旅中部編①!29カ所目は富山県朝日町!

旅中部編①!29カ所目は富山県朝日町!

7月10日から13日まで滞在していました。
朝日町は新潟県との境にあり、前には海、後ろは山に囲まれた町だ。海岸のすぐそばから山がそびえたつ場所もあれば、広い平地になっている場所もある。海と山に守られているような町だった。また、ここにはヒスイが採れる海岸がある。そういった他の地域にはない魅力も持っている。


そんな中、愛知県からの移住者である善田さんがお話ししてくださった。

善田さんは
「まず、朝日町を含め富山県は豊かすぎる。天然の生簀と言われる海があり、山があり、平らで広い土地と水が豊富であるため製造業が盛んなんだ。北アルプスの水があって富山平野に流れ込むし。それに富山県の東側は真っ平らで地震災害もなく、日本一地震災害が少ないところなんだ。富山は立山が3000m、海の最深部が1200mで、この2カ所の距離が50kmしか離れていない。こういう地域は世界的にも少ないんだ。

朝日町は昔、宿場町だったんだよ。朝日町と新潟県の間には山があって、江戸時代の参勤交代の時にはここを通るのが大変だったからこの町に泊まっていたんだって。あと、ここは富山県の東側の生活圏の端っこだから、人の情報が西側にどんどん流れていってしまったりもするんだよ。
あと、人でいうとこっちの人の気質は大人しいよ。他人への干渉がないかな。災害も少ないから、他の人と協力することが少ないしね。まぁこうなるのもここが豊かだからだと思うけどね。」
と、言っていた。

富山県の豊かさの特徴を話してくださった。
実際、この町を見てまわると「豊かさ」があるような町に感じる。
町の周りには、美しい海とたくましい山が広がっているからだ。

善田さんはそれに続けて、
「今、町の人口は社会減による影響が大きい。そのうち70人〜100人ぐらいは若者なんだよ。だからその社会減を減らしていきたいと思っていて、ここは日本でも豊かな土地なんだぞ、というのを伝えていきたいと思っているんだ。
このために中学生にふるさと教育をしてほしいという事で、中学生へ向けて町についての講演をしたりもしているんだ。ここに住んでいる人が町に誇りを持っていないと、町に魅力は生まれないと思っているから。」
と、言っていた。

まずは町を知ることから。
そして、知った後にどこが良いのか、どこが好きなのか、どこを改善していくべきなのか考えていくことが、地域の人がその町に誇りを持つきっかけになるのだろう。
中学生のような若い時から考えていけば、「自分の住む地域の魅力」についても少しは気付くことや、何か考えることが生まれるのだと思う。

善田さんは、
「どこに言っても魅力がある。でも、その中でも地域間競争があったりするから、これからは地域間で協力してやっていかなくてはならない。」
と、言っていた。

これは私も考えていたことである。
地域と都市がつながることは多いが、地域と地域がつながることはあまり多くない気がする。
地域同士だからこそ協力し助け合えるものもあるのではないだろうか。
まだ私にはわからないことだらけだが、このようなこともこれからは大切になってくるのではないのだろうか。



朝日町では、このような地域間の交流が少ないという背景から「地域おこし企業人」の制度を活用している。
私は地域おこし企業人というものをここで初めて知った。

地域おこし企業人とは、
地方公共団体が、三大都市圏に所在する民間企業等の社員を一定期間受け入れ、そのノウハウや知見を活かし、 地域独自の魅力や価値の向上等につながる業務にしてもらう、
というものである。

私はその地域おこし企業人の方とお会いし、その方と協働して動かれている方々にお会いした。
不動産関係の仕事をしている方で、東京から来ているそう。
まだ動き出したばかりだが、今は街中にある空き家を改修してワークスペースを作ろうとしているようだ。他にもコミュニティスペースになったりもするのかもしれないが、現段階では空き家を片付けて改修する作業が行われている。
私もその作業のお手伝いをさせていただいた。茶の間の掃除や台所の掃除などを行なったが、特に台所の作業では、長期で保存され固まり、異臭を放つドレッシングや調味料などの処理を行なった。こんなにも大変なものかと思った。リノベーションのイメージを覆す出来事だった。一部分だが、空き家改修の大変さを感じることができた。

こういったことも町を良くするための1つとして重要なものなのだろう。
実際、ここの掃除をした日の夜、皆さんの仲間たちが集まって懇親会が開かれた。
そうやって地域の人や地域で働いている人とのつながりも生まれている。
ある意味、もうすでに地域の人がつながる拠点になっているのだろう。
空き家リノベーションなどのワークショップを開く意味を少し理解することができたのかもしれない。

このような外から来た人が地域に関わることによって新しい変化、新しい人の繋がりができるのだと改めて思った。

今はまだ企業人の制度を取り入れたばかりだが、これから何ヶ月、何年と時が経ったらどうなるのか。
どんな場所が生まれ、どんな人の繋がりが生まれ、どんな地域になるのだろうか。

とても気になるところだ。

地域おこし企業人の方々に詳しい話をじっくりお聞きする時間はありませんでしたが、半日、いやほぼ1日ご一緒させていただきとても楽しい時間を過ごすことができました。
そして善田さんにも大変お世話になりました。
また朝日町を訪れたいと思います。
ありがとうございました!