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2023.02.25 相場雑感

 おはようございます。決算シーズンも終わりみなさんいかがお過ごしでしょうか?今年ももうすぐ2か月たちますが自分は月初に年初来+15%ほどパフォーマンスが出ており浮かれておりましたが、一時まさかのマイ転…そして±を揺蕩っている状況でございます。決算後の過剰反応は毎度のことですが、まさか!!ということもあり苦慮しております。といっても投資ホライゾンが長い銘柄が多いのでやることは特に変わらずコツコツこなしていきたいですね。

 さて、日経とTPIXのチャートから

日経平均日足
TOPIX

 といっても特筆すべきことはなく、高値を中々超えられない状況が続ぎ日柄が進んでいく。24日の金曜日は海外のASMLの決算を受けてかシクリカルグロースが急騰し、それに引っ張られるかのように日経平均も上昇した。当日はアドバンテストと東京エレクトロンで前場は150円寄与度があった局面も見られたが、記憶を遡ると昨年も同じような一時的なカバーのような動きもあり、馬龍優位のこのマーケットで実需で買われていたのかは甚だ疑問が残る展開であった。
 指数全体の上値は重いものの低PBRの銘柄へは絶え間ない資金流入が続いており、一体何を考えて買われているのかサッパリわからない状況だが、DNPの中期経営計画やシチズンの自社株買いなど本気度が評価された。大局的な視点でPBRを改善しなさい!という号令によりモメンタムが出ているのであれば短期的にでもそこに資金を入れなければそれがリスクになっているのも事実である。

TOPIX VALUE

 相変らずVALUE優位な展開は続き、銀行株や鉄鋼株、海運株などの値動きが強い相場が続いている。鉄鋼株は分からないが、海運株などは来期のガイダンスがしっかり数字を出せるか不透明であるがそれでも断続的な買いが続いていることから、ファンダメンタルというよりも低PBRの是正という大義名分に対して対応した資金が盲目的に流れているのだろうか。外需セクターに関しては未だ自動車関連がさえず、機械セクターは比較的堅調な動き、特に機械セクターはサイクルのボトムが意識されているようにも見られる。昨年のFA関連の決算ではロボットが堅調であったが株価はそこまで反応せず本年に入り一気に反応したが、それに呼応する形で工作、建機などが上昇している。単純に景気の減速感だけでなくマクロに起因する需要の取り込みに成功しているのか(人手不足による省人化への投資など)今後の業績を見つつ判断したい。小売り系の大型株ではロート製薬やPPIHなどがしっかりとした決算をだし無難に通過しており、海外で結果を出している企業も多く、今後は日本での価格決定力やさらなる海外展開と伸長に期待していきたい。

 一方グロースはどうかというとさえない展開が続いている。

MOS

 昨年からのスター銘柄であったEDPが決算後についに陥落してしまった。

EDP

 決算の内容についてはここでいちいち説明はしないが、プロアマ問わずこういったクオリティがある銘柄がこうなるとは思いもしなかっただろう。一旦こういったセンチメント変化による苛烈なプライスアクションが発生すると市場は冷え込んでしまうのは昨年のANYCOLORで経験済みであり、他のグロース銘柄の決算後のプライスアクションにも波及していた。少しのミスも許されない厳しいマーケットになっているが、個人投資家の短期的なレバレッジ資金が流入しすぎているのだろうか?

 グロース市場においてはついにカバー株式会社の上場が決定した。EDINETから有価証券届出書(新規公開時)が見れるので興味がある方は一読して頂ければと思っている。ちなみに上場発表後のANYCOLORは一旦リバウンドしたもののその後下落してチャートは見るも無残な状況となっている。

ANYCOLOR

 個人的な値動きの予想としてはカバー上場観測から今年はある程度ANYCOLORを外す動きがでており、このタイミングでの発表とカバーの有価証券届出書の内容からするとある程度戻りの資金がANYCOLORへ入ると推測していたがここまで続かないのは予想外であった。バリュエーションというよりも需給による強烈な売り圧力がまだ続くのだろうか、しばらくは静観というスタイルが正解なのだろうか。

 ところで、グロースに関しては3月15日にANYCOLOR、16日にMacbeePlanet、ビジョナルの決算が控えている。これらの決算の内容というよりも決算後のプライスアクションが非常に重要になってくると思う。後出しじゃんけん的な解釈になるのは承知の上だが、注目したい。

 日本株の雑感だが、どうにもガイダンスを意識したファンダメンタル的な投資はワークしないので大きな資金の流れに短期的には乗る戦略になるのだろうか。ただ、根拠はないが既にPBR改善に対するトレードは織り込みすぎている気もする。その銘柄がなぜ低PBRで放置されていたのかを考えるのは当然だが、PBRを改善するためには何をしなければならないか?またそれがこの会社に本当にできるのか?BSがどう変化するのか?など基本的なことをしっかり理解することが大切ではないだろうか。いずれにせよ3月は配当を織り込みする動きも出てくるだろうし、中長期的には来期のガイダンスがしっかり出せるのか?という動きに変化していくと思われる。その点を考えると焦って何かやるよりもしっかりマクロの把握や個別のボトムアップリサーチの作業をコツコツやることに変わりはないと個人的には考える。

一応投資部門別のまとめなどを貼っておきます。海外は馬龍買いなのでだろうか??

 さて、一方海の向こうはどうだろうか。全てチャートは週足。

ダウ
SP500
NASDAQ

 CPI発表、小売り売上高、議事要旨、PCEなど通過儀礼があったわけだが、結果として機能のPCE後株は下がった。

 寒波からのリバウンドの動きなのかよく分からないが今度の動向をみていきたい。またそれ以外では住宅販売件数も上回っていたのが気になる、個人消費の強さを測る上で住宅の次は自動車、それに付随して家計貯蓄の推移やクレジットカードの状況なども推移はチェックしていきたい。

 ここ数日の株の動きとは裏腹に原油が上昇している。債券利回りは上昇しておりこの利回りになっても買われないのは不気味であり、さらに株も売り込まれている。資金はどこへ向かっているのかと思うとやはりドルなのだろう。

 一旦はボトムを打ち付けたと思われるドルインデックスも再び上昇に転じている。当然ながらドル高は米国企業にとってはいかんともしがたい状況なので、恒常的にこれが続いてしまう場合はEPSの押し下げ要因になってしまうのかどうかも考えなければならない。日本企業においては安定した為替の推移が望ましく、ボラティリティが高くなってしまうと企業の為替予約に支障もきたしそうなのでこの辺りの落ち着きは大事になってきそう。

 ということで疲れたのでこの辺で終わります。まぁ結論として株は踊り場というか方向感がないのでなんとも言えないのですが、リスク管理してぼちぼちやっていきましょう。

おわり。

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