑張っても、この悩みって結構続くんですよ。
一年、二年、三年、五年、十年。
あがり症系の悩みって大体ね、長期化する傾向があります。
書痙の悩みも長期化して、ずっとこれが辛くて辛くてたまらないんですっていう感じで相談に来られるんですよ。
本当に必死に努力するんですよ。
中には書道を、自分の気持ちを休めるために始める人もいて、寝る前に書いて、きれいに書けたことで、ああ、前より成長したって自分を実感できるからと、書く練習をすごい必死にされる方もいるんですよ。
そして相談に来られるわけなんですけど、ところが、その方がずっと、5年、10年と書痙が治らなかったのには理由があります。
それが、“努力逆転の法則”です。
これを身体に置き換えて、ちょっと解説していきます。
身体じゃないな、ちょっと他のいろんな世の中の仕組みでちょっと解説します。
バネ。
バネがありますね、バネ。
ビヨーンビヨーンっていうバネ。
バネっていうのは、ギューって圧迫したら、ビヨーンって飛んでいくじゃないですか。ギューって圧迫するほど。
何が起こっているかっていうと、ギューって圧迫すると、この収縮されたバネにエネルギーが溜まるわけですよ。
何のエネルギーかっていうと、反発したくなるわけですよ。
だって、圧迫されているんだから。
そうすると、これを外した瞬間にこのエネルギーが解放されて、ビヨーンってバネが飛んでいくっていう仕組みですよね。
抑圧されたら解放を求める。
で、これ他のいろんな場面も適用できます。
地震。
地震っていうのは、どういう風に起こっているのかっていうと、私、別に地震の専門家でもなんでもないんですけど、よく見る図としてマントルの図ってあると思うんですよ。
例えば日本列島がこうある。
で、ここに太平洋のマントル。
マントルって百万年とか、何万年単位で、ぐるぐる回っているわけなんですけど、グググッて、こうやってこっちに沈んでいくわけですね。
で、こっちに日本列島がある。
こうやって沈んでいくことによって、ここに、また圧迫されることによるエネルギーが、この接点において溜まっていく。
で、限界に来た時にポンって反動が起こって、これが地震の仕組みである。
これも、今言ったバネと全く同じ仕組み。
抑圧なり圧迫っていうのは、エネルギーを溜めさせて、それが解放されることでエネルギーがチャラになる。
こういう仕組みなわけですよ。
風船もそうですね。
風船っていうのは、この中に空気が溜まってる。
これに対して例えばですよ。
ギューってやることで、何が起こってるかっていうと、空気が圧迫されることで、もうパンパンになっちゃうわけですね。
で、パンパンなところに例えば、こうパンってやった時に、もうこれ以上無理ってなった時に、風船を破裂させることによって空気が解放される。
何が言いたいか。
書痙も同じ仕組みなんですよ。
書痙、皆さん手が震えたくないために、ギューっと力を入れれば入れるほど何が起こってるかっていうと、筋肉にエネルギーが溜まっていくんですよ。筋肉に。
絶対震えたくないから、こう筋肉に力をすごいですね、相当な思いで書いてる。
そうすると、溜まれば溜まるほどに何が起こるかっていうと、抑圧に対しては解放を求める。
それが震えの仕組みなんですよ。
だから震えるんですよ。
この原理を分からずに、必死な思いで震えないように震えないようにと思えば思うほど、思考で思えば思うほど、一番優先的な、能力が高いというか、身体は思考より上位にあるので、身体は解放させる。
だから、皆さんの努力っていうのは逆転してしまうっていうことなんです。
震えてください
そういう方が私の元に相談に来られた時に、私は何をするかっていうと、この “努力逆転の法則” を壊す。
この悪循環の仕組みを、悪循環にならないようにさせます。
何をするか。
私の前で、とにかく震えてもらうんですよ。
まあ、皆さん抵抗してもう逃げたくなる。
嫌ですっていうような方もいますけど、その辺は、うまい具合にっていうかね。
まあカウンセリングに来てるわけなんで、治すため、良くなるための話なんで、とにかく書いてもらって、なるべく震えてもらうように。
つまり、ここにエネルギーを溜めないような方向で関わっていくんですよ。
震えていいと。
むしろもっと震えてくださいっていう風に書いていくと、震えることによって、ここにエネルギーが溜まらずに解放されていくと、ここの震えを求める身体の衝動性っていうのが減っていきます。
つまり、震えながら震えながら、何回も何回も。
で、一番の緊張場面の、私っていう誰かに見られている場面で、何回も暴露療法的に暴露することで、一種の暴露療法的な部分もあるんですけれども、何回も何回も書いて、震えさせて書きながら書きながらいくと、もうここに溜まってないんで震えづらくなる。
逆に言うと。
そうすると、最初はミミズ文字だったのが段々まともになってくる。
そうすることによって、仕組みが、“なるほどそういうことか” って分かったことで書痙が良くなっていったっていう人、これが一番多いパターンです。
これが私がこれまで関わった、改善した人の一つの例。
あるがままに生きれば、震えを忘れていく
二つ目の例として、今の仕組みと非常に似ているんですけど、“そういうことか” って分かったことによって、もうこの書痙に対して抵抗することはもう無理なんだっていう風に、腹落ちした人。
頭の理解じゃなくて腹で分かった人っていうのは、この震えを止めようという意識がさほど向かなくなっちゃって、もう無理なんだって諦めることによって、ここにエネルギーが溜まらなくなっていくんですよ。
そうすると、必然的に震えのレベルも落ちていく。
落ちていけば、今までここに10なり100なり1000なり、意識を向けてきたものが、今度はこっちの世界に1向けて、自然に色々なところに関心が向いて、ここの注目が和らいでいく。
すると、ますますこっちが震えなくなっていく。
そうすると、ますます他の生活場面での現実生活が膨らんでいって、こっちが忘れ去られていく。
これがもう一つの治り方。
これを一言でいうと、「あるがままに」。
一つ目のケースっていうのは、震えさせよう、もっと震えてみよう、これが一つ目。
二つ目が「あるがままに」。
震えるかもしれないし震えないかもしれないし、震えても格好悪いけど、もうこれはしょうがないっていう風に受け止めていけば、楽になっていく。
これが改善した人の二つ目のパターン。
そして三つ目のパターンっていうのは何かというと、今、意識の向け方って言いましたけども、書痙の治った人の中には驚くべきことで治ったりする人がいます。
ある人は、ある会社に入った時に、すごい緊張して手が震えちゃったんでどうしましょうって相談に来られた方が、例えば、その職場を辞めて違う職場に行きました。
そしたら、そこの職場が大変な職場で、すさまじく忙しくて、もう終電のような毎日を送っていましたとか、そこで色々なトラブルがあって対応したりしていて、“あれ?そういえばこの5年くらい、前に書痙で悩んでたのがなくなってました” って言う方がいる。
で、その人がまた相談に来られた時、じゃあ今はどういう生活をしてるかっていうと、この5年くらいは忙しかった生活が落ち着いちゃって、就活しているけどなかなか就職決まらなかったりとか、一日の時間を持て余している。
かつては、色々なところに意識を向けたり、行動したりしていかなきゃならなかった毎日から、行動とか、意識とか、活動量が減っていったときに、ふと忘れていた、“ああ、俺そういえば手が震えるんだったっけ” っていうことに気づいた瞬間に、そこにエネルギーを注ぐようになって書痙がまた始まっていく。
だからどうすれば良いかっていうと、じゃあ、そういうことなんだって仕組みが分かった人は、現実生活を膨らましていくこと。
就活だったら、きっちり就職をするための活動をしていくであるとか、今、職場で悩んでいるとしたら、職場でどうやっていけば良いかって意識の向け方の割合を、こっち90向いてたのを、80にして、70にして、こっちを20にして、30にして、50にしていけば、こっちが勝手に減っていく。
人っていうのは、もう100しかエネルギーを持っていないわけですよ。
何に向けるか。
100のさじ加減がみんな、書痙に99、100くらい行っているわけなんですよ。
それを変えていけば、自然にエネルギーは、ここには溜められていかなくなる。
こうやって気づいたら治るんじゃなくて、気づいたら書痙のことは忘れていたっていう、この3つ目のパターン。
繰り返します。
治った人の一つ目のポイント。
もっと震えて、もっと震えていいと、震えることを推奨した方がまず改善していった。
二つ目。
その流れの一つでもあるんですけど、もう震えはしょうがないと、あるがままに震えを受け止められるようになった人っていうのが、二つ目。
三つ目は、現実生活のなかで書痙に取り組むんじゃなくて、他の自分の日常生活とかに意識を向けていくことで、忙しくなることで忘れていった。
こういったところが、主な三つの治り方かなっていう風な気がします。
違うパターンで、もちろん改善していった人もいますけれども。
是非ね、この三つのポイントやヒントを元に、もし皆さんが人前で書くのを悩んでいるとしたら、何か活かしてみてはいかがでしょうか。
はい、じゃあ今日はこれで終わります。
ありがとうございました。
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