YouTubeLive配信をモバイルルーターで行ったけど、回線速度は出てるのに配信が不安定なときにやってみて欲しいこと
YouTubeLiveをネット環境が無い場所で行う際、活躍するのがモバイルルーター(モバイルWiFi)です。
安いモバイルルーターでも、平均して10Mbps程度は出るようになったと思います。
YouTubeLiveでは、この回線速度の上り速度(アップロード側)が重要となってきますが、2021年10月頃から上り速度が15Mbps程度出ているにも関わらず、YouTubeLiveをすると1~2Mbps程度でしか配信ができず、場合によってはドロップフレーム(回線が途切れ途切れになってしまう)になる場面が多々ありました。
OBSのアップデートや、モバイルルーターの機種変更や回線変更等色々行ってきましたが、パソコン側の設定で安定した配信が可能になったため、こちらのnoteに記します。
1)YouTubeライブ配信中の症状について
OBSの出力設定は、
◎サイズ:1920 x 1080px
◎映像ビットレート:4000Kbps
◎音声ビットレート:128Kbps
◎エンコーダ:ハードウェア(NVENC)
◎フレームレート:60fps(←30fpsでもよかったのですがテストで。。)
と比較的軽めな設定です。
しかし、上記画像の通り回線は非常に不安定で、常時赤マークのドロップしたフレームになっております。
この際の回線速度ですが、
モバイルルーター(FUJI WiFi)で非常に快適です。
※ちなみに自宅の光回線や、携帯のテザリングでは問題なく配信ができます。また、モバイルルーターを使ったYouTubeLive以外の配信プラットフォーム(Vimeoやツイキャス等)は問題なく配信できます。
症状としては、YouTubeLiveをモバイルルーターで実施した場合のみ発生いたします。
2)過去に行った対策について
僕が行った事項は以下の通りです。(結果改善しませんでした)
・OBS・モバイルルーター・PCのアップデート
・モバイルルーターの有線接続(USBやイーサネット)
・別PCによる同環境でのテスト
・PCの初期化・モバイルルーターの初期化
・別会社のモバイルルーターを契約
いずれも改善はされませんでした。
3)改善方法について
「MTU」という通信機器が一度に送信できるパケットの最大容量の設定値を小さくしたところ、症状が改善できました。
▼参考にさせていただいたサイト(修正7-MTUサイズを小さくする)▼
https://br.atsit.in/ja/?p=36860
1.Windowsキー+Xをおして、WinXメニューから「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
または検索窓からWindows PowerShellを検索し、「管理者として実行する」を選択します。
2.PowerShellで以下のコマンドを入力&実行します。
netsh int ipv4 show subinterface
このような画面が出てきます。このMTUという値(1500)を小さくします。
※ここだと「Wi-Fi」の列のMTU値を変えます。
3.以下のコマンドを入力&実行します。
(subinterface と mtu=1400 の間に、変更したいインターフェイス名を入れます)
netsh interface ipv4 set subinterface Wi-Fi mtu=1400 store=persistent
mtuの値を1500→1400に小さくしました。実行後「OK」と出ます。
4.設定が反映されているか、2.と同じコマンドを入力します。
netsh int ipv4 show subinterface
Wi-Fiの列の一番左の数値が1400になっていることを確認して、OBSを再起動します。
5.OBSで確認します。
設定した値で問題なく配信ができていることを確認します。
※画像はありませんが、映像ビットレートを10Mbpsに上げても問題なく配信できました。
4)結論
モバイルルーターの回線速度がしっかり出ていることが前提になりますが、一度に送信できるパケットの最大容量の設定値(=MTU)を下げることで改善できました。
もし同じ症状でお悩みの方がいれば、お試しいただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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