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「建築士」と「施工管理技士」の難易度は?

建築業界でいう2大資格とは「建築士」「施工管理技士」になると思います。私は「一級建築士」、「二級建築士」、「1級建築施工管理技士」、「2級建築施工管理技士」の資格を受験して合格しています。

取得した順番でいうと「二級建築士」→「2級建築施工管理技士」→「1級建築施工管理技士」→「一級建築士」の順番になります

そこで、これから受験される方の参考になればいいと思い、自分が受験した個人的な感想や難易度を書いていきたいと思います

2級建築施工管理技士 難易度:★★

今回紹介する資格の中では唯一”一発合格”出来た試験であります。二級建築士を受験した年だったので、トータルの勉強時間は20時間程度だったと思います。「建築士」と「施工管理技士」は試験内容がかなり被っているため、その勉強知識はそのまま活かせます。ここ最近は難易度が上がっているという話を聞いたことがあるので、私が受験した時とは状況が変わるかもしれませんね・・・ちなみに私が受験したのは10年以上前の話になります

現在は受験資格も変わって17歳以上であれば「1次」は誰でも受験できるようになりましたが、初学者にとって建築施工の問題はどのように感じるんでしょうかね・・・建築学科を卒業している私でも、当時、問題の内容はあまり把握していませんでした・・(汗)

あるサイトで偏差値を見たら「2級建築施工管理技士」の偏差値は50となっていました。FP2級(偏差値48)よりは少し難しいという試験です。おおよそ当たっているかなとは思います。個人的にはFP2級の方が若干難しかったです。

建築の初学者では、100~200時間くらいの勉強時間が必要かなと思います

1級建築施工管理技士 難易度:★★★

会社からずっと取得するように言われており、どちらかといえば「イヤイヤ」やっていた試験です。(苦笑)自分としては二級建築士があればいいのでは?と思っていましたが、会社からは「一人前になるには、1級建築施工管理技士が必要」だと言われておりました。「1級」は「監理技術者」になれる要件にもなるのでそこが大きいですね・・

受験期間としてはもっとも時間を費やした資格になります。1次試験は3回受けて合格していますが、2次試験は5回不合格になっています。6年間の月日を費やしたことになります。合格後「ずいぶん時間がかかったね」みたいな皮肉を言われる始末・・・

1次の学科は過去問さえやっていれば難しくないですが、2次試験はかなり厄介ですね。現場経験が豊富な方はいいですが、そうでなければ2次試験にある「経験記述」やその他の記述には苦戦します。資格学校に通学していればもっと早く合格することが出来たと思いますが、最後まで独学で通しました。

難易度は★★★としていますが、3でなく3.5くらいというのは私の見解です。

主に現場監督の方が取得する資格になっていて、資格の難易度というよりは、激務の中如何に勉強時間を作れるかに問題があります。
私も何回も受験していますが、やはり勉強時間が圧倒的に足りなかったです。一生懸命にやればもっと早く合格できたとは思います。

ここ数年で受験制度も大きく変わってきているので、その前に取得しておいて良かった資格ですね・・・

二級建築士 難易度:★★★★★

初めて取得した建築系の資格です。住宅業界で働くならたぶん「コスパ最強」の資格です。「営業」・「設計」・「工事」のすべてにおいて役に立つので、これほど素晴らしい資格はないと思います。

私は学科試験は4回くらい受けていて(2回不合格)でした。1回目の学科合格時は建築の仕事をしていなかったので、製図はやる気がでなくパスしました。2回目は建築の仕事に従事していたので真面目に勉強して合格しました。

二級建築士の難易度は偏差値でいうと「56」です。私個人的には「58~60」くらいはあるかなと思います。宅建が「57」なので、それよりは上というのが私の感想です。

宅建は3カ月で合格する人もいますが、二級建築士では製図試験も含めば絶対不可能です。初学者であれば、最低でも学科3カ月、製図3カ月くらいで半年くらいは必要なのではないかと思います。

私は二級建築士に合格してから新築工事の工事担当をさせてもらうことになりました。それまではずっとリフォーム専門でした。私の勤務している会社では現場監督が設計図書一式書くことになっているので、確認申請の書類に自分の名前を書ける時は嬉しかったですね(※代理者)・・・使い走りから卒業できた気持ちです。設計図書の作成から確認・完了検査、現場管理まで一貫して仕事が出来るのがこの資格の魅力です

一級建築士 難易度:★★★★★★★★★

一級建築士は難関資格になり、偏差値で言うと「66」です。

この4つの資格の中でも群を抜いて難しい資格です。上に挙げた3つの資格を合わせても、一級建築士の学科試験の方が難しいかもしれません

私は1年目学科不合格、2年目学科合格・製図不合格、3年目製図合格で一級建築士を取得しました。学科1000時間、製図500時間くらいで合格出来ました。

学科試験は5教科あるのですが、試験の範囲としては1教科が「宅建」に相当するという話を聞いたことがあります。宅建試験の5倍程度の暗記量になる訳ですね。ただ、科目によっても勉強量はかなり違うので、私の感想としてはトータルでいえば学科試験は宅建試験の4倍くらいの勉強量と思います。

一級建築士と宅建は同じ年に受験してたので、感覚的にはだいたい合っていると思います。

そして・・・製図試験は・・・

一般論として製図試験は学科試験よりも難しいです。製図試験は学科試験とは違い、勉強量が必ずしも合格率に比例しないので、非常に難易度の考え方が難しいです。9割以上の人は製図の方が難しいと答えるとは思いますが、2倍なのか3倍なのか、10倍なのかは千差万別です。一発合格出来た人、何度も受験して合格した人、合格出来なかった人ではその評価は違いますからね・・・

合格率から冷静に判断すると学科試験の1.5~2倍くらい難しい試験だとは思います。

「一級」にもなると、地頭のいい人もたくさんいますし、学科も製図もスマートに合格している人も多いです。でも、それ以外の平凡な人が合格するには「根性」「努力」の資格になると思います。では・・製図試験は努力を続けていれば合格出来るかと言えばそうでなく、「環境」「運」「性格」などの様々な要素も絡み合っていると感じます

私は「一級建築士」を一番最後に取得しましたが、他の3つの資格と比べて合格後の周りの反応は別格でしたね・・・それだけ世間的に評価されている資格なんだと改めて感じました。


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