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乳児の運動発達について~新生児:生後10日:背臥位~

こんにちは!
トレーナーをしている福士です!

今日は生後10日の仰向け姿勢について書いていきます。


生後10日、新生児の背臥位

・頭部
・視覚
・上肢
・下肢
・まとめ

頭部

ほとんどの新生児は丸い頭部を正中線上にキープする筋力がないため、わずかに横向き(回旋)状態にあります。
低緊張の乳児ではより運動性が見られます。

稀に、頭部が回旋する間に新生児頸の立ち直り反応により、片側に寝返る場合もあります。

頸部の回旋、体幹の回旋が同じタイミングで起こってしまいます。これは頸部と体幹部の分離が不足している時に生じるもので、丸太が転がるように寝返るパターンが引き起こされます。

新生児においては、頸部と体幹部が分離していないために脊柱の回旋運動が制限されているので頭部の回旋と共に頸部の回旋、体幹の回旋が同じタイミングで起こってしまいます。

大人のように首だけ回すということが、新生児のうちには出来ないので、頭部を回旋させたり、いろんな方向を見て頭を動かすことで
頸部の分離性を高めていくんですね。

この頸部の可動性が、脊柱の運動性を高めます。
大人で猫背の人や、背中が固い人は頸部も動きにくい場合があります。

トレーニングの前に、頸部を動かす練習をしてからやってみると、頸部から下の脊柱を動かしやすくなりますよ。

視覚

新生児の視覚は大人のように発達はしていないが、20~23センチほどの距離にあるものは追視したり注視することができます。

上肢

新生児の上肢は、肩関節内転、外旋、肘関節屈曲、前腕回内位にあり、手は緩く屈曲しています。

しばしば手‐口反応として、口の向いている側の手を屈曲させ口に入れますが
これは生まれながらに持っている欲求で成長の過程ではとても大事なことです。

最初は、自分自身の手を自分の手と認識していないため、口に手を入れて舐めることで自分の手という認識を持っていきます。

小さな動きから体の協調性を獲得し自分の体をコントロールできるようにしていきます。

腕の動きと、手の動きも連動していて、基本的には腕を曲げている時は手もグーになっています。
逆に腕を伸ばした時は手はパーになっています。

下肢

下肢は股関節の屈曲、外転、外旋に膝関節の屈曲、足関節の背屈を保っています。

他動的に伸ばされることで、屈筋緊張により抵抗や反動が見られ、目が覚めていて活発な時にはリズミカルで力強いキックをします。

新生児の下肢は、軟部組織の緊張により、その肢位を取っています。
大人でもこの姿勢(ガニ股)の方は軟部組織の緊張も可能性として考えられます。

まとめ

生まれて10日前後の段階から、口と手の協調性や位置関係の把握、リーチを学んでいきます。
デスクワークが主の我々は、良い意味でも悪い意味でも無意識的に各部位を動かすことが出来てしまいます。
初心に帰り、指一本一本、神経を巡らせて体をコントロールしてみるのも面白いですね。


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