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my sweet art : ライゾマティクス_マルティプレックス

東京で開催される世界的運動大会の開会式の演出にライゾマが選ばれなくて残念だった気持ちを埋めるべく、遠路MOTまで行って来ました。

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僕が展示全体を通じて感じたライゾマの表現探索の基礎を言語化すると、有機体の動作を最新のデジタル技術で捉えて解析し、音や光やモノと同期させることで美しさや心地よさ、さらには意外性を創造すること、かなと思います。

実は今回の展示を観るまでは、僕はライゾマとTeam Labには有機体の動作と映像のシンクロという点で似てる部分が多いかもと超ざっくりと捉えていたのだけれど、ライゾマの様々な作品を知る中で、Team Labが掲げている「人と作品の関係をボーダレスにする」方向性との差異を知ることができたのは学びでした。

ライゾマの個々の作品は、音、映像、ダンス、ドローンなど、様々な要素が絡み合って構成されているのだけど、個人的には全体的に「音」の印象が強く残っています。特に《particles》2011年の光の照射とノイズの掛け合いが最高に心地良くて、今もすぐに脳内再生できちゃうほどです。ジジジッ!ギーッ!てな感じで。

球体が光ってるかに見えて実はレーザーで照射されている

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真鍋さんは音楽に造詣が深いことでも知られている。ハマってた3つの中に「数学」があるのが特異ですよね。

撮影できなかった作品も含めていろいろワクワクさせられたのだけど、個人的には約10年前のHIFANAとNIKE free がコラボしたCMで使われたシューズの本物があったのが一番ブチ上がったポイントでした。当時、これは本当にシューズの曲げ動作と連動してるの?って疑っていたんだけれど、真鍋さんの仕事だもんね、中にちゃんと基盤入ってましたよ。。。

なんとなくBTFに出てきそうな楽器化されたシューズ

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展示内容には研究開発中の作品や、開発途中で失敗した映像もあり、日々新しい表現開発にチャレンジすることに熱中するライゾマの皆さんが眩しかったです。創造活動ってすばらしい。

また、この展示で特徴的だったのが「Epoilogue」というタイトルのモニターがズラッと並んでいる部屋。ここではこの展覧会で使われているシステムやデータを表示していて、館内を歩く僕らだったり、各作品を動作させるプログラミングを見ることができました。

モニターが10個くらい並んでました

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この部屋自体もトラッキングされている(!)

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ELEVENPLAY とのインスタレーション作品のモニター

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R&Dコーナーにはステイホームな近況を受けて開発されたLIVEを部屋に拡張するユニークなデバイスもありました。仕事が早い!


ライティングデバイス「Home Sync Light」

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2006年に設立されたRhizomatiksの15年の歴史を振り返る充実の内容を通じて、Rhizomatiksがチームとして継続してチャレンジし続けてきた熱量の高さに心打たれた展示でした。


MOTは隣接の公園が広大なのも良いですよね

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