旅中部編②!38カ所目は長野県売木村!

旅中部編②!38カ所目は長野県売木村!

9月9日〜12日まで滞在していました。
この村は人口が約550人。今回の旅をする中で最も人口の少ない市町村だ。山の中の村だがこの地域は盆地になっている。なので、周りには高い山々がなく空が広いので、町も広々としているように見える。中心街の周りには田園やここの特産である「たかきび畑」があり、人の生活が農と共にあることがよくわかる。
また、この地域は人口550人に対して、移住者が約190人いるという村でもある。


このような村に、日本人の奥さんを持つベルギー出身でドイツ国籍のアレックスさんという方がいる。今はこの村の地域おこし協力隊として活動しているので、お話を聞かせていただいた。

私は、
「売木村に移住してくるまでの経緯を教えていただけますか?」
とお聞きした。

アレックスさんは、
「私は大学生の時にはオーストラリアに6年間いて、そこで今の奥さんと出会って日本に一緒に来たんだ。日本に来たのは2001年。愛知県で小学校のALTとして働いたり、会社員として働いていた時もあった。愛知県犬山市に住んでいたけど、そこは山が近くて、よく山や川にバイクで行っていたんだ。その時に売木村を通ったこともあったんだ。
僕は元々田舎にいたので、田舎で暮らしたいと思っていてさ。ここにくる前に住んでいたところは綺麗だったけど住む場所じゃないなと思っていたんだ。それでもっと自然につながれる場所に住みたいと思って、山や川を探していた時にこの村が綺麗だと思ったんだ。
この村には水車があって、その周りに綺麗な花畑があったんだ。これがドイツの文化に似ていたんだ。バイクで来た時、この村は時間が止まったみたいだと思ったよ。タイムスリップした気がする。タイムスリップは昔の姿のこと。自分が見たことないところを見たいと思ったんだ。それで売木村にくることにしたんだ。」
と言っていた。

アレックスさんは、ここに協力隊としてきた。これには奥さんがキッカケなのだ。
奥さんの友達である能見さんという方がこの村の古民家に住んでいてたので、話を聞いた後に何回も遊びに行った。それで能見さんに畳や囲炉裏などの話を聞いて古民家というものが理解でき、それはドイツの田舎に似ていると思ったのだ。それである冬に生活体験をしようと思ってこの村に試しに来た後に、ここに住んでしまおうと思った。それで能見さんから協力隊の話を聞いて売木村にくることになったという。

私は、
「前に住んでいた場所との暮らしの違いはありますか?」
とお聞きした。

アレックスさんは、
「朝起きて窓から外を見ると、全部緑。ビジュアル、サウンド、スメルの3つの感覚が得られる。僕にはこれが必要なんだ。」
と言っていた。

それに続けて、私は
「外国と同じところ、違うところはありますか?」
とお聞きした。

アレックスさんは、
「自然は似ている。日本は元々自然とつながっていたけど、今は離れている。それに気づいたのは移住した時に「炭焼きの窯」を作り直した時なんだ。その当時の材料は自然のものを使っていた。おじいちゃん達がナタやノコギリを持って森に木を切りにいく。切りに行ってそれを使う。これはヨーロッパと同じなんだと思ったよ。」
と言っていた。

山や森に木を切りに行き、それを使って生活を維持させる。こうやって自然と共存して生きていく姿は日本だけではない形なんだと改めて知ることができた。

アレックスさんは協力隊の活動として、今は村の子供たちに自然の勉強を教えている。火おこしやノコギリの使い方、川での泳ぎ方、竹でコップを作ったり、竹とんぼの作り方などを教えているそうだ。
アレックスさんはこの活動を通して、
「自分も楽しいし、子供たちも楽しんでいる。自分も勉強になる。」
と言っていた。

それだけではなく、今はインバウンド向けとして売木村に来れる様に、HPの翻訳や英語のパンフレットを作っている。これを村に置くのではなく東京や浜松、名古屋、大阪などに持って行ってPRしているという。

このように、売木村の魅力を様々な形でPRしながら、自分の生活も楽しんでいるのだ。

とても魅力ある生活をしている人だなと感じた。