WOODMAN/TWINKL



SONIC PLATE第12弾、1999年リリース。


(プレスシート、CD帯より)


『昭和42年12月15日、東京は根津に舞い降りた、流れ星のお話』
〜江戸っ子、ウッドマンの”粋”なDEEP HOUSE、32年の歳月を経て遂に登場!


ーーーーーーーーーー

text by WOODMAN (SEPTEMBER 2009)


このアルバムは、作る前もリリース後も数々の名場面をもたらしてくれており、もしかすると、この先もサプライズが用意されてるのではないか?と感じて居るほど、CDの帯に刻まれたリード文を書いた丈ちゃんには、感謝しています。

本作をリリースした翌年の秋に、自分はデトロイトに2週間ほど滞在して、友人を介してアンダーグラウンド・レジスタンスやビートダウン・サウンズの面々と会う機会に恵まれ、音楽的にも人間的にも意義深い名場面を共有でき、兄貴分的存在の人に「いいか、お前さんも自分のルーツと向き合うと、音楽にも生活にとっても深みが出てくるぜ…」というようなメッセージを投げかけられたのですが、なるほどそれは、この『TWINKL』を丈ちゃんの部屋で、ほぼ一発勝負の気合で録音した頃の自分が深く興味を持ち、意識しはじめていた自分のルーツを遡った先にある江戸時代の音楽や文化だったりしたことだとか、同じ頃に丈ちゃんが「ハウスって俳句みたいだナ…って、感じてるんだ」と、話してくれたことに、つながってくのでした。

丈ちゃんの発した「ハウスは俳句」に、初めはビックリしてましたが、凄い洞察をするひとだ…言われてみると確かにそうだよナ…と、感じるところが多く、丈ちゃんは音楽をたとえば「単に作品として出来上がったものである」という以上にある種の「場」として捉え見据えていたのではないか?と、あの時季のやりとりを思い出す度に、まだ終わらない宿題みたく感じてます。

その意味合いで云えば、丈ちゃんのとらえていた「ダブ」もおそらくは、いわゆる音楽バカの集まりについてまわるような「批評音楽」の域を超えたところに、丈ちゃん自身のダブを放つことによって、新たなパースペクティブ(大袈裟な言い方をすると「文化」)を切り開こうとしてたんだと、おもいます。

そのようなわけで、あらためて帯の文を観ると、嬉しくて今でも泣けてくるのです。

「うっど、泣いてばかりいないで、はやく新しいアルバム作る!以上」とか、言われそうですね、丈ちゃんに☆彡


ーーーーーーーーーー


WOODMAN/TWINKL』(SONIC012)

1. 虹
2. ファヴェーラ
3. TWINKL
4. 水辺
5. マーメイド・ディスコ
6. POSSESSION
7. OSEAN
8. 軒先
9. untitled

SAMPLE:
3. TWINKL
4. 水辺
5. マーメイド・ディスコ
8. 軒先


ALL TRACKS RECORDED AND MASTERED AND COVER ART BY WOODMAN
DESIGN:HIMITSU HAKASE(HIMITSU KENKYUJO), TAMOSO
EXECUTIVE PRODUCER:TAKEHITO NAKAZATO(DUB SONIC)


☆WOODMAN生前のテキストや現在リリース中の作品ほか情報等は↓
woodtapearchives.tumblr.com