音楽でやりたいこと Vol.3
ここまでは基本的に過去のことが中心だったが、ようやく本筋に触れることができそうだ。
高専入学と兼部
中学校後の進路は高専だった。最近即戦力がどうので話題に上がってた気がする。気がするだけかもしれない。簡単に説明すると、5+2年制で(工学系の)専門的なことを学ぶための学校である。
高専に入ってすぐ、私は3つの部活動に入った。1つは先に述べていた吹奏楽部・軽音楽部・テニス部である。当時は文武両道、充実した生活にするぞと意気込んでいた。しかし、詳しくは割愛するが、テニス部は当時の部長と折り合いがつかず、結局1ヶ月足らずで不本意ながら退部することになってしまった。
軽音楽部では、最初の部会に飛び込んだメンバー5人でバンドを組んで活動した。初めての1年生バンドということで先輩方には色々と気を回していただいて、楽しく活動できていた。しかし最終的には吹奏楽部1本になるのだが、軽音楽部については後々書いていこうと思う。
吹奏楽との出会い
吹奏楽部では、希望していたサックスにたまたまうまく滑り込むことができた。上手くて尊敬していた先輩Sと、お節介焼きの先輩M、そして同期Hと練習することになる。……と思いきや、先輩方はどこ吹く風という感じで相手にしてもらえない、と言ってしまえば大袈裟だが、先輩方が主導でのパート練習的がほとんどなかった。
仕方がないが練習しないわけにもいかないので、同期Hと2人でパート練習をするようになった。幸い、彼女は中学校から吹奏楽部に所属しており、ある程度の知識は持っていた。彼女に色々質問して試行錯誤しながら、彼女を身近な目標にしながら練習した。根気よく付き合ってくれたおかげで今があると思っているので、本当に感謝している。
一方で、サックスパートでは月1回、外部から音大卒の講師をお呼びしてレッスンをしていただいた。少し言い方が乱暴でどうかと思っていた時期もあったが、やはり知識は豊富で、月1回の少ない回数の中で次につなげる道標を示していただけたので、非常に有意義な時間だった。
また数ヶ月に1回、アマチュア楽団の指揮者の方をお呼びしてバンドレッスンと称するものを行っていた。その方が演奏者の意識を根本から考えさせる教え方をされていたので、今でも参考にしている部分が多々ある。
ここまで羅列してきたが、所謂コンクールバンドでもないので張り詰めた雰囲気はなく、同期との仲も良好で、自分の成長を実感できる・自信につながるところが数多くあった。結果的に時間が経つにつれてのめり込んでいった。これが別のところで亀裂を生む原因となるのだが……
身につけたこと
前項は思い出の羅列だったが、ここまでで具体的に何を得たか考えてみると、総括すれば"他人との音楽においての関わり方"だと思う。
例えば、吹奏楽では「予備拍」という概念があるが、その間に気をつけないといけないポイントはどこか。自分の呼吸を整えるだけか、他の人を気にかけるか、気にかけるならどこに意識を向ければいいのか。
曲が進行している中、他人と合わせる上で重要なポイントはどこか。どこを合わせたら気持ち良いか、逆にどこを外せば気持ち良いか。
細かいところ1点1点に意識を向けていくと、あるいはあえて俯瞰視してみると、別の世界が広がっていて新たな視点から物事を見ることができる。他人と合わせることの楽しさを知ることができただけでも、ただ作詞・作曲だけじゃなくてよかったなと思う。
こうした経緯があって、今度は「自分で作った曲を自分で演奏したい」と思うようになった。前からコブクロが好きだったので、曲の中にあるメッセージを伝えるためにも何かしら演奏の機会は設けたいとは思っていた。ただ、それは音源だけ発表することでもできたはずだ。しかし演奏の楽しさを知ってしまったからには、両方やってしまいたいと考えを改めたのであった。
今回はここまで。今後の展開を考えると友人Kの状況も話さざるを得ないので、次回はその辺りかな。
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