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書評の存在価値について

巷には書評ブログなるものが存在していて、本の要約をしているyoutubeチャンネルも多数あり、それなりの再生数があるということは、必要としている人が多数いるということだろう。

どんな本を読めばいいのかわからないから、おすすめの本を教えて欲しい。本を読む時間がないから、本の要約だけでも知りたい。本を読んでもよくわからないから、わかりやすく解説してほしい。

想像できるニーズはこんな感じだろうか。

これらに対する僕の感想は

おすすめの本を教えてほしい⇨信頼できるブックレビュアーがいて、その人を盲信してしまっているんだろうな。自分で本を選ぶ力を身につけるのが大切だと思う。おすすめされた音楽や映画にハマることがほとんどないように、おすすめされた本って役に立たないことが多い。

要約だけでも知りたい⇨単なる横着だし、本を読む力、時間を作る力は永遠に身につかないから考え直した方がいいと思う。要約っていうのは作成者の主観が入りすぎるし、要約っていうのはとても難しい作業だから、本の内容をうまくまとめている要約って今まで見たことがない。

わかりやすく解説してほしい⇨これはまだ分かるかな。その本を読んだ感想や解説を自分以外のフィルターを通してみることで違った視点を得ることができる。「あ、そんな考え方もあるんだ」っていう発見があると面白い。だから考察記事は面白いんだと思う。漫画や映画の考察なんかも面白くて好き。自分にはあんな想像力や知識がないから、いろんな作品や背景から類推できる人はすごいと思う。

本はやっぱり自分で読んだ方がいいよ。要約されている動画を見て読書をしている気分になるかもしれないけど、じっくり読んだ方が得られるものが多い。単なる感想だけどね。本を読んだ後に要約記事なんかを読むのは楽しいよ。

本と同じように、映画やゲームも他人の意見を聞いたり、他人のプレイをみるだけでそれをやったかのような感覚になってしまう人が多いみたいだ。

社会はどんどん豊かになっているはずなのに、みんな時間がなくて、手っ取り早いものに飛びつく。そこからは体験がなくなり、聞き齧ったものばかりを頭に入れた人が大量生産される。映画館で映画を見ないで、スマホでネトフリやアマプラを視聴する。キャンプに行かずにキャンプ動画で満足する。ゲームをやらずにゲーム実況動画で満足する。

自分もそうだけど、なんでも簡単に済ませようとすればするほど貧しくなっていっている気がする。だから書評記事や要約を見て満足しないで、どんどん書籍に当たっていってほしい。書評は読むより書く方が役に立つよ。読んで書く。このプロセスはとても勉強になる。自分の無学さを痛感できる。

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