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今回は前回の続きで香港旅行2日目の様子をご紹介します!

澳門への船旅


香港2日目は中国のもう一つの特別自治区である澳門へ行ってみることに。イギリスの統治下に置かれていた香港に対して、ポルトガルの統治を受けていた澳門。香港島から約70km離れた澳門へ行く方法は以下の通り、大きく三つあります。

  1. 香港の港から出ている国際フェリーに乗る方法

  2. 香港市街から出ているバスに乗る方法

  3. 香港からのヘリコプターに乗る方法

ヘリコプターは日本円で一人当たり20000円を超えてくるようではじめに選択肢から除外されました。そしてせっかくなら海路でアクセスしてみたいと思ったのでフェリーを使うことに。香港島北部にある香港澳門フェリーターミナルまで地下鉄でアクセスしました。香港と澳門は共に特別自治区扱いで、制度上は国という扱いではないものの、行き来をするには出入境審査と呼ばれる手続きが必要です。これは日本から海外へ飛び立つときに行う出入国審査と同じようなもので、パスポートを審査官に見せて審査を受けるというものです。基本的にはパスポートをスキャンされ、出境証・入境証を渡されます。
11:00に出港した後は約1時間の船旅。エコノミークラスとスーパークラス(就航する二つの会社それぞれで呼び名は若干異なる)があり、スーパークラスには食事とドリンク飲み放題サービスが付帯します。その代わり料金はエコノミーの1.5〜2.0倍となっています。私は迷うことなくエコノミークラスを選択しました。片道チケットは3000円弱でした。そして澳門到着後は入境審査を受け、無事に入境しました。

澳門の船着場から審査場へと続くコンコースの写真。看板には「入国」ではなく「入境」の文字が。

マカオの法定通貨はマカオパタカ(MOP)ですが、香港ドル(HKD)とレートとはほとんど同じで、1HKD=1MOPとして扱われています。街中では香港ドルを問題なく使うことができ、食事や体験をいくつかしたものの、滞在中に一度もマカオパタカを目にする機会はありませんでした。

思いがけないトラブルが発生?!


私の人生において、すべてのことがうまく行くことは基本的にないと自分で覚悟を決めています(笑)今回の澳門旅もその例外ではありませんでした。香港空港で購入した香港・澳門・中国本土で使用可能なSIMカード。あれだけ念入りに澳門でも使うことのできることを店員に確認したものの、全くインターネットがつながりません。電話は問題なく使えるものの、肝心なネット回線が繋がらない…。澳門の港から市街に繰り出すにしてもネットがないため、道を調べることができません。澳門で私がしたいと計画していたことは以下の三つでした。

・澳門カジノ・グランドリスボンを見に行く
・ポルトガル調の街並みを見る
・澳門式エッグタルトを食べる

しかし市街へのアクセスを調べることができずに苦戦します。また、イギリスに統治されていた過去を持つことから英語を使える人口が多い香港とは違い、こちらはポルトガル領だった澳門。英語はおろかポルトガル語でさえ、話すことのできる人口は小さいと言われています。澳門に住む人々のほとんどが中国の方言である「広東語」と標準的な中国語の「普通語」を話します。バスの運転手にグランドリスボンへの道のりを英語で尋ねるものの、英語を全く理解していないようです。仕方ないのでなんとなく次に来たバスに乗ってみることに。運賃は6ドル(日本円で約120円)。ここでまた問題発生…。なんと香港の交通系カード「オクトパスカード」が使えない…。それもそのはず、香港と澳門はパスポートなしでは旅することのできない全く別物。制度は違って当たり前です。(これは私の勉強不足)現金だとお釣りは出ないのでどうにか崩そうと試みます。水を一本(日本円で350円ぐらいした)購入し、バスに乗車。なんとか無事にグランドリスボンに行くことができて一件落着。

黄金に輝くグランドリスボン。澳門は国の収入のほとんどがこれらのカジノ施設からの収益。

そしてしばし雰囲気を楽しんだのち、徒歩10分ほどのセナド広場へ。ここはポルトガル町の街並みが残されている地域です。

石畳で舗装された道を進むとそこはセナド広場。ヨーロッパには行ったことがないが、テレビで見るヨーロッパを感じた。

暑かったので近くにあったハーゲンダッツのショップに近づくも、アイス一個が800円ほどするので断念。仕方なく散歩をして、あらかじめ行こうと思っていたエッグタルトのお店へ。流石に本場のエッグタルトなだけあって、外はカリカリ、中はトロッとした上品なエッグタルトです。

エッグタルトは広東語で「蛋撻(ダンタッ)」と呼ばれる。

にがめのカラメルがさらにたまご本来の甘みを引き出していました。皆さんも、香港・澳門に来たら絶対食べてください!

何をするにもネットが便利と感じる瞬間が…


さあ、帰りのフェリーの時間は18:00。あらかじめ香港でネット購入したチケットを再度確認すると、「澳門・氹仔(タイパ)」の文字が。そうなんです。この小さな自治区・澳門、船の港が二つもあるんです。そしてその二つが絶妙に離れています。市街地に近くて、行きの便で到着した「外港」。そして澳門国際空港に隣接する「氹仔」。現在の時刻は15:30。いくら遠くても澳門の面積は30.8平方メートル(日本国内の小さな自治体とほぼ同じです。かなり狭い。)いくらなんでも1時間を見込んでおけば到着するだろうとは思いましたが、ネットを使えないのでどのバスに乗ればいいのかも、どれくらいの時間がかかるのかもわかりません。澳門人に聞いても英語が通じません。どうしようもなくなった挙句、道を歩いていたヨーロッパ圏の顔立ちをした女性に話しかけました。”Excuse me, can I ask you the way to Taipa Ferry terminal?(すみません。氹仔フェリーターミナルまでの行き方を教えていただけますか?)”と尋ねると、”Sure thing. Follow me, sir(もちろんよ。こっちについてきて。)”と快く返してくれました。バス停まで15分の道のりを2人で歩きながらいろいろ話していると、彼女はポーランド人で、友人とさっきまで澳門観光をしていたが夜まで別行動になって今はひとりということでした。それにしてもこの女性、澳門観光が初めてだといいつつもなぜかバス停までの裏道まで熟知しており
フェリーターミナルへ向かう「MT4」バスの乗り場まで案内してくれました。本当に感謝です。自分も東京で道を聞かれれば快く対応するように心がけていますが、海外でいざ自分が逆の立場になるとここまで心強いものなのかと感じた瞬間でもありました。そしてバスに無事に乗り込むものの、試練は続きます。なんと道が大渋滞。これは香港でも言えることですが、香港も澳門も面積が狭い割に人口がかなり多いです。香港はそれが顕著に表れており、建築物がすべて上方向に大きく伸びています。澳門ではポルトガル調の景観を守るためなのか、あまりその傾向は見られなかったものの、交通量が尋常ではありません。バスが全く前に進みません。そして、下車にするにも出口付近の人が一度車外に降りて道を開けるという配慮がないため時間がかかっています。そしてこのバス、フェリーターミナルまで残り数百メートルということでなんと逆方向に曲がってしまいました。くねくねクネと裏道のような細い通りを遠回りしながら進み、再びフェリーターミナル方面へ。結局フェリーターミナルに到着したのはフェリー出港の12分前の17:48。猛ダッシュで出境審査を終えてゲートへ。なんとか乗ることができました。

今回の香港旅最大の目的


香港到着後は、バドミントンの練習が待っています。以前の記事で少し触れた、香港在住のカナダ代表選手Lai Yin Chung(ライ・イン・チュン)選手とのスパーリングセッションです。私は香港旅行から帰国後二日で今年初めての海外遠征に行きます。次回の目的地はスリランカです。大会が間近に控えているため、香港旅行前は集中的に最終調整を行なっていました。今回の香港旅行を計画した2023年4月の時点ではスリランカ遠征に行くことは全く決まっていなかったため「香港旅行6日→東京ステイ2日→スリランカ遠征」という過密なスケジュースになってしまったものの、香港滞在中もバドミントンの練習を欠かすことはできません。そこで、去年9月のタイインターナショナルシリーズ(タイIS)で知り合ったライ選手に招待してもらい一緒に練習をすることに。

左がライ選手。バドミントンをしていると世界中に人脈が広がっていく。後々別の記事で詳しく書きたいと考えているが、これも私がバドミントンのことを好きな理由の一つ。

練習会場がある九龍公園の体育館へと向かいます。久々に再開した私たちは、軽く握手、抱擁してから身の上話へ。ウォームアップをしながら、「香港旅はどう?」とか「何を食べた?何を食べていない?何をこのあと食べたい?」など会話をしました。そして軽くスパーリングを1時間弱行い終了。その後は、ライ選手が行きつけのローカルフードをご馳走してくれました。

しいたけの中華スープ。
揚げ物(豆腐・ソーセージ・ワンタン・カニカマ)
カレー風味に味付けされた串焼き(牛肉・軟骨・手羽先・ニラ)
もちもちの焼売串

2人の仲がグッと深まった時間でした。彼は(私ももちろんそうですが)今もスポンサー確保に苦労しており、今年出場する国際大会の見通しは立っていないと語っていましたが、カナダオープン(Super 500)、香港オープン(Super 500)、澳門オープン(Super 300)、熊本マスターズジャパン(Super 500)へは出場したいと言っていました。早ければ香港オープン、あるいは澳門オープンで再開がかなえば嬉しいです。熊本マスターズジャパンではもしかするとダブルスでペアを組むかも知れません。というのも日本代表とは違い、カナダ・オーストラリアには異国籍間のペアリングに関する制限がないため、カナダとオーストラリアでペアを組んで国際大会に出場することが制度上可能です。いずれにしても、お互いにそれぞれ異なる地でベストを尽くそうと約束して別れました。

ここまで読んでいただきありがとうございました。香港旅行二日目の様子はこれで終わりです。いよいよ三日目。香港ディズニーランドに行ってきました。かなり細かくまとめたいと考えているのでご期待ください!

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