旅中国編!55カ所目は岡山県真庭市!

旅中国編!55カ所目は岡山県真庭市!

11月28日〜12月1日まで滞在してました。
真庭市は岡山県北部に位置し鳥取県との県境にあり、南北に縦長に広がっている地域だ。市の南部は鉄道が走っていて商店街などが広がる中心市街地があり、北部は山間部や高原地帯が広がる地域になっている。市内でも南北で環境や雰囲気が全く違う、そんな特徴を持った地域である。そして、ここには木質バイオマス発電により電力の地域循環供給ができる仕組みを持つという特徴をも持ち合わせている。そんな地域だ。

私はそんな中、ここの地域おこし協力隊で「はにわの森」という里山資源活用体験プログラムを開発、提供を行なっている大岩さんとお話しさせていただいた。
大岩さんは児島大学に進学後、デンマークに留学。その後イスラエルに5年ほど住んだ後日本に戻ってきて中学校の教員になられた。そして、2018年より地域おこし協力隊として真庭市の中和地区という地域で暮らしている。この地区は市の北部なので標高が高く、結構な山間部に位置している。

大岩さんは大阪市出身大阪育ちであるが、子供の時に家族でよくこの地域に遊びにきていて、原っぱと森しかないようなところで思いっきり駆け回って遊んでいたという。
それから年月が経ち、大岩さんはこの森を今後どうしていこうか考えていた時、この地域で“真庭なりわい塾”というものが始まることを知ったのだ。この“なりわい塾”とは、簡単に言うと約1年をかけて昔からの暮らしを学びながら持続可能なライフスタイルを模索し、2年目にそれを実践に移していくというものである。
また、このなりわい塾が行われるフィールドも子供の時に遊びに来ていた中和地区であった。
そんな縁もあり、この塾に参加してみようと思ったのだという。そして、この塾に参加する中で地域の人とのつながりなども生まれて、この地区で暮らしてみようと思ったのだ。
そして、協力隊としてここに来て“はにわの森”を始めたのだ。

はにわの森では、週末に親子連れやグループで郷土料理や暮らし方のワークショップを行なう体感キャンプを行なったり、学校やキャンプ場に出向いてそこで体感プログラムを行なう活動、他にもこどもキャンプやおやこキャンプなども行なっている。
体感キャンプでは海外のゲストファミリーを呼んで、その国・地域の郷土料理やその地域ならではの暮らしを体験するのだ。
そして、大岩さんはこういった体験を子供だけではなく親子一緒に体験してもらいたいと考えているのだ。

このように、海外の暮らしや生活を取り入れたキャンプをしたり、そのキャンプに子供だけではなく親子で参加もらったりすることで、新しい観点から見ることができ、暮らしとは何か、豊かさとは何かを考え学ぶことができるのかもしれない。

大岩さんのように昔のことをふと考えた時がきっかけになり住む場所や働く場所を変えていく人もいる。
大岩さん自身は、元々中和地区のような山奥に住むことを求めていたわけではないのだ。
大岩さんは、ただ、自分がやりたい環境や住んでみたい環境があったのがここだったというだけだと言う。
住む場所を変える理由は様々だが、大岩さん自身は昔からの縁とタイミングが合ったからこちらに来ることになったのだ。
だが、その気持ちの裏には子供の時に無我夢中に遊んでいた記憶が、忘れられない思い出として残っていてたのかもしれない。

そして、その思い出が
ここが好きだな
ここを大切にしたいな
という思いにつながっていき、より強くここに住もうという思いになったのかもしれない。

そうやって、だんだんとこの場所が大岩さんにとっての特別な場所になっていったのだろう。


「思い出」が「ふるさと」に変わる。

今の私にはまだわからないが、子供の時を思い出してその場所の懐かしさや楽しかった記憶が蘇り、そこが自分が好きだった場所、そこが自分のふるさとであり自分の居場所なんだと改めて気づく日がくるのかもしれない。