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G2 2024年毎日王冠:中間考察

皆さんこんにちは。
バークレーでございます。
今週は東京1800mで行われるG2毎日王冠の中間考察をお送りしていきます。先週のスプリンターズSは馬券は残念でしたが、ルガルが復活を遂げてくれました。本当に好きな馬ですので嬉しいことです。今週は天皇賞秋へとつながる毎日王冠を分析していきます。先週この中間考察について「長く書けばいいと思っているのでは?」とご指摘をいただきました。自分の中では頭の中で思い浮かべている内容を文字に起こしているだけで、長く書こうとは思っていなくても長くなってしまっておりました。決して本意ではなかったのですが、それでもご指摘は真摯に受け止め、今回は自分の中では簡易版にしようと思っております。それでは分析を始めていきましょう。


G2 毎日王冠:予想基本方針

G2 毎日王冠:東京芝1800m左回り
【コース形状考察】

東京競馬場芝1800m左回り:コース形状

こちらが毎日王冠のコース、東京1800m左回りコースです。
競馬塾ラジオ(スペース)でもよく話題に挙がるコースとなっています。スタートが2角ポケット地点からとなっており、一見するとスタートからすぐコーナーを迎える形状になっているため、前3ハロンのテンスピードはさほど上がらないようにも見えます。しかし、2000mコースとは違い、スタートから斜め方向に真っ直ぐ走っていく形状であるため、2000mコースよりはコーナー部分でスピードは落ちず、そのまま向こう正面になってもハナの争いが激しくなることがあります。この「ハナの争いが激しくなる」ということがこのコース最大の特徴だろうと思います。
そしてもう1点は先ほどのハナの争いの激しさと連動して息が入れにくくなるということが挙げられるでしょうか。向こう正面一杯使ってハナの争いが行われ、ようやく息を入れるのはコーナー部分となります。しかし東京競馬場直線は525mと2ハロン弱の長さがあるため、息を入れるといっても十分ではありません。結果としてこのコースで勝ち切れる馬というのは、高い心肺能力と決定打となる終いの脚を両方とも持ち合わせなければならないということになります。それがこの1800mで2歳時に勝ち切るとその後出世していくと言われている所以でしょう。本来はここで色んな馬の検証をしていきたいところではありますが今回は短く終わらせるつもりなのでこのくらいにしておきます。
【断面図考察】

東京競馬場芝1800m左回り:断面図

こちらが東京競馬場1800mの高低差を示したものです。スタートから下って行って3角手前で小山を上る感じの形状となります。来る直線には中山や阪神、中京ほどではありませんが急坂が待ち構えています。いかにも形状からは前傾ラップになりそうな匂いがしてきます。実際のデータを見てみましょう。

G2毎日王冠過去レース:前後半タイム

ありゃ…。データを見るとかなりの確率で後傾ラップになるみたいですね。やはり終いの直線525mを考えた時、なるべく前半流れるペースにはしたくないという騎手の心理が働いているのでしょうか。ちなみに毎日王冠の前3F平均タイムは35.44秒となっています。これも実はそこまで速いラップとは言えません。マイルは35秒前後が一般的ですし、2000mも新潟記念は平均35.84秒と緩いですが、札幌記念は35.30秒、函館記念でも35.05秒となっています。では東京1800mで行われる毎日王冠は何がポイントなのでしょうか。それは「基礎ラップ」にあると私は考えています。基礎ラップとは、スタート1ハロンを除いた全タイムをハロン数で割ったもので、私がレースにおける逃げ馬が繰り出す基本的なスピードを表したものです。毎日王冠の基礎ラップは11.55秒であるのに対し、関屋記念はマイルですが11.40秒、1800m中山記念は11.66秒、前3ハロンの平均ラップが毎日王冠よりも速い札幌記念で11.91秒、函館記念でも11.91秒となっています。要するに強烈なスピードで1ハロンを走るレースではないにしても、1ハロン毎に求められるラップはマイル級でスピードの持続力が必要だということになるでしょうか。

G2 毎日王冠:逃げ馬考察

【逃げ馬考察】
では、続いて逃げ馬の特定を行っていきます。自分の現状での弱点は分かっています。逃げ馬の特定の精度はかなり高くなってきましたが、逃げ馬が作り出すペースの特定になると思いきった考察ができず、数字的に置きにいってしまうところが自分にはあります。その辺をテーマに考察をしていきます。まずは逃げ馬候補の選出からです。直近5走で逃げた回数、そしてテン速さ比較を見て行きながら特定していきます。

G2毎日王冠:出走馬テン速さ比較

テンの平均で言うとシルトホルンが1番。そして逃げた回数で言うとホウオウビスケッツとヤマニンサルバムが候補という感じになるでしょうか。シルトホルンが逃げたのは3走前のメイSでのことでした。この時のテンは35.7秒とさほど速くはありません。シルトホルンという馬はその他を見てみても、35秒台で前3ハロンを進んでいることがほとんどで、安定した行き脚を見せてくれる馬となります。経験値からこういう馬は「抜けたら逃げる」というタイプで、決して意思があって逃げるというわけではないのでしょう。ではヤマニンサルバムはどうでしょうか。逃げたのは前走勝ち馬となった新潟大賞典の時と、4走前のオクトーバーSでのことになります。新潟大賞典は37.1秒、オクトーバーは35.9秒で逃げ切っています。そもそもそんなにテンの速さを利用して逃げるタイプではないということがここからも分かります。とするならば、テン速さ平均2位のホウオウビスケッツはどうでしょうか。この馬が唯一34秒台で逃げたことがある馬となっています。中日新聞杯でのことです。この時は前34.7秒で逃げていますね。テン速さ比較を作る際は直近3走でテンの速さを割り出していますので、5走までさかのぼるとホウオウビスケッツがトップに立ってくるのかもしれません。ただ、この馬も「逃げに最適なペース」というものが存在するのかもしれません。2000mならば前走のように35秒後半、1800mならば2走前のように35秒前半のペースがこの馬にとっては理想的です。今回はこのペースを基本に考えたいと思います。
【ペース考察】
ヤマニンサルバムもしくはホウオウビスケッツが逃げたとすると、どちらがハナに立つかはもう並びの関係で考えるしかありません。ホウオウビスケッツが35秒半ばで進む、それを基本に考えてヤマニンサルバムが前に出るか後ろにつくかを考えることにします。基本的には前3ハロンが35秒半ばで進むと考えると過去レースでそれに該当するのは「2013・2014・2017・2019」の4年分です。ここで前後半タイムの表をもう一度見ていきます。

G2毎日王冠過去レース:前後半タイム(再掲)

前半ペースは47~48.2秒と幅広い形となっています。しかしホウオウビスケッツというのは持続力に長けた馬です。ある程度のラップをずっと続けられるプチジャックドールのような馬だと考えると、そこまで明確に緩めてくるわけではないのではないかと思います。ヤマニンサルバムが逃げたとなるとそうはいきませんが、ホウオウビスケッツが前にでたら2019年のようなラップになるのではないかと思います。想定は47.0~47.3秒程度と考えておきたいと思います。ちなみに2019年のラップは…
12.9→11.3→11.3→11.5→11.5→11.6→11.2→11.3→11.8
まさに持続系ラップです。しかもこの時は逃げ馬が2着に入っています。ホウオウビスケッツが逃げるとするとこういうイメージでレースが進んでいくでしょう。

G2 毎日王冠:能力比較

【能力比較考察】
今までの能力比較は「持ちタイム」「上がりタイム」「上がりタイム最速時の前半ペース」「総合評価」と4つの項目を載せてきましたが、今回は最終的な結論のみ、「総合評価」のみを載せていきたいと思います。

能力比較:総合評価

能力比較ではこのような結果になりました。
エアファンディタに関しては3つの項目全てで優秀な結果だったことに加えて、直近3走は「58㌔、60㌔、60㌔」と斤量が課されていましたが、今回は57㌔となります。その辺も加味すると一変してもおかしくはないかなと思っています。オフトレイルはラジオNIKKEI賞の覇者ですが、福島競馬場の1800mは結構時計がかかる競馬場なので、持ち時計に関しては優秀でした。次点評価には今のところ騎手が未定となっているマテンロウスカイ、格としては今回のメンバー№1のローシャムパーク、そして先ほどから話に挙がっているホウオウビスケッツの3頭となります。この中で唯一「能力比較考察の意味がないな」と思っている馬が1頭います。ヨーホーレイクです。この馬は1800mという距離に関して新馬戦でしか経験したことがありません。したがってどうしてもタイム指数としては劣って見えてしまいます。しかし、今年華麗なる復活を遂げた同馬。決して軽視することはできないと思います。

G2 毎日王冠:バークレー指数上位馬

【バークレー指数上位馬】
上がり優秀馬
1位 エアファンディタ(1.7)
2位 ヨーホーレイク(1.5)
3位 ニシノスーベニア(1.1)

上がりトップには能力比較でもトップに立っていたエアファンディタが入りました。本格的に重賞戦線に入ってくるまでは末脚自慢で上がり最速を連続していた馬です。しかしどうしても後ろからの脚質のため、重賞では展開が向かずに惨敗が続いています。先ほども述べましたが今回斤量的にかなり緩くなるので中段あたりで楽に追走できれば穴を開ける可能性はあると思っています。
2位はヨーホーレイクです。
今年完全復活した馬ですね。休み明けの金鯱賞も3着に入っていますし、直近2走でも上がり3位以内が2回、もともとの特徴であった終いの脚が完全に復活していると思います。本来はこちらも行き脚がつかないタイプなのでどうかなと思っていましたが、復活してからは金鯱賞で35.2秒、鳴尾記念で35.5秒としっかりスタートから追走できています。これだけ中段や前目で競馬ができるならば、もしかしたらローシャムを打ち負かすかもと思っています。
3位にはニシノスーベニアが入っています。
前走レーベンスティールに0.3秒差の2着。前走はエプソムCですので今回と同条件です。3着シルトホルンとも0.3秒差をつけていることを考えると力は評価せざるを得ません。強烈なキレ脚タイプではありませんが、長く脚を使えるタイプで東京開幕週ということを考えれば当然選択肢に入ってくる1頭かと思います。

コース適性優秀馬
1位 マテンロウスカイ(1.4)
2位 ニシノスーベニア(1.3)
3位 以下の2頭が該当(1.2)
シルトホルン・ローシャムパーク

コース適性ではマテンロウスカイがトップでした。
個人的にはどうしても出てほしい馬です。ドバイでは惨敗しましたが、昨年のエプソムC3着という同条件での実績を持つ馬です。距離適性もトップでしたので1800mはベストの条件です。
2位のニシノスーベニアは紹介しましたので3位に参ります。
まずはシルトホルンです。
今年のメイS、そしてエプソムCと東京1800mレースで2回連続の着内となっています。そういう意味ではこのコースが合うのだろうと思います。ただ、さすがに戦ってきた相手を考えると今回は層の厚さが違うかなというのが印象です。これがただのOP戦だったら買っていると思います。
もう1頭はローシャムパークです。
とにかくこの馬は馬体を見て状態を見極めます。
この馬の最高潮は今年の大阪杯だと今でも思っています。それに比べると今回は完全なる叩きの馬体です。馬券外はあまり想像がつきませんが、そこまで必死になってメイチの仕上げをしてくるわけではありませんので、あくまでも勝ちにくるとは思いますが、今回は他の馬に優位性があると見ています。

距離適性優秀馬
1位 マテンロウスカイ(1.5)
2位 以下の2頭が該当(1.0)
エルトンバローズ・ローシャムパーク

距離適性トップもマテンロウスカイでした。
ここでは同率2位のエルトンバローズを紹介します。
昨年ここで勝利をして、満を持してマイルCSに臨みましたが4着という結果でした。私の中では完全に非根幹の良馬場適性タイプだと思っていますので、今年も好走してくる可能性は十分にあると思います。しかし去年よりは状態が良くなさそうな気もしています。

総合指数上位馬(途中経過)
1位 ローシャムパーク(13.866)
2位 ヨーホーレイク(13.847)
3位 マテンロウスカイ(11.036)
4位 ニシノスーベニア(10.368)
5位 オフトレイル(9.301)

参考2023年毎日王冠総合指数
1位 ソングライン(20.359)🥈
2位 ジャスティンカフェ(17.971)7位
3位 シュネルマイスター(15.604)🥉
4位 バラジ(10.710)9着
5位 アドマイヤハダル(10.615)4着
総合指数では実績面が大きく影響してローシャムパークがトップに立ちました。ここではオフトレイルだけ紹介していきます。
先ほども紹介しましたが、ことしのラジオNIKKEI賞のタイムが非常に優秀です。能力も高いし1800mという非根幹タイプの馬だと思います。後はスタートがしっかり決まるかどうかです。今まではある程度好位からの競馬ができていましたが、今回は古馬との戦いです。今までの行き脚ならば後方からとなることが濃厚で、開幕週の芝を考えると合わない可能性が高いのではないかと思っています。世代のレベル次第ですね。

G2 毎日王冠:中間考察該当馬

★中間考察該当馬★
軸候補
マテンロウスカイ⑩・ヨーホーレイク➂
ローシャムパーク➀
相手候補
エアファンディタ⑭・エルトンバローズ➃
ニシノスーベニア⑧・ホウオウビスケッツ⑥

今回はこの7頭を中間考察該当馬に指名したいと思います。一応、現時点での人気も載せてありますが、中間考察で人気を意識したことがほとんどないので参考程度です。

今回の考察は以上です。
かなり自分が調べたものを割愛して述べたので、非常に表面的な考察になってしまったかもしれません。自分自身こういうスタイルで書いたことがないので何が良いのか分かりませんが、少なくとも身体への負担は少なくて済みそうです。今回も記事を読んで下さりありがとうございました。まだスタイルが確立していないので手探りですが、何かご意見などあれば教えてください。ありがとうございました。

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