演技レッスン『新しい演技法』に挑戦中!!
こんにちは。
ST Acting Studioスギウチ タカシです。
WSのお知らせ以外では
かなり久しぶりの記事になってしまいました。
去年の後半あたりから『新しい演技法』に
取り組みはじめ、ようやく少しずつカタチに
なってきたかな、と思っているところです。
定期的に訓練を続けている
レギュラークラスのメンバーも
はじめはかなり混乱していましたが
先日のレッスンでは
俳優自ら「よりシーンが面白くなる」
チョイスが出来るようになってきました!!
新しい演技法
『新しい演技法』とは
小林でびさんの記事にある
『視野の狭さをコントロールする演技法』です。↓
『シーンの目的』を持たない
この演技法の大きな特徴としては
『シーンの目的』を持たないことです。
何度かSNSでこの事を書いたのですが
演技講師仲間に会うたびに必ず
「あれ、どーいうこと?」と聞かれます😅
そのくらい今までの演技メソッドでは
『目的』は何よりも重要なものでした。
演じる上での『核』といっても良いくらい
『目的』次第で演技の良し悪しが決まる。
たしかに以前はボクもそう信じていました。
ところがですねー。
目の前で
『シーンの目的』を設定しない
やり方で演じて面白いシーンを観せられたら
白旗上げるしかないですよね〜。
観客が観たいのは
『〇〇メソッド』を使った演技ではなく
面白い演技(作品)なので。
今までと真逆のアプローチだったので
当初、かなり頭の中は混乱しましたが😅
『判断』しない
ボクが習ってきたメソッドでは
相手のセリフの内容やアクション(行動)は
自分の『目的』に対して
都合が良いか、悪いかを『判断』するんですが
これもしません😅
じゃあどうするかというと
頭を使わずに『反応』したいんですよね。
一体どうやって?
このときにボクが別で習ってきた
『身体開発』が役に立ったんです。
『反応』しやすい身体
『身体開発』とは
→身体が本来持っている構造通りに、身体を使える状態を取り戻していくこと。
『身体開発』を続けていくと
たくさんの素晴らしい効果が出てきますが
その中でも
開発が進めば進むほど
『脱力(リラックス)』した
身体が手に入ります。
そうなってくると
外からの刺激(例:相手のセリフ)に
『反応』しやすい身体になっていきます。
この身体の状態になってくると
『判断』ではなく『反応』することが
可能になっていきます。
一貫したキャラクターではないキャラクター作り
もうひとつ
この演技法の大きな特徴として
『一貫したキャラクター』として演じる人物を
捉えないで演じます。
例えば
社会的には強面の大物政治家であっても
家では娘さんが口を聞いてくれない
ちょっと可哀想な父親であったり
同級生の前では気さくな元スポーツマンであったりと
ひとりの人物であっても
コミュニティによってたくさんの「顔」を
持っています。
これを演じる分けるのは
今までなかなか難しかったのですが
通称『シャボン玉メソッド』を使った
「キャラクターの視点に立つ」アプローチによって
可能になりました。
このテクニックは
今後もさらに深掘りしていくことが
必要だと感じていますが
このアプローチにより
『代替者』や『置き換え』などの
テクニックは不要となりました。
よりクリエイティブな視点で
通常
台本分析をしていくときに
セリフ(言葉)に引っ張られてしまう傾向が
強い人が多いです。
例えば「ありがとう」というセリフがあったら
それは相手に感謝の意を伝えている、と解釈することです。
台本には文字情報しかないので
セリフに引っ張られてしまうのも
致し方ないところはあると思いながらも
実生活では
「ありがとう」というひと言でも
たくさんの言い方があります。
イヤミったらしく言うときもあれば
相手への同意を強要するときに使う人もいます。
本来ならば
台本に書かれているセリフも
いろんな解釈が可能だと思うのですが
以前の『目的』ベースでの
台本分析に慣れていると
どうしても「正解」を探そうとしてしまう為
『新しい演技法』での分析法に取り組み始めた当初
クラスでも大混乱が起きていました😅
そこでひとりのメンバーが
「より、シーンを面白くするには?」という
視点を見つけてくれたおかげで
「なるほど。正解を探すのではなく、
クリエイティブな視点で台本を読めばいいんだ!!」
という気づきがあり
台本の読み方も180度変わりました。
台本のスジからは外れない範囲で
「より面白くするにはどーしたらいいか」
という視点で読んでいくやり方です。
さいごに
最近、ST Acting Studioで
取り組んでいることの一部を文章にしてみました。
まだ発展途上中なので
新たなやり方や、軌道修正しながら
どんどんアップデートしていこうと思っています。
既存のメソッドの良いところは
取り入れつつも
どんどん進化していきましょー!!
では
※本文の内容についてのご質問などありましたら
st.actingstudio@gmail.comまでお願い致します。
ST Acting Studio
スギウチ タカシ