ミルクボーイ漫才「新外国人」
角刈り「どうもー、ミルクボーイです」
マッチョ&角刈り「お願いしますー」
(マッチョ、前に移動して何かを受け取る仕草)
角刈り「あーありがとうございますー…いま、文字職人から色紙をいただきましたけどね」
マッチョ&角刈り「ありがとうございますー」
角刈り「こんなん、なんぼあってもいいですからね。乗るしかないですからこのビッグウェーブに。」
マッチョ「阪神タイガースの選手は今タイムリー打った時にビッグウェーブパフォーマンス導入してるくらいですから。」
角刈り「ねー有り難いですよ、本当にね」
マッチョ「いきなりですけどね、うちのおかんが新外国人のポジションをちょっと忘れたらしくて」
角刈り「新外国人のポジションを忘れた?どうなってんねん、それ」
マッチョ「いろいろ聞くんやけどな、全然わからへんねん」
角刈り「わからへんの? ほな俺がね、新外国人のポジションちょっと一緒に考えてあげるから、どんな特徴ゆうてたか教えてみてよ」
マッチョ「オリックスに2020年に在籍していた選手で、59試合出場してたらしいねんけど、デッドボールで帰国した一塁・三塁・左翼を守れる選手やねん」
角刈り「おー…ファーストやないかい。その特徴はもう完全に、ファーストやがな。アデルリン・ロドリゲスやろ?成績は決してよくなかったけど人柄が魅力的の選手やろ?2020年は一塁しか守ってないんよ」
マッチョ「ファーストなぁ」
角刈り「すぐわかったやん、こんなん」
マッチョ「でも、これちょっと、わからへんのやな」
角刈り「何がわからへんのよ」
マッチョ「いや俺も、ファーストと思ってんけどな」
角刈り「いや、そうやろ?」
マッチョ「おかんが言うには、ファーストには大山悠輔がいるらしいねん」
角刈り「あー…ほなファーストとは違うかぁ。大山悠輔は6月月間MVPクラスで14試合で9HR打つほど絶好調で、ファースト守備もセリーグトップクラスだもんね。」
マッチョ「そやねん」
角刈り「ファースト守備がうますぎて、一部のファンにはゴールデン山グラブ輔なんて言われてるもんね。」
マッチョ「そうそうそう」
角刈り「ベストナインもね、サードでは村上宗隆や岡本和真といったリーグを代表する選手がたくさんいて競争が激しいけど、序盤絶不調だったにも関わらずファーストではすでにwRC+もセリーグトップクラスだし、ファーストならゴールデングラブ賞もベストナインも狙える位置に付けてるのよ」
マッチョ「せやなぁ」
角刈り「首位と13.5ゲーム差もついて優勝争いがかなり厳しい中で、大山悠輔がタイトルを取れたらファンも幸せなんだから〜!」
マッチョ「そやねんな」
角刈り「ファンとしては、大山悠輔がファーストで絶好調でタイトルも狙える位置に付けてるのに、わざわざ守備位置を変えてリズムを崩したりファーストの守備機会減ってタイトルの可能性を少なくしたりしてほしくないもんね」
マッチョ「そやねん、そやねん」
角刈り「ほなファーストちゃうがな」
マッチョ「そやねん」
角刈り「おかんは他に何言うてたのよ」
マッチョ「おかんが言うには、レフトにはロハスがおるらしいねん」
角刈り「ほなファーストやないかい。KBOで打点王とホームラン王を取ったMVPがおるんやから外野はロハスで決まり」
マッチョ「そやねん」
角刈り「ここまで低打率ではあるけど、ヒットのほとんどが長打な上に選球眼も良くて、実はOPSめちゃくちゃいい選手になりそうなんやから。代打でもいいところでフォアボール選んでて、ミル・ロハスJr.なんて呼ばれるくらいなんよ。」
マッチョ「そやねんそやねん」
角刈り「今は打率低いけどロハスはリターンがあるからもっと外野で投資すべきだし、新外国人はファーストよ。」
マッチョ「わからへんねん、でも」
角刈り「なんでわからへんのこれで」
マッチョ「俺もファーストやと思うてんけどな」
角刈り「そうやて」
マッチョ「おかんが言うには、ファーストにはマルテもおるねん」
角刈り「ほなファーストちゃうやないかい。今は怪我して二軍におるけど、去年甲子園で最もホームランを打った助っ人野手で、矢野監督に前半戦はチームMVPとまで言われたくらいやねんから」
マッチョ「そやねん」
角刈り「大山とマルテがファーストにおるんやし、アデルリンはファースト上手くないんやから3人目のファーストを練習させるくらいなら外野にする方が合理的よ」
マッチョ「そやねんな」
角刈り「そもそもロハスがもっと打ってればアデルリンを獲得してないと俺は睨んでるねん。外野の穴を埋めるために取ってきたのよアデルリンは。3億のベンチを温めるホッカイロなのよ今。」
マッチョ「そやねんそやねん」
角刈り「そもそも投資する価値あると首脳陣が判断してるならもっとスタメンで使われてるんやから。もうほとんど見切られてるのよ。俺の目は騙されへんよ。」
マッチョ「そやねんなぁ」
角刈り「ファーストちゃうやないかい!もうちょっと、なんか言ってなかった?」
マッチョ「おかんが言うには、こっから甲子園の試合が多いらしいねん」
角刈り「ほなファーストやないかい!矢野監督は甲子園で両翼に守備がまずい選手を置くのを避けている傾向があるのよ。大山悠輔はレフトも悪くなくて、レフトの経験はまだ全然ないのにすでに素晴らしいキャッチや強肩を何回も披露してるのよ。広い甲子園だと外野守備が大事だから、アデルリンは重要性が下がるファーストやろ。」
マッチョ「わからへんねん、でも」
角刈り「何がわからへんの。これだけ打てるのにレフトも守れるユーティリティ性はさすがよ。」
マッチョ「そやねん」
角刈り「そもそも矢野監督はスタメンの内野守備力なんて対して重視してないんやから。UZR-20に迫る勢いでセカンドが苦手な糸原をコンバートもさせず延々とセカンドで使ってるくらいよ?2021年なんて特にひどくて、「いくら打ててもあの守備を我慢できるのが逆にすごい」とまで言われたくらいなんやから。」
マッチョ「そやねんそやねん」
角刈り「ファーストの守備固めですら元キャッチャーかつ主に外野の練習してた原口使うくらいやねんから。今シーズンちょっとしか出てないのにすでにファーストの印象最悪なのよ。守備固めですら軽視してるんやからファーストの守備力なんてどうでもいいのよ」
マッチョ「そやねんなぁ」
角刈り「試合中に佐藤輝明のポジションをサードとライトで動かしたり、本職二遊間の熊谷や植田やヤスを外野にしたりサードにしたりファーストにしたり、途中から高山が守備についたり、阪神の守備固めは本当に守備固めになってるのか甚だ怪しいんやから」
マッチョ「でも、わかれへんねん」
角刈り「わからへんことない、新外国人のポジションはファーストです!」
マッチョ「でもおかんが言うにはファーストではないって言うねん」
角刈り「ほなファーストちゃうやないかい!おかんがファーストではないと言うんやから、ファーストちゃうがな」
マッチョ「そやねん」
角刈り「先言えよ!俺が守備固めについて力説してる時、どう思っててんお前」
マッチョ「申し訳ないよ、だから」
角刈り「ほんまにわからへんがなこれ、どうなってんねんもう」
マッチョ「おとんが言うにはな、キャッチャーちゃうか?って言うねん」
角刈り「いや絶対ちゃうやろ!もうええわ!」
マッチョ&角刈り「ありがとうございましたー」
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