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しんどい時も

ドラゴンフルーツを食べた時みたいだ。
見た目の割に味のインパクトは感じられない。
自分の舌がおかしくなったのかと思って口に含んで軽く目を閉じて舌の上で食ったモノを感じる。

複雑なことは何もない。

味がしないのだ。

溜息を吐いてコーヒーを飲む。

コーヒーはたぶんそのへんに売ってるパックのやつだ。真実は丁寧に淹れたコーヒーだったのならば大変申し訳ないと思いつつグラスを回して氷をかちゃかちゃと鳴らす。

窓越しに海を眺めながら口を動かす。

もっと長い溜息を吐いて網戸に挟まってた羽虫の死骸を見つめる。

しんどい。

しんどい。

しんどい。

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