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立ち飲み屋の魅力

皆さんは「立ち飲み屋」に行ったことありますか?
私は最近立ち飲み屋がほぼメインになっているぐらい立ち飲み屋を愛しています。

立ち飲み屋の魅力はなんでしょうか?
多くの人は「安い」「美味しい」というと思いますが、私は独自の視点で魅力を伝えたいと思います。
そして「そんな視点・観点があったのか!」と興味を持つきっかけになって頂けると嬉しいなと思います。



1.空気を読めるようになると楽しい

 立ち飲み屋に行った事無い人だとまず驚くのが注文方式と会計システムだと思います。かく言う私も最初に行ったときは何も分からず常連の先輩方にいろいろとご教授頂きました。全ての立ち飲み屋が・・という訳では無いですが、概ねこういうルールがあるようです。

・酔っている人は入店禁止
・飲み過ぎるとお酒の注文が止められる
・ナンパ禁止
・奢り奢られ禁止
・前金制(注文した料理が提供されたら払う。キャッシュオンデリバリー) 
・お店独自のルールが存在する(店内撮影禁止とか通話禁止とか)

この中で「前金制」に慣れていない人は常連さんからも「あ、初心者さんだな」と分かって微妙な空気になるので、とにかく小銭を用意した方が無難です。1万円札なんか出した日には店員さんだけではなく、常連さんからも顰蹙(ひんしゅく)を買います。

というのも立ち飲みは「注文をいかに最短で負荷をかけずに行うか」にあり
お釣りなどの店員の負荷になる作業は、次に注文をしたくて待っている人の時間を奪ってしまうからです。

「注文したい~。あ、でも今万札対応してるから無理じゃーん」

という場面を何度も目にしました。それぐらい会計は空気を読む場所なんです。

また、大声を上げての注文も意味ないです。
「聞こえているかどうか」は関係無く、店員さんが「聞くモードになっているか」をきちんと判断する必要があります。
どんな人でも「このお店は初めて」というシーンはあるので仕方ないのですが、これを知っておくと「あいつ空気読めるな」となるので空気を読む場所というのを知っておくと良いかもしれませんね。
(※そういう意味では日本人ならではの場所かもしれません)

かくいう私が通う立ち飲み屋で御代わりする場合、ジョッキの取ってをカウンターの店員側に向けてギリギリに置く
そうするとそれを視認した店員さんが「おかわり?」と聞いてくれるので「はい」と答えるだけで通じます。これがベストオブベスト。

▼ナス生姜(160円)

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他にも
「同じ料理を注文したお客がいる」→先に注文した人が申告する
「注文できないメニューがある」→予備の欲しいものを決めておく
「どのカウンターボジションに行くか」→初心者は煮物の近くが無難です
「ホッピーでお店のレベルが分かる」→値段と中の量のバランスが指標になる

などなどのテクニックや空気を読む場面と対応方法があり、一見面倒なように思えますが、お店に通って観察したり、時には対応に失敗を重ねる事で自然と覚えられます。



2.店員の個性を理解すると楽しい

立ち飲み屋の店員さんは(当たり前ですが)同じ人間です。
多数の注文や回りくどい言い回しをすると迷惑になります。

店員さんによって理解するキーワードも微妙に違い、例えば「山芋の千切り」を注文する場合、「千切り」だけで通じるなど、どうすれば注文が通じるのか、を経験値として知るとより注文が通りやすいです。

これが立ち飲みの醍醐味であり、コンビニやチェーン店であるテンプレな接客と違って、「この店員さんと意思疎通しているんだ」と謎の達成感を得られるのも立ち飲み屋の魅力です。

残念ながら多くの立ち飲み屋のレビューではこの点が理解されず、「態度が悪い」とか「接客が最低」とかコメントされることも多いです。
だが、店員さんと意思疎通できるとある意味最強の関係になれます。

私は立ち飲み屋に行くと、注文していなくても、秒速で飲みたいものが出てきます。ドラマとかである「へい、マスター。いつもの」の立ち飲み屋バージョンですね。
それはそうと立ち飲み屋の店員さんの記憶力は本当に凄いです。


▼ぶり刺し(160円)

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3.常連さんを知ると楽しい

立ち飲み屋を語る際に「常連さん」の存在は外せません。
私も以前に多くの常連さんと会話する機会がありました。

常連さんは空気を読むスペシャリストです。びっくりするぐらい場の状況を理解されていて、たまにあるトラブルにも卒なく対応されます。単なる「呑兵衛」かと思ったら暴れそうな客を上手にお店の外に追い出したり、ナンパをしている酔っている男性に「ナンパ禁止」を上手に諭す場面とかもありました。(そうすると、なぜかみんな理解して去っていきます)

”良い店には良い常連がつく”

と聞いたことがありますが、立ち飲み屋はその王道をいっていると思います。
必要最小限の行動、必要最小限の時間だけを満喫して去っていく。その姿には哀愁さえも感じてしまいます。
私はまだ「酒の呼吸(?)」を学んでる所なのでまだまだです。

▼トロたく(200円)

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4.客層を知ると楽しい

立ち飲みはオープンスペースであることが多く、客層を見るのも楽しみの1つになります。多くはおっさんなのですが、意外と若者も多くなりました。

そして最近思うのは男女カップルでの利用が多いということ。
「これ美味しい~♪」と感嘆の声が聞こえる・・なんていうシチュエーションが毎回のようにあります。
(カウンターのおっさん達は黙食なのでより声が聞こえやすい)

「立って飲む」というのは女性側からは好まれないのかな、と思いますが意外と立ち飲みを「美味しい物が安く食べれるエンターテイメント居酒屋」として楽しんでいる感じを見受けられます。
まず立ち飲み屋で軽く飲んで、次は落ち着ける場所でまったり飲む・・なんっていうのも良いかもしれないですね

もし「立ち飲み屋に行きたい」という人がいたら私なら全力で連れていってしまうでしょうw(男女関係なく・・ね)

また、女性の1人飲みなんていうのも珍しくないです。ナンパ禁止なお店なら安心して気軽に飲めるのも立ち飲み屋の魅力です。
ただなぜか女性でホッピーを飲んでる人を見た事がないです。不思議です。


▼鶏皮とつくねの塩(220円)

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5.結局、時短を追求すると立ち飲みになる

立ち飲み屋の最大の魅力はなんでしょう
やはり「時短」につきると思います。
そう、立ち飲みは無駄な時間が一切無い「時短」で酔える場所なんだと思います。
さらに料理(アテ)は美味しいし、1人前サイズだし、刺身・炒め物・揚げ物・煮物・野菜などなどいろんなものを食べることができる。

これ以上にコスト的時間的にも、効率的な場所は私は知らないです
(角打ちも近いけど、提供される料理に限界がありますからね)

1000円札持って20分だけ飲みに行く。
きょうはブリ刺しかな、おからもいいな、なめろうと煮込みで攻めるか
そんな妄想をしながら向かう場所が「立ち飲み屋」です

お店に入って「まずは生ビールと枝豆」なんていう注文をする場所に行く事はもう無いでしょう。
(立ち飲み屋でも生ビールと枝豆はありますけどね)


▼エリンギ炒め(160円)

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6.まとめ

今回記事を書こうと思った理由の1つにもなりますが、立ち飲み屋には「美学」があります。
不思議な事に行けばいくほど楽しさが増します。
そもそも数回行っただけではそのお店の全メニューを食べつくすのは難しいのかなと思います。

カウンターで「黙食」に徹する。
今のご時世でもそこそこ安全な場所では無いでしょうか?

まだ未経験な人は是非立ち飲み屋に行って欲しいです
店員やお客の人間観察をして、空気を読んで、美味しいアテを堪能して立ち飲みを楽しんで欲しいです。
何よりお財布にも優しいのですから(笑

以上、お酒大好きタクでした


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