【初心者の方向け解説】第88回東京優駿(日本ダービー)【うまぴょい】

ダービーです!

 はい、というわけでめちゃくちゃ久しぶりな投稿になります。お久しぶりです。今回はタイトル通り、明日行われる第88回東京優駿(日本ダービー)の競馬初心者の方向け記事です。

 ウマ娘のおかげで、僕の周りも競馬の話で盛り上がるようになりまして、それで思いついた次第でございます。ウマ娘、本当驚きです。始まる前はみんな競馬のツイートなんてほとんどなかったのに、今は日曜メインレースの時間帯で盛り上がっている。ようこそ。という気持ちでなんだか嬉しいです。

 そんなまだ競馬を見始めたばかり。もうちょっと競馬を知ってみたい。という方に向けて書かせていただきます。僕もまだまだ勉強中の身ですが、「競馬ってこういう見方もあるんだ」ということを伝えられればと思います。

 では本題へ。

Q.ダービーは内枠で前目の競馬をした馬が良い成績を上げてるって聞いたけど? 

A.芝コースが変わって、内の芝の状態がオークスと比べて良くなるからです。

・東京競馬場の芝コースがCコース(傷んだ内の芝を避けるように、内の柵(ラチと言います)が外側へ移動する)になりました。ダービー週お馴染みのコース替わりで、内の芝が良くなる(茂っている)ため、ここ最近のダービーと言えば、距離ロスをなくす、つまりインコース前目で脚を伸ばした馬が良績です。それまで中団や後方(差し・追い込み)からレースを進めて成績を上げてきた馬でも、このレースだけ前目につけて……と作戦を変えることもあります(2018年ワグネリアン/福永祐一騎手など)。

 芝の良さってそんなにレースに関わってくるの? 

 どえらい簡単に言ってしまうと、馬の末脚(最後の脚)が伸びる所というのは「芝の状態が良い所」です。レースでも見たことはありませんか?  内をずっと走ってきた逃げ馬の騎手が、最後の直線で外に馬を誘導するところを。そのまままっすぐ行けば最短距離なのに、なぜかそうしないシーンを(例・2021年大阪杯レイパパレ/川田将雅騎手)。

 その理由として挙げられるのが、「芝の良い所を走らせたい」なんです。状態が良い芝は葉や根っこからの弾力を多く貰えるので走りやすい、ということです(本当にざっくり)。なので開幕週(その競馬場の開催が始まった週)や内ラチを移動するコース替わりというのは、内も外も芝が傷んでいないので、コースロスの少ない内を通ってきた馬が多少速いペースだったとしても、そのまま走りやすいところを通れるため、外を通ってきた馬に差されづらい。という見え方になります。

 簡単に言ってしまうとこういう話です。ですが馬場にはその他色々な事柄があるため、上記の話も間違いになる場面があります。そこに興味が湧き始めるともう沼です。ようこそ。

Q.東京競馬場の芝コースは厳しくて実力を試されるって聞いたけど?

A.直線の長さやコースの起伏もありますが、僕個人としてはコーナーの造りが一番の要因になっていると思います。

 競馬場によってコーナーの造りは様々です。大きいカーブの所もあれば、小さなカーブの所もあります。ここでイメージしていただきたいのは、自分がそれぞれのコーナーで走ったときどうなるかということ。

 大きなカーブは半径が緩やかなので、ある程度速いスピードを維持しながら走り抜けられると思います。小さなカーブは半径がきついので、回りきるために減速して走り抜けると思います。速い速度で走り続けやすいということは、その分スタミナを使うことになります。減速させられるということは、その分スタミナを温存できることになります。

☆余談ですが、ペースを落としたり、落とされたりして、体力を温存することを競馬では「息を入れる」と言います。例文「向こう正面でうまく息を入れられたので、最後まで脚がもった」

 本題に戻り、これをそのまま馬にも当てはめます。

 東京競馬場のコーナーは大きなカーブです。正確に言えば、小さな直線が合わさってコーナーになっている、複合コーナーと呼ばれるものになっています。直線が合わさっているということは、その分ペースを落とさずに走り抜けられるということです。そのためコーナーで息を入れづらく、スタミナを要求される、つまり厳しいコースという話になります。

「じゃあ小回り(小さなカーブ)のコースは楽なコースってこと?」

 ところがどっこい、そんな簡単な話ではないんですね。確かに息を入れやすいので、距離を誤魔化しやすい(距離が長くてもなんとかなる)傾向はあると言います。けれど、どえらい矛盾しているようですが、楽ではないんですね。

 試される能力が変わるだけです。

「いや意味わかんないわ!」

 という声がめちゃくちゃ聞こえてきそうですが、例えばあなたが小さなカーブでも、できるだけ減速しないように走り抜けられることを要求されるようなレース展開になれば? と書いておきます。

 このあたりも興味が湧き始めるともう沼です。ようこそ。

おしまい 

 このように競馬にはいっぱい考えられることがあります。レース展開、ラップ、調教、騎手心理、騎手技術、血統、馬体、斤量、馬の気性、走法などなど……。

 競馬の楽しみ方は人それぞれ。ギャンブルとしても、スポーツとしても楽しめる、珍しい競技だと思います(totoとかあるけどね)。推し馬、推し騎手、推し調教師を見つけて追っかける方もいます。

 色々難しい事書いてしまいましたが、これらの事を知らないからダメということはありません。ただ好き、ただ楽しい。その気持ちが一番だと思います。ファンである年数は関係なく、上下関係もありません。

 好きな人たちみんなでわいわい盛り上がれれば、コンテンツが末永く続くことに繋がると信じています。

 偉そうな話はここまで。最後に僕の簡単なダービー予想を記します。

◎エフフォーリア 皐月賞の内容がとても秀逸。ギアチェンジ性能が高く、一瞬でスピードを上げられますが、だからといって減速が速いタイプでもない。トップスピードに乗ったあと、ストライドをいっぱいに伸ばして、なるべく減速しないような走法は名馬のそれだと思います。イメージ的にはより減速しなくなったイスラボニータ(2014年皐月賞馬)。無敗の二冠に期待します。鞍上の横山武史騎手には、オークスのククナのような競馬を期待。

※イスラボニータの走法はすごい独特なので、ぜひ見てみてください。

 基本的に皐月賞組が強いと思います。なかなか厳しいレースをしているので、上位組を素直に信用して良いと考えています。タイトルホルダーは良い人気ですね。

 エフフォーリアが負ける展開があるとすれば、早め先頭になってしまって、目標にされてしまう。もしくは早くピッチを上げてしまって、差される・前を捉えきれない。

 予想はここまで。

 全頭無事に走り終えて、なおかつ馬の能力を試される素晴らしいレースになればと願っています。

 では、またG1レースの時に記事を書くかもしれません。その時までアディオス!



 


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