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アフリカ系アメリカ人への人種差別の測定(The Economist 2020年6月4日版)

The Economist 2020年6月4日版から、「Measuring racial progress in America」の記事を取り上げてみたい。内容は「アフリカ系アメリカ人への人種差別の測定」についてだ。

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先月、ジョージ・フロイドさんが白人警察官に殺害されたニュースが流れた。
これをきっかけに、全米で「人種差別」に関する暴動が続く。

皆さんは、このニュースを見て何を感じただろうか。

今回の記事では、アメリカの人種差別の歴史を振り返りつつ
現代の人種差別を定量的に測定している。

・失業率
・未婚カップルの出産率
・逮捕率

数字で見る限り、やはりアメリカにおける人種差別の溝は深い。

個人的には、これを機会にして
戦いではない、根本的な解決を目指す話し合いをするべきだと感じている。
実際にそういった動きをしている方もいらっしゃる。

少なくとも、世界で起こっている人種差別による紛争で
多数の死者を出すような騒ぎにはなってほしくないと願う。

重要英単語と基本概念の整理

■重要単語
・ensue(続く)
・seething(沸騰している)
・incarceration(投獄)

■基本概念
・ghetto(ゲットー)
ユダヤ人地区、少数民族地区のこと

記事の簡単な要約

アメリカにおける黒人差別の歴史は長くて深い。
1968年にキング牧師が暗殺され、全米で「人種差別」に関する暴動に発展した。

近年においても、2014年・2015年に黒人が白人警察官に殺害される事件が起きている。
そして、先月ジョージ・フロイドさんが殺害された。
アメリカにおける人種差別は、まだ色濃く残るのだ。

実際に指数を見ていく。まずは「分離:非類似度指標」について。
・93%(1970年)⇒70%(2010年)
改善しているように思えるが、依然として高い印象。

次は、「貧困の割合」について
・47%(1970年)⇒27%(2014年)
こちらも改善している傾向にある。
しかし問題なことは、2000年以降で貧困が集中している地域に住む貧しいアメリカ人の数は57%増加。そして、黒人の子供たちは白人の子供たちの7倍の確率で貧困を経験。

最後に三つの現象について。
(ⅰ)失業
1972年では、80%の黒人が労働していた。
しかし、現在は63%となっており、失業している方が多い(もちろん、コロナウイルスの影響もある)。
(ⅱ)未婚カップルの出産
こちらも増加傾向にあり、40%から70%に増加している。
(ⅲ)逮捕率
そして、この逮捕率が以上に増加している。 1960年から2010年の間に、黒人男性では3倍以上に増加。

数値で見ると、表面的には見えてこない実態が見えてくる。
今回「人種差別」における暴動に発展した。

「 アメリカが正義を延期する限り、私たちは暴力と暴動を何度も繰り返すという立場にいます。」というメッセージでしめられている。

自身の見解

今回の全米での「人種差別」に関する運動のきっかけは、ジョージ・フロイドさんの殺害であった。
しかし、これはきっかけであると理解しなければならない。

根本にある実態に目を向けて、改善していくしか道はないと思う。

おわりに

表面的な解決をして、本質から目をそらすことは
ただ解決を先送りにしているだけで、問題をさらに大きくすることもある。

会社においても、そんなことはよくある。
勇気をもって「ノー」を発言することや、本質を考え抜くことは大切なのだ。

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