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論理的思考力①(縦の論理)

前回から、
著書「ロジカル・プレゼンテーション」を基に
自分の考えを効果的に伝える「提案の技術」について学んでいる。

前回は、
提案の基本的な技術について学び、

①提案とは自分が頑張って通さなければ普通は通らない。
②資料が作れるほどに、考え抜き、言語化すれば自ずと考えがまとまる。
③うまく説明ができないのはそもそも何を説明すべきかが分かっていない。
④提案の技術とは適切に考え、適切に伝えるためのテクニックだ。

ということを学んだ。



今回の記事では、
提案をするにあたって「適切に考える力」、すなわち、「論理的思考力」について学んでいく。(もう一つの「適切に考える力」は「仮説検証力」)


なぜ論理的である必要があるのか。

それは、どんな相手にも理解してもらうため。

自分と似た価値観を持っている人には伝わる話でも、価値観の違う、例えば、初対面の人や、育った文化の違う人、自分と反対の意見を持っている人に伝えようとした場合、伝わらないことが多い。

そんな中で、自分の提案を理解してもらい、受け入れてもらうには、相手の視点に立って筋道立てて説明することが求められる。

これは、私の個人的な思いだが、
自分の考えが相手に伝わらないのは非常に寂しい。

「自分の伝えたいことが上手く言葉にできなかった」
「あー、自分が言いたいことはそうじゃないんだけどな」

と何回思ったことか。
現代で人と人が理解し合うツールは「言葉」しかない。

その言葉を大切にし、相手に伝えたいのであれば、
言葉を選ぶ語彙力と、構造的に論理的に話す力が必要だと感じ、現在の「記事の執筆」を行っている。


論理的とはどういうことか?

論理的とは「話がちゃんと繋がっている状態」

話は、縦(直列)と横(並列)に繋げる必要がある。

縦の論理がつながった状態とは、
「誰が見ても因果関係が理解できる状態」

つまり、「雨が降るから、傘を持っていく」という万人が理解できる縦の論理を作ること。


縦の論理の理想とは

縦の論理の理想は、
「求められれば細かく説明できる状態」である。

例えば、「路上駐車は、迷惑だ」という言葉に対して、「確かに」という意見を持つ人もいれば、「本当に迷惑?」と疑問を持つ人もいる。

疑問を持った人に対しては、「路上駐車は、通行車両の妨害になり渋滞を引き起こすため、目的地までの所要時間が長くなるので急いでいるドライバーにとっては迷惑だ」といったように説明ができる状態が理想。



縦の論理が繋がらない三つの理由

①前提条件の違い

②異質なものの同質化

③偶然の必然化


①前提条件の違い

経験や思い込みで、口には出さない勝手な前提条件を頭に置いて話している。
相手にはその前提がないため、論理が繋がらない。

例えば、就職学生が「私は経営学を専攻していたので企業コンサルティングに必要なスキルがあります」と面接で自己PRしたとしても、経営学で学ぶこととコンサルティングで使うスキルが同じであると言う勝手な前提があり「本当にそうなの?」と言う反応を受けてしまう。


②異質なものの同質化

違う話を混ぜて、一緒に議論してしまっている。
よって相手からは、「一概にそうとは言えないのでは?」という疑問が生まれてしまう。

例えば、就職学生が志望動機で「実力主義が徹底されている外資系企業で働きたい」と面接官に言った場合も外資系と言う言葉で企業をひとくくりにしているが、外資と名のつく会社の全てで実力主義が徹底されているわけではないため、論理が繋がらない。


③偶然の必然化

つながりが怪しいのに口ではならばと言ってしまうこと。
すなわち偶然を必然と勘違いしていること。

例えば小売店の経営者に「この商品は店頭に並べたら絶対に売れます」と言った場合、営業担当者の頭の中では、財布に余裕のある誰かが店舗を訪問し、その商品を発見し、興味を持ち、手に取り、使い道を考え、買おうとする一連の流れが全て必然として捉えられている。しかし、実際はそこまでの事象が必然的に起こるはずはなくこの因果関係の連鎖はどこかで断ち切られるので、絶対に売れますと言われても小売店の経営者は「本当にそうなの」と思ってしまう。


今日のまとめ

①縦の論理がつながっている状態とは、誰が見ても「AならばB」が成り立っていること。

②縦の論理の理想は、「求められれば細かく説明できる状態」

③館の論理がつながらない原因は3つ

 1, 経験や思い込みで口には出さない勝手な前提条件を頭の中に置いている
 2, 一概にそうとは言えないものを一緒に議論している。
 3, たまたまであるものを必ずそうだと言っている。





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