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「原発の運転期間の最長60年」法成立。

(902文字)

 原発の安全性が、まったく別の話である「ロシアのウクライナ侵攻による電力不足」や「脱炭素社会への取り組み」に変えられてしまった。

 そもそも運転期間は、福島第一原発事故のあと導入された。住んでいた元の場所での生活ができず、避難生活を余儀なくされる方が、いまだに3万人にもいる中で。

 原発の安全神話が崩れ、脱原発社会を目指すことが民意だったはず。

 今後は「原子力規制庁」から「経済産業省」に移る。いや、正確にいうと、もともと「経済産業省」であったが、原発事故を受けて新設された「環境省(原子力規制員会)」に移された。なのに、またそれが元に戻るという。

 さらにいえば、去年夏ごろから規制庁のトップは、経産省出身者が占めている。

 今法案も、経産省を中心とする一部の関係者で、しかも短期間で決まってしまった。

 10年ごとに審査をするらしいが、その時に本当に安全についての議論が行われ、それで不適合と判断することができるのだろうか。

 強行採決する法案はいつもそうだけど、今回も実際に被害にあわれた方やこれからの時代を担う若者などの意見を発表する機会もなかった。

 日本は諸外国に比べ「マシ」だと思っている方も多いだろうが、その諸外国の人々も当初は諸外国よりも「マシ」な時期はあったのだ。だけど、様々な問題が起こってもそれを自分のこととせず、人任せにしていた結果が現在だということを忘れないでほしい。

 ロシアのウクライナ侵攻も一旦始まってしまえば、終わりは見えない。ロシア国民のほとんどの人はそんな未来を望んではいなかったはずだ。

 だったら、これからもそんな未来がこないことを願うだけではなく、声をあげていこうじゃないか。

 声をあげても届かないかもしれないが、声をあげなければ絶対に届かない。

 こうしている間にも、まだ行く先も決まっていない大量の核のゴミや処理水汚染水を社会に放出している。

 止めることができなくても、止める努力を続ける。

そして私は、未来を憂いながらも、それが現実になる前にこの世からいなくなるのだ。

 申し訳なく思う。


 いや、もう少し時間があるので、もう少し頑張ってみるかな。自分のために。

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