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shinsukesugie
# 感謝
「きみは想像力が足りないなぁ」
私が20代のころ、40才くらい上のお師匠さんによく言われていた言葉である。
いまでも夜な夜なお師匠さんのもとで、
修行している夢を見てしまい、朝起きた時にはぐったりと疲れて、夢かと胸を撫で下ろすのだ。
「じっくりとよく見てみろ。」
ともよく言われた。
何もヒントはくれずに、背中を見てわしの真似だけすればいいんだというタイプの人だった。
自分の父親は石頭だと思っていたが、お師匠さんの頭は鉄球だった。
若いときは、視野が狭くて見れてなかったのだろう。パターンを予測することは経験不足だったため、よく考えて想像するしかなかったのだ。
みるには、見る、診る、観る、視る、看るといろいろある。視座によって変わることもあるし、目に見えないものも想像して感覚で推し量ることもある。また全身の違和感や相手の心情を察して寄り添うことも、全てみるである。
口うるさく言われ続けたが、
いまに繋がる基礎を作ってもらった。
今となっては、お師匠さんに感謝しかない。
そういえば、つらいと感じてた当時の自分は
どんな未来をみてたんだっけ?
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