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国会議事堂内を散策した2018年夏を記録する前の話③【拗らせ男子の革命日記】

さて、続きを話そう。  

議員会館にある某議員部屋にて先輩と小一時間話すと、  

先輩の後輩秘書2名とも近況を話し合った。  

議員秘書は厳しい世界。  

仕事は明日無くなるかもしれないからだ。
(衆議院の場合任期満了で総選挙というのは片手で数えるほどしかない。解散を宣言するとその場で議員、議員秘書は失職する。)  

その分お給料をもらっているかというと、それは年齢と経験により号数に分けられて変わる。  

ここのあたりは別途また話そう。  

小一時間するとお腹が空いた。  

時計を見ると時間は11時半。  

僕は朝食をゲストハウスにて済ませたが、
緊張と移動でエネルギーを使って、  

腹が空いた。  

先輩は時計を見て、  

『お昼の時間だ。今日はどこにいこうか。』  

と後輩秘書2名にいうが、  

何も言わない。  

先輩は続けて、  

『今日は食堂で飯食うか。』  

僕はキョトンとした。
『ん?食堂?近くに食堂有ったっけ?』
と。  

『では行こうか。せっかく遊びに来たんだから連れてく場所は決まってるでしょと。まだ行ったことないよね?議員食堂は。』と。  

僕は前にも言ったが、議事堂見学はあるが、食堂はない。
まして議員食堂は夢のまた夢。  

雑談をしながら、
別の入館証を先輩から受け取って、部屋を出た。  

エレベーターで地下に向かい、
議員会館から議事堂直通の地下通路を通って行く。  

地下通路は二回前を通ったくらいで使ったことはない。  

通路は無機質な石廊下。  

通る人はだいたい、秘書記章を着用しているか、職員さん。
議会は閉会中の為、閑散としていたが、それでも人は通る。
議員の部屋にいる時も、二回ほど職員さんが書類を持ってきた。
以前訪れた際もそうだった。
『〇〇省〇〇局云々』と名乗る。
名前が長過ぎだろうと思いながらも、
僕が現役時もよく事務所に職員さんが書類を携え来られていた。  

辞書に似た厚みの書類の説明を議員の代わりに聞くのは秘書の仕事であった。眠くなる量だった。  

懐かしさと吐き気を思い出した。  

無機質な地下廊下を渡り、
エレベーターに乗り別の通路を通る。
ガラス張りの廊下で黄緑の絨毯がある。
外は青い空と石灰岩の壁が一面に見える。
この建物をいつも外から眺めていたのか。

(中からではないが。↓)

所々いる衛士が僕たち4人に会釈をしてくる。
優越感と憂鬱感、勘違いを起こす会釈だ。  

先輩曰く、秘書記章を着用するだけで警察や衛士は、恐るらしい。(霞ヶ関を大きな荷物を抱えて歩いていると警官に職質、記章とIDを見せると背筋を正して謝られるとか…。)

日本で一番古いと言っても過言ではないエレベーターに乗ると、絨毯の色が赤色に変わった。

続く

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