乳児の運動発達について~原始反射~
こんにちは!トレーナーをしている福士です!
今回は原始反射について書いていきます。
・原始反射とは
・モロー反射
・歩行反射
・探索反射
・吸啜反射
・手掌把握反射
・足底反射
・ギャラン反射
・まとめ
原始反射とは…
乳児が特定の刺激に対して示す、中枢神経系によって引き起こされる反射行動のことを言い
例えば、手の平に指を当てると握り返してくれたり、口元を触ると吸おうとする行動のことです。
これらの反射行動は、生き延びるために必要な反応で、意図的に行っているものではありません。
しかし、反射を繰り返して行うことで中枢神経系が発達し、筋力や感覚を獲得していきます。
反射行動は成長によって失われていくので、発生時期や消失時期で成長の評価としても使われています。
(大体の目安として使われるので、まだ出現していないとか、残存しているから成長不良とはならないです。)
代表的な反射をいくつか見ていきましょう。
モロー反射
驚愕反射とも言われ、びっくりしたときに起こる反射です。
この反射は生まれた時から存在して、3~4か月(長いと半年)くらいに消失します。
頭の位置が急に変化したり、大きな音が鳴ったり、温度が変わると大きくバンザイをして、体を伸ばします。
もともとは親にしがみつくために発生した反射で、持ち歩かれている時、落ちないための行動です。
モロー反射、見ているととても可愛いですが、寝付く前にこの反射で何回も起きて、起きるたびに寝れなくて泣いていました。笑
おくるみで反射が出ないように巻いたり、スワドルアップを着せて寝かしつけたりしていました。
歩行反射
自動歩行とも言われ、直立させたときに歩くような仕草を見せる反射です。
こちらも生まれたときから存在し、4~6週頃に消失します。
探索反射
頭を向ける反射で、口周りに触れるとその方向に向かって頭を動かす反射です。
4~6か月くらいまで存在し、栄養を摂るために起こす行動です。
生きていくためには必要な反射ですし、この時の動きがのちのち、体を動かすための基礎になってきます。
色々な方向に動かせるように、たくさん触れていました。
吸啜反射
こちらも栄養を摂るための反射で、口元に触れるものを吸おうとする反射です。
生まれた時から存在し、4~7か月ほどで消えていきます。
なんでも舐めてしまうのはこの反射の影響ですね。
生命維持のために栄養補給は必須ですし、口の感覚というのはとても鋭敏です。
赤ちゃんは口にものをいれて、その形や感覚を覚えていくので自分の手や足を舐めてボディイメージを作っていきます。
手掌把握反射
みんながやる掌に指を置くと握り返してくれる反射ですね。
生後5~6か月くらいまで続きます。
4か月くらいにはしっかり物を握ることができるようになってきます。
そして案外、力が強いです。
足底反射
手と同様、足の裏を撫でると足指が曲がる反射です。
足底反射は長く9~11か月ほどまで続きます。
基本的には指が曲がる(屈曲方向)反射ですが、幼児期には伸びる(伸展方向)反射も出ます。
年齢を重ねても、足指が伸展方向に反応する場合は「バビンスキー反射」といい、 錐体路障害が疑われます。
ギャラン反射
この反射はうつぶせの状態で出る反射で、背中の左右どちらかの肌を撫でたときに、撫でた側に向かって揺れるという反射です。
こちらは生後4~6か月くらいまで続き、以降は見られなくなる反射なのでお子さんがいる場合はやってみてください。(可愛い)
他にも
・非対称性緊張性反射
・パラシュート反射
・バブキン反射
・潜水反射
・ホッピング反射
・ランドウ反射
などありますが、代表的なものまでで割愛します。
まとめ
原始反射は生き延びていくための必要な反射で、その動きを繰り返すことで不随意だった運動が随意的に行えるようになってきます。
随意的に動きがコントロールできるようになった頃には原始反射は消失していきますので、成長の目安として見ていくとともに、その時しか見られない反応や反射を子どもと共に楽しめると良いと思います。
日に日に成長していく我が子を見て、自分自身に危機感を抱いています(汗)
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