05_初めての借金_サムネイル

はじめての借金

市川です。

人生ではじめて大きめの借金をしたので、今日はそのことについて書いてみました。


いくら借りたの?

1,000万円。

法人名義。無担保無保証。ただし利子高め。


どうやって借りたの?

日本政策金融公庫から。手順は下記の通り。

1.ウェブサイトから申請
2.必要書類を提出(郵送)
3.日本政策金融公庫で面談(1時間くらい)
4.担当の方が事務所来訪して面談
5.振り込みに必要な書類が届く
6.記入&必要書類を集めて返送
7.振り込まれる

最初のウェブサイト申請から約1ヶ月半くらいで入金。思っていたよりずっと早かったです。

たぶん、会社がもう2期目で決算も済んでいて、前期のPLもきれいで(役員報酬を出しつつ利益も残せていた)、かつ代表個人の借り入れ・ローンが一切なかった、などなどの理由もあり、審査自体はかなりすんなり通ったほうなんじゃないかなと思います。

もし、公庫からお金借りたいんだけどどうやって借りたらいいのー?っていう方いたら、声かけてください。やり方とかお伝えできると思いますので(ただ、借りられるかどうかはわかりませんが…)。


なぜ借りたの?

いくつか理由はあるのですが、簡単に言うと「攻めるため」です。

これまではコンサルティング・受託開発・広告運用代行の3つが主な収益源であり、自分含めて会社全体のリソースの8割~9割くらいをここに割いていました。

幸いなことにクライアントに恵まれ、創業初月から安定して黒字経営を続けてこれていますが、1年ちょいこのスキームを続けてきた中で、このスキームの上限値も見えてきました。

ぶっちゃけ、どう頑張っても1人当たり年間2,000万円の売上、これが限界だな、と。コンサルティング事業は基本的に「稼働工数×人月単価」で売上金額が決まるので、1人当たりの売上を伸ばすなら人月単価を上げていかなければいけません。

ちなみに、年間2,000万円稼ぐ人の人月単価は160万ほど。時間単価は1万円です。1時間の打合せをしてもらうのに1万円必要という計算になります。

この人月単価をこれより高く設定してかつ受注できると売上が伸びるわけですが、それを実現しようとすると
・マーケットニーズの強い特殊スキルをスーパー高いレベルで持っている
・その特殊スキルを必要としていてかつ予算を支払えるだけのクライアントと出会える
・さらに、安定してそういった案件を受注し続けることができる
これらの条件が必要になり、自分のスキルと照らし合わせて、うーん、これは無理だなと。

なので、このスキームとは別の事業を立ち上げたいんですよね。自分の工数に対する単価を決めて時間を売る、という方法以外でマネタイズができる事業を。

と、希望(野望?)はあるものの、新規事業を立ち上げるとなると時間的・金銭的な投資が必要になります。なのでその間のキャッシュフローを安定させ、新規事業を立ち上げて「攻めていくため」というのが借りた理由です。


何に使うの?

お金を借りたのは当然「使うため」なので、このお金は基本的に事業の運転資金に回します。

いちおう今の予定としては今年の年末くらいから自分の時間をコンサル事業のプレーヤーから新規事業の立ち上げにシフトしていくつもりですが、ただそうするとその分の売上が落ちるので、その間の会社運営資金と新規事業の投資して使う予定です。

具体的には、採用費、広告費、業務委託費、などですね。

まだ具体的な配分などは決まってないですが、必要だと判断した場合は意思決定スピード大事にして少し強気に投資していこうと思ってます。お金がなくてこれまでできなかったこと、これを進めていきたいです。


借金した感想

実は人生で借金したことなかったのですが(家も車も買ってない)、実際してみると、意外とあっさりしたものだなと感じています(今はね)。金額的にそこまで大きくないというのもありますが…。

すんなり過ぎたのもあるし、会社のお金ということもあり、なんというか「バーチャルなお金」の感覚になってきたんですよね。

今の会社は今期でも売上が億届くかなぁ、無理そうだなぁくらいの規模なので、これまでいた会社と比べると全然小さいですけど、だんだん数字がリアルからバーチャルに変化していっているように感じています。

伝わりますかね?

「自分のお金」から「会社のお金」に変わってきている感覚です。

この感覚の変化のいいところは「投資を伴う意思決定にヒヨらなくなった」こと。創業直後とかは会社の通帳残高=自分のHP感があったので、小さな備品買うのでも躊躇したり悩んだりしたこともあったのですが、最近は合理的に高速な判断ができるようになってきました。

逆に悪いところは、売上やコスト、キャッシュ残高がただの「エクセルの数字」に見えてしまうので、焦りや悔しさを感じにくくなってきたこと。それなりの規模の会社の経営企画とかで仕事していると、それこそ何十億とかの数字を日常的に扱っているわけですが、その数字いじっているときの感覚と、今月給料日まであと何日だっけ?お金足りるかな…これを考えているときの感覚って、金額のレベル感が全然違うのにまるで別物じゃないですか?

それです、その感覚なんです。

だから、気を付けないとせっかく借りたのにすぐ溶かしてしまいそうで怖いなと。。

今回、ありがたいことにそれなりの金額を借りることができたので、会社としての選択肢はかなり広がりました。ただ、それと同時に悪い意味で余裕ができてしまったとも言えるので、ここで管理も攻めの判断も緩めることなく、会社を進めていきたいなと思った次第です。


これは言っておく

こうやって書くとザルな経営しているかと思われがちなのですが、2期目の会社らしからぬガチガチの事業計画作って毎月回しています。たぶん僕の性格と経験からくるものだと思いますが、キャッシュ、PLにかかる要素はけっこうあり得ないほど細かくすべて管理しています。

もちろん、そのために自分や社員の時間を使うのはナンセンスなので、ある程度自動化してやってますよ。


初めての借金まとめ

●借金は悪いことではない、ちゃんと返せばいい
●借金できることも1つの能力(前向き!)と思って、前に進む
●冷静と情熱のあいだ(お金に対してバーチャルな感覚と自分の金だというリアルな感覚のはざま)で、正しい判断をする
●新記事業を成功させたい、できれば一発で。というかさせる。

今回はこんな感じです。


あ、あと、途中にも書いたように採用活動・仲間探しは加速させていきますので、急に連絡させていただくことも増えるかもしれません。その時は無視しないでください笑


おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?