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20年前のキセキ

20年くらい前の話。当時はなぜかそんなに凄いこととは思っていなかったんですが、ふと思い返した時に「これ、凄い事だったんじゃ?」ってことを思い出しました。

本題に入る前に、いちおう背景を2つ話しておきます。
背景1つめ。ボクは茨城県在住で県西寄りの県南エリアに住んでいました。当時、電車で都内に出るためには、私鉄を乗って常磐線に乗り換えて都内に向かうという手段しかなかったんですね。

まだ「つくばエクスプレス線」がなかったので、電車でのアクセスはちょっともどかしい感じでした。

そして電車以外で東京に向かう手段がもう1つあって、それが「高速バス」だったんです(自分で運転して都内に行くのイヤだったので)。その高速バス内での話です。

背景2つ目。当時ボクは、ファミレスでアルバイトをしていました。そこで3,4歳くらい年下のかわいい女の子がいたんですが、時間帯的にあまり顔を合わせることがなかったので、ちょっと話す程度。その子が少し関係しています。

背景も話し終わったので、本題に入ります。

20年前のキセキ

それは20年前の5月、東京に向かうために乗った高速バスで起こった、ささいな出来事である。その日は天気も良く、ポカポカ陽気だったのですごく気持ちが良い日だったことを覚えている。

いつものバス停で高速バスを待っていると、遠くからゆっくりとバスがこちらに向かっていた。バスが目の前で止まった瞬間に、ふと上を見上げるとすでにたくさんの乗客がいることが一目でわかった。

「あれ?もしかして乗れない?」

そう思ったが運転手に乗車するよううながされたので、ボクはバスに乗り込んだ。すでにたくさんの乗客がいたので、席を探すのに一苦労だった。。。

空いている席を探しながら奥に向かっていくと、やっと空いている席を見つけた。すかさずその席に座ったら、隣に座っていたのが10代後半から20代前半くらいの若い女の子だった(当時のボクと同じ年くらい)。

そしてバスは出発し、高速道路に乗って目的地の東京駅(八重洲口)に向かって走る。

その途中、バスの振動とちょうどいいポカポカ陽気が眠りを誘ってきた。そしてボクはいつの間にか眠ってしまっていた。。。


「ご乗車ありがとうございます。まもなく東京駅八重洲口に到着です。」

社内アナウンスとともに、ボクは目覚めました。その時ふと、左側に支えがあり、そこに頭を乗せていたことに気づいたのです。たしがボクの左側にいるのは若い女性。壁はなかったはずなので目を開けて確認してみたら、隣の女性も寝ていました。

彼女はボクに寄り添い、ボクは彼女に寄り添いながら寝ていた形になっていたということです。はたから見たらカップルに見えたのではないでしょうか。

お互い目覚めて、ふと目を合わせた時に気まずい感じになって「すみません」とお互い言いながら、降車してそれぞれ目的地に向かっていきました。

その後、当然ですが彼女と会うこともなく、家に帰りました。


翌日、、、

バイトがあったのでシフトインすると、年下のかわいいアルバイトの子が働いていた。ちょっと時間があったので、その子に昨日の高速バス内のできごとを話した。

そうするとその子はびっくりしたような顔をして、こんなことは言った。
「昨日お姉ちゃんも同じようなことを話してたんですけど。。。もしかしてそれお姉ちゃんじゃないですか?もう少し詳しく話を聞かせてください。」

「え?まじで?」

状況や時間帯などを伝えると、やはりその子のお姉ちゃんだったようで、その時思ったのが「世間ってせまいなぁ」くらいでした。

その後、お姉ちゃんが働いているという場所にいって再会し、軽くその時のことを談笑。そしてそれをきっかけに付き合うことに・・・ならなかったんですが(笑)

ふとこんな小さなキセキの話を思い出しました。これを読んで少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

結論:起こったキセキを活かすも殺すも自分次第!

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