V.A./ソニック・プレート・サンプラー meets 軟波ラジオ SONIC PLATE SAMPLER meets NANPA RADIO

TAKEHITO NAKAZATO NOTE



軟波ラジオ#1<sample edit>


軟波ラジオ#2<sample edit>


SONIC PLATE初の2CD、1999年リリース。

（プレスシートより）

DJマシュマロマン（FANTASTIC EXPLOSION）、ククナッケ、ナスカ・カー、エニトクワ、ブラストヘッド、タカ・サトウ、サキヨ・フジモト、ディスコ・ロマンサーらによるソニック・プレート・サンプラーと噂のラジオ・パーソナリティ、軟波ラジオによる、
SOUP、 TRANSONIC、 ZERO GRAVITY、 SHIRANUI、 360°、 VIORA、 WOOD、 SONIC PLATEの音源からの選曲とトークによる未発表曲満載のCDの豪華ポスター型ジャケットの２枚組！ のシリアル・ナンバー入り／400枚完全限定


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text by WOODMAN（SEPTEMBER 2009）

ミーツという大阪で発行されてる情報誌を読むのが好きで、東京で暮らしてる今でもたまに購読してるのですが、飲食店の特集記事をよみながら、ハッと気がついたことがあって、それは東京の出版社が出してるようなグルメ情報ムックに掲載されてるお店の写真が、開店前のお客さんの居ない空間を撮影してるようなものが多数を占めているのに対し、店内写真の殆んどが、お客さん達の盛り上がりで賑やかなお店やそこで働くひと達の気持ちのよさそうな笑顔をフォーカスしてるんです。
  
なもんで、読んでる此方も何だかそのお店に行ってみたくなるような気持ちになるだけぢゃなく、知らないひとのはずなのに親しみを感じたりするんです。

まさにそれは、誌名のとおり「meets」という動詞に導かれた「場」や「ひと」との出逢いをなぞらえてるナァ～、好感持っちゃうなぁ…なんておもってるんですが、どうして、こんな話をするかと言うと、丈ちゃんのプロデュース作にも、よくこの「meets」というコトバがタイトルに顔を出していて興味深いのです。

そして、それはここ数年、あちこちで当たり前のよーに使われてる「コラボレーション」といった送り手側の詰めの甘さや立ち位置の安直さを感じざるをえないようなものと真逆の、深い内省に裏打ちされたであろう音楽や人間に対しての希望だとか信念を感じるのです。

このようなことを丈ちゃんと、面と向かって語り合ったりしたことが、ほとんど無いのにも関わらず、各々培ってきた直観めいたものを例えば、丈ちゃん家におじゃましたときに彼が見せてくれたジョン・ケージやローランド・カークの出てくるドキュメント・フィルムのビデオを観たりしながら、互いに交感していたのだと、思います。

この作品に対して表面的には、ある種の企画物的な印象が強いと捉える方もいらっしゃるとおもいますが、まるで夏休みの自由研究に取り組む小学生のような向こう見ずな頑なさとか楽しさを感じながらつくった者としては、架空のラジオ番組という設定で、音楽やトークが流れてくるラジオという環境だとか、それを聴いてるひとが、各自気儘に想像をひろげて、そのようなアンビエンスから聞こえる音の先にあるような本当の音楽だとかコトバの沸き起こる位相を喚起させようとしていたので、そういう意味では、昨今のインターネットラジオ等が定着する以前の作ということもあるので、べらぼうに前衛的な二枚組なんだと、おもいます。

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『ソニック・プレート・サンプラー meets 軟波ラジオ』
SONIC PLATE meets NANPA RADIO（SONIC003-004）

disc1：軟波ラジオNANPA RADIO（SONIC003）total: 72’12”
パーソナリティー：軟波ラジオ
ゲスト：ザ☆タモソ（グラサン）、くくなっけ（ふたりっ子）

disc2：SONIC PLATE SAMPLER（SONIC004）total: 65’52”

1. BLAST HEAD/BLAST YOUR HEAD
2. TAKA SATO/ OPEN
3. DISCO ROMANCER/DESIRE
4. DJ MARSHMALLOW-MAN/ELECTRIC GENERATION
5. KUKNACKE/SINISTER BALOONS
6. NASCA CAR/恋は水色の人間花火（BLOOD TYPE BLUE）
7. ENITOKWA/A LITTLE BIT OF CULT DUB
8. SAKIYO FUJIMOTO/TRACING KEYBOARD AS IT REMOVES ALL MY WORDS
9. V.A./CLONES OF SUICIDE（digest mix）
10. V.A./ELECTORONATION（digest mix）
11. DUB SONIC/MAD MAX（digest mix）
12. TAKE' RODRIGUEZ/RIDDIM A DI OMNIVERSE（digest mix）
13. untitled　※DUB SONICの隠しトラック

＊Limited Edition 400 copies


プロデューサー／中里丈人（DUB SONIC）、うっどまん（WOOD／JAPONICA）
マスタリング／永田一直（TRANSONIC）
チーフデザイナー／秘密博士（秘密研究所）
デザイナー／本田麻紀、宇川直宏（MOM ’N’ DAD）、佐々木暁（HEADZ／aGrippa）
カバーイラスト／ミズヒロ（HI-SPEED／ANIMO COMPUTER）