旅中国編!53カ所目は山口県周防大島町!

旅中国編!53カ所目は山口県周防大島町!

11月21日〜24日まで滞在していました。
周防大島町は瀬戸内海で3番目に大きな島で、「瀬戸内のハワイ」とも呼ばれるところだ。昔、多くの人が周防大島からハワイに移住し、そこから帰ってきた人がハワイの風習や文化を持ち込んだと言われていて、夏にはフラダンスのイベント交流などもあるのだ。今は、ここの特産品である「みかん」が旬で、町のみかん畑には多くのみかんがなっていて、とても美しい風景がみてとれる。

そんな中、私は道の駅でカンボジア料理を提供しているリム・ピセイさんにお話しをお聞きした。この方はカンボジア出身で、日本に来てから13年ほど経つという。

はじめに、ピセイさんがこの町に来るまでの経緯をお話ししていただいた。

「私はカンボジアにいる時には日本語に興味があって、カンボジアでは日本語教師をしていたんです。その学校には日本人の先生がいなかったけど、募集をかけたところ日本人の人が来たんです。その人は女性で知り合い、日本に来てその人と結婚しました。2年目からは社員として10年間働きました。その時は東京や横浜で仕事をしてました。でも、3.4年前に会社を辞めてこの町に来たんです。」
と言っていた。

私は、
「なぜ会社を辞めてこちらに来たんですか?」
とお聞きした。

ピセイさんは
「前にいた会社はすごく良かったんです。でも、自分には夢があって自分でお店を持ちたいと思っていたんです。それで、お店をやるなら元気なうちにやりたいと思っていたから辞めたんです。それで、お店を出すなら横浜で出せばどうか?と言われたりもしたけど、それは嫌だったんです。大変なところこそ、人がいないところこそ人が行くべきだと思ったんです。東京や横浜は自分がいなくてもお店がたくさんあるけど、大島は人が来て欲しいと思っている。自分がくれば1人増える。島のプラスになりたい、島で頑張りたいと思ったんです。」
と言っていた。

それに続けて、ピセイさんがなぜこの島にきたのか話してくださった。
「私の奥さんのおばあちゃんがこの町の出身で、その方が亡くなり家が空いてしまったんです。でも、人が住まないと家がダメになってしまうと思って。だから、そこに住めばおばあちゃんも喜んでくれると思ったのでこの町に引っ越して来ることになったんです。」
と言っていた。

自分の夢を叶えるためにカンボジアから日本に渡り、そしてここ周防大島町にやってきた。自分が輝ける場所、自分が必要とされる場所を見つけ、自分のためだけではなくその地域のために何かしたいという思いを持ってこの町に来たのだ。そして、自分の奥さんのおばあちゃんに喜んでもらいたいという思いも持ってこられたのだ。

ピセイさんはこの島の魅力についてお話ししてくださった。
「私は自然とか海とかが好き。綺麗な海とか、ここに初めて来た時も周りの人が挨拶してくれたんです。差別がなかったんです。
あと、この大島に入る時の感じがすごく良いです。人が良いし環境も良い。環境と人の良さがあるんです。大島に来て良かった。最高です!」
と言っていた。

そして最後に、ピセイさんが大切にしている思いを話してくださった。
「私はとにかく出会いが好きなんです。出来るだけ良いことをしたいし、縁を大切にしたい。幸せは自分で決めるもの。助け合い、お互い様、お陰様、感謝、この4つを大切にしているんです。」
と言っていた。

ピセイさんは本当にここに来て良かったと思っているのだと身に染みて感じた。笑顔でとても楽しそうに私とお話ししてくださり、本当にこの島が好きなんだと。
そして、助け合い、お互い様、お陰様、感謝という4つを大切にされている。言葉としては日本に来てから学ばれたと思うが、この考えは日本に来る前から持たれていたのかもしれない。こういうことは世界共通なんだと思った。

こんな思いを持っている人がいる。
この人にまた会いに行きたいと思ったし、こんな方がいるこの島にもまた行きたいと思った。