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メディアの劣化と、動物としての人間の劣化〜情熱中国大陸〜

現在、日本のテレビのニュースもわざとロクなものを流していない、と私は感じる。ネットが発達したお陰で、メディアだけでなく個人も広く発言、情報発信ができるようになったが、その個人は無責任な「匿名」のものも多く、部分的に切り取った、表面上だけの「正論」をヒステリックに書きたて、批判・攻撃をする。それにつられて多くの人も悪乗り「炎上」させる。メディアもそれを無責任に取り上げて、本来犠牲を払ってでも、前後関連も含めて、しっかり伝えるべき事も語らなくなった。うわべの世論のノリ、顔色、状況だけを見て、突っ込まれない、問題にならない、責任を問われないように、当たり障りのない番組を作る事に務める。日本は元々多様性を受け入れにくいという背景も手伝って、更に当たり障りのない内容に陳腐化し、意味が分からない事になってしまっているように見える。そしてそこを、まんまと利用されている、明らかに誰かに利用され管理されている、と思うのは私だけではないだろう。これをメディアの劣化と言っても決して言い過ぎではないと思う。

  人民が政府やメディアを管理しないと、メディアや政府が人民を管理する。この当たり前の事が今実際あからさまに起きているし、今はほぼ「熱湯風呂桶の中のカエル」に人々はなってしまっているのではないだろうかと思う。「何となく熱いけどみんな我慢してるし、居心地も悪いけど、自分は別に悪い事してないし、まあいつか誰かが良くしてくれるだろうから、とりあえず我慢していよう」という状況ではないだろうか。

偉い人のテレビ討論番組などを見ても、最初は面白そうだと思うが、じっと聞いていると、結局誰が何に対して闘っているのかも良くわからないし、大体ほとんどが何の結論も出ず、元政治家、評論家、大学教授、などの先生方が、今までの知識のひけらかしと、ただ目くらまし的な言葉遊びで、「大衆向けのガス抜き茶番」をしている風にしか見えない。現実を中途半端に分析して、状況の本質が見えたかなと思っても「文句」の方だけを声高に言って、誰か人のせいにするだけで、誰も何も自らの行動に結びつけない。そして「時間になりましたので」と言って突然終わってしまう。

今こそ5W2H、行動すべき時。誰が、桶の外に出て、いつ、煮え立ったお湯をどうやって半分抜きに行くのか、そしてどこから冷たい水をバランスよく引き入れるのか、何人で火を消しに行くのか、いくらお金を使って、そしていつまでにやるのか、そう言う「具体的な決め事と行動」をすぐ取るべきで、全て今すぐやらないと皆茹で上がってしまう危機的状況、であると思う。たまに日本に帰ってくると、結構ヤバイ事になっているのにも関わらず、皆は笑っている、というとても異常な感じを受ける。

また別の一面から、人間の、動物としての「劣化」を考えて見よう。
「人口増加と過密が生み出す弊害」を見てみるのがわかりやすい。
心理学者「ジョン・B・カルホーン」のネズミの実験は特に有名だ。
4mx3m の限られた空間で、ネズミを過密状態になるまでどんどん繁殖させ続けていく実験だ。食料は全個体に行き渡る十分な量を与えている。しかし個体数が増え過密状態になってくると、以下のような異常な行動が目立ち始める。

1、攻撃的になり、凶暴性を増す。
2、異常性交、異常出産が増え、伝染病が発生する。
3、出産後の赤ちゃんへの授乳拒否、保育放棄が頻繁に見られる。
4、餌があるにも関わらず、赤ちゃん食い、が起こる。
5、特定の個体に対する「いじめ」のような異常攻撃が頻発する。
6、巣作りがまともに出来ない。
7、社会性を欠いた、無気力なネズミが増える。

という結果が出ている。
ネズミと人を一緒にするのはおかしいという意見もあるだろうが、人間も同じく動物。種の異常繁殖で起こっている事は、これと全く同じではないだろうか?
戦争、親子の殺し合いや強姦、無気力、社会性の欠如、我慢出来ない、責任放棄、簡単な事が出来ない、などなど、この実験で実証されているのと全く同じような事が起こっているではないか。4mx3m の檻ではないが、地球という限られた空間に、人類も、種として増えすぎた結果、自然の抑止力の働きなのか、こうなって来ていると考える事ができるのではないだろうか。

色々な面、色々な要素はあるが、やはり今の状況を冷静に見ると、間違いなく人は、ある面「退化」し「劣化」していると言える。

もしかしたら、過密化による劣化以外に、とどまる事のない外側の進化で、人間自体を退化させてゆき、管理しやすくしていく誰かの陰謀ではないか?実は全て筋書き通りで、国家を超えた全地球規模で、段階的、計画的に進められている、高次元の知的存在等による策略ではないか?とまで疑ってしまう。この先、人間とAIが融合し時代が変わっていくにしても、元になる人間がこのような状態では、いくら技術が進歩しても、もっと悲惨な地獄がやってくる事になるのではないか、と私は思う。

しかし逆に、AIの進化・知能 はもうすぐ人間を超えるわけだから、劣化しても退化しても、人間はあまり気にせず、成り行きに任せ、AI に任せておけば解決或いは良い方向へ向かい、何も心配する必要もない、のかも知れない。

つづく

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