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【ネタバレ無】スター・ウォーズEP9の残念なポイント

TOHOシネマズ新宿のカウントダウン上映で鑑賞、個人的な評価としては5点満点だと2.5点くらいだろうか。。

冒頭のタイトルロゴ、最後に拍手はあったことで祝祭的な体験ができたのは楽しかったかな。

2010年代最後の大トリとして「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」が公開されたが、マーベルやゲームオブスローンズと比べると申し訳ないけどクオリティ面で圧倒的な差があり、完全に現役の映画シリーズと世代交代して、スターウォーズは過去の産物へ、そして新しい時代に変わった瞬間だと思ってしまった、、

そもそもEP7とEP8の方向性がそれぞれ全く違うアプローチをかけており、
EP7はレイやフィンなどが「自分のアイデンティティとは?」のような主題を抱え、EP4のプロットを軸に置いて昔のスターウォーズを振り返りながら物語が進むのだが、一方EP8はこれまでのフォースの世界観を拡張させたりと、新たなスターウォーズの可能性を提示した内容となっているんだけど、
EP9はそれら2本をまとめて物語を帰結させなければいけないので、誰もが納得のいく脚本を描くのは難しいとわかりつつ、この脚本の点は事前に分かってはいたことなので、なんとなく許せてしまうのだが、「演出」が大きく破綻してしまっており、残念な点の方が目立った印象。。

(ちなむとEP9はジュラシックワールドシリーズを手がけているコリン・トレボロウ監督が担当する予定だったけど、彼が手がけた「ブック・オブ・ヘンリー」(2017年)が散々な評判だったため降ろされてしまっている)

EP7の演出が素晴らしい点は「赤」というカラーがEP7の主題である「自分のアイデンティティとは?」のゆらぎを示しており、
(例えばC3-POの片腕が赤とか、フィンが被っているストームトルーパーのヘルメットが赤とか)
一貫して脚本と演出がリンクしているのが良かったのだが、そのような演出がエピソード9ではほぼなしの状態。。どうしたJJェ、、

物語のテンポはJJエイブラムスらしいスピード感のある流れで編集が良いのだけど、無駄な会話、無駄な動きが目立ってしまい、キャラクターへの感情移入があまりできないまま、後半のクライマックスになり「?」となってしまうのが多々あった。。
絵作りもEP8監督のライアン・ジョンソンと比べると新鮮なシーンがあんまりなく、ワクワクするシーンが少なかった、、
(JJエイブラムスは次回「君の名は。」のハリウッド版のリメイクが控えてるけど大丈夫か。。)

ただ、アダム・ドライバーとデイジー・リドリーの演技は素晴らしい。

特にアダム・ドライバーはEP9撮影前は2019年ベスト級の「マリッジ・ストーリー」に出演し、最高の演技をみせてくれたので、EP9でもそのノリで魅力的な演技を発揮し、むしろ上記の残念な点を助けているようにもみえる。
(ちなみにマリッジ・ストーリーの撮影期間は2018年頭から4月、EP9の撮影は2018年7月から2019年2月に行われた)

正直「有終の美」とは言いづらいけど、JJエイブラムスもスタッフもこの超ハードル高い仕事をやりきったことに対しては本当にお疲れ様でした・・!

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