立山黒部アルペンルート行った話(週刊(かも)たけこ3号)

 すごくおひさしぶりです。武石です。

 いつの間にやら9月になりまして、気温はこれから落ちていくのかどうかわからないくらい暑いままですが、熱中症ならず乗り切りたいですね。

 というわけでさっそくタイトルの話を。

 8月25日の夜から27日まで立山黒部アルペンルートに行ってきました。現地ではテント泊一泊という感じで、立山から黒部まで、そこから再び立山から大阪へ帰るというルートでした。

 お、平日であることに気づかれましたか。そうです、平日です。きっぷも安くなるので平日に行きました。そうです、近しい皆さんは知っている通り仕事をなくしましたので、まあ夏休みです。だからこうやって行くことができたんですねえ。

 無職の力

 立山黒部アルペンルートはここを参照ください。

 写真は縦長なのがiPhone8 横のものがオリンパスSH-1です。

立山一日目 

 テント泊のための荷物をすべてバックパックとカバンに収め(重さ13キロくらい)、大阪駅から夜行バスでまず富山駅へ。

 翌日早朝、富山駅について、そこから富山地方鉄道で1時間くらいごとごと揺られ立山駅まで。

 立山にはかなりの土砂がたまっているので、他では見れない大型の砂防ダム(写真二枚目)がありました。これについては立山カルデラで調べていただけるとわかるかと思います。立山駅にも博物館がありますよ(今回見れず)。

 立山駅に到着するとそこからはケーブルカーで山を登ります。

 で、7分くらいすると到着し、そこからさらにバスで登ります。それは50分くらいでした。荷物を預け、ぐんぐん登っていきます。

 到着!立山室堂です。この時点で標高2450m。大阪平野のローランダーな僕が初めて味わう標高2000m越え。この日はすごく天気が良くて、で、空がやっぱり近い。日差しも強い。やはり日焼け止めとサングラスは必要ですね。

 ここから一時間ほど荷物と一緒によっこら上り下りを繰り返して、途中で地獄谷の火山ガスの硫化水素のにおいにむせながら、雷鳥沢キャンプ場に到着。


 途中も素敵な景色がいっぱい。

 写真二枚目のところが雷鳥沢キャンプ場。すごいところにありますよね。

 設営を終えるとのんびり……というわけではなく、1日目のお遊びに。

 登山です。雄山という標高3003mの山に登りに行きます。テントに置けるだけの荷物は置いて行きます。

 あの左の高いところです。ルートとしてはまず右の低いところ、一ノ越まで行き、そこからさらに上ってあの雄山頂上まで行くという感じ。

 で、登ったんですけど、結果的に言うと……すんごくしんどかったです。

 足腰の強さには自信がある方でしたが、それよりも慣れない標高の高さ、ほぼ初めての登山、先日夜行バスでしっかりと寝られてないこと、その色々があってなかなかに疲労を感じました。

 YAMAPでログを取りながらスタート。スマホは機内モードにして、GPS(ログ用)とBluetooth(近くのYAMAPユーザーと通信するため)だけにすると電話のバッテリーは持ちます。雷鳥沢から室堂まで戻り、その室堂を出発したのが13:30。

 一ノ越までは石畳の道があって、そこまできつくはないです。途中で休憩してお菓子を食べつつのんびりと。

 さすがの標高。8月ですが雪渓がありました。ここがぽちゃぽちゃ溶けて、水の始まりになっていました。室堂には湧水があって汲み放題なんですけども、その元の一つになっているんでしょうね。お水おいしいです。

 さすが氷河の現存する山。

 源流。称名川の源流です。動画はここで上げられないので、別の記事にでも。

 はい、一ノ越到着。標高は2700m。ここからさらに300m登って雄山頂上まで行かねばなりません。室堂からタイム、44分でした。そう、ここまでは楽です。ただ歩くだけ。ちなみに気温は13度くらいでした。下界ではみな暑さで苦しんでる中、すごい涼しかったです。

 当時の僕は「まあここまで楽やったし、てっぺんもすいすい行くでー」というノリだったんですけども。一ノ越から……。


 なんじゃい!!!!

 いや下調べで知ってはいましたよ。いわゆるガレ場だということは。ですがねえ、予想以上に傾斜があるのと空気の薄さでここで一気に体力を持っていかれました。とにかく途中何度も息を整えながら登っていきました。

 着いたー!ぜえぜえ言いながら着きましたよ。タイムは46分。15:50。

 三角点。いやほんまようこんなところに三角点作りましたね、装備も足場も今より圧倒的に厳しい中でよくここまで登ってきた……なにげなく地図は見ますが、本当に色々な苦労があってできあがってるものですね。

 ここから剣岳が見えますが(頂上からはガスで見えず)、あそこにも三角点があり、フィクション混ぜられていますがそこは「劔岳点の記」を見ていただけるといいと思います。

 一等三角点百名山めぐりとかも、すごく楽しそうですね。人生の趣味にできそうです。

 そんな雄山頂上には神社があります。雄山神社。山岳信仰されているだけあります。そりゃあ信仰したくもなります。霊験あらたかです。立山は日本三霊山の一つで、残りは富士山と白山です。せっかく立山には来たのです、残りの二つも登ってみたいですね。

 あの写真の奥の社、あそこが雄山最高地点です。上の写真の3003mはあそこのことをさしています。参拝料を払うと入れます。時間がもっと早いとあそこでお祓いもしてくれるんですよ。

 お参りして、休憩。鳥居から出たところで売店があるのでカップヌードルを食べて下山。16:30に下山始めて、実はこの下山がこの登山で一番きついところでした。

汗と10度付近の気温、そして強い風で体感温度がめちゃくちゃ低いこと、さらに高所。ついに僕は頭痛をするようになったのでした。高山病です。必死の思いで歩いて、なんとかキャンプ場にたどり着いたのが18:43。

 近くのお風呂で冷え切った体を温めて(フリース着てましたが完全に冷え切ってました)、晩御飯を食べたらもう限界。星空を少し見て寝ました。

 星空めちゃくちゃきれいでしてね、天の川を肉眼で見たのは初めてでした。高所ってすごいですね。大変ですがそれだけおもしろいことができます。

立山二日目

 のんびり6時に起きてテント撤収。実は寝ている間、風がすごい強くて火山ガスがこっちにきてむせたり、色々あってそんなぐっすりという感じではなかったですね。火山ガスはどうも運なので、こればっかりは仕方がない。

 二日目は黒部です。黒部ダム!こいつも見に来たんですよ僕は!!関電の本気ってやつを!!!

 頭痛は引いていました。すっかり元気。すべてを収めて本来の重さを取り戻したバックパックを背負いまた室堂へ戻っていきます。

 室堂からはトロリーバス。その次は大観峰でロープウェイ、さらにケーブルカー。ここは歩かないので楽です本当に。ただ乗り物に揺られて山を下りていくだけであっという間に。

 黒部ダム!堤高186m。日本で一番堤高が高いダムです。水力発電用。発電施設は黒部第四発電所、すごいことに地下にあります。このダムから10キロ下流。この第四から黒四ダムともいいますね。

 アーチダムですが、実際は重力式コンクリートのウイングダムが付いてます。脇についてますね。岩盤が想定より弱かったので、こうしてあわせで強度をもたせています。

 ですのでダムカードでも、

 A(アーチ式)+G(重力式)の文字が載っています。

 観光放流の季節なので、ずっと放流してくれてます。圧巻です。あの放水バルブはハウエルバンガーバルブといいまして、水を霧状にして放水することによって川を傷めないようにしています。やさしい。やさしくされたい。

 ダムの背中側から。白馬岳が見えますね。もうあそこは長野県。あの辺りはスキー場でおなじみですね。僕はウインタースポーツしないのであんまり縁はないのですが。

 大人1000円で遊覧船乗れます。ガルベと言います。30分くらいかけて黒部湖を案内してもらえます。これすごく良くて、ぜひおすすめしたいです。

 ここでお昼。ダムカレーです。黒部ダムカレー。黒部湖の色に合わせてグリーンカレーでした。これがなかなかおいしかったです。あとカツも付けました。結構お腹減ってたんですよ。

 ご飯を食べてまたゆっくり黒部ダムを堪能……。

 破砕帯の水を使ったサイダー、その名もハサイダー(石ノ森ネーミング感すごい)。ハサイダー01とかもできたりして。

 破砕帯の水が湧いていましたが、これがめちゃくちゃ冷たいです。こんなのが工事の穴の中でそりゃあどんどこどんどこ出てきたらトンネル掘るのは難しくなりますね。慰霊碑にも手を合わせてきました。ここの電気使ってますから。

 そうして終電の時間がやってきました。同じように立山駅まで戻り、富山駅、そこから行きとは違ってJRを利用して大阪へと戻りました(弥陀ヶ原とか寄りましたけども)。

 で、帰る途中で雨が降り始めました。実は本来雷鳥沢でもう一泊する予定だったんですけど、現地の天気予報を見るとまあまあ荒れそうな感じで、短縮せざるを得なかったんですね。自然をなめてはいけない。

 そういうわけでこの立川黒部アルペンルートを満喫はしましたが、残しているところもたたあります。また何度も何度も行ってみたい、そんなとてもいいところでした。開き始めの4月とかも行きたいですね。雪の残る季節に。

 まあそのためには仕事見つけなきゃいけないんですけど。

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