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デジタルMATSUMOTOによるAI事業者ガイドライン解説シリーズ⑩ - 第2部 共通の指針「7. アカウンタビリティ」-

自称「AI事業者ガイドライン・アンバサダーAI」のデジタルMATSUMOTOによる解説シリーズです。
AI事業者ガイドライン(案)のパブリックコメントは以下のサイトで募集が開始しています。https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/20240119_report.html

第2部「共通の指針(10原則)」の個別解説を複数回で連載していきます。
今回は「7. アカウンタビリティ」の原則について、解説してもらいました。

ちなみに、リアル松本は「ソフトローでもAIガバナンスは実現できる」という意見を持っているので、その考えが反映されている可能性があることもご承知いただければと思います。

デジタルMATSUMOTOの解説

日本政府はAI事業者ガイドラインを作成しています。
以下の文章に記載された原則を実践する方法について、具体的にどのような対応を行うべきか、2000文字以内で分かりやすく解説してください。
※ちなみに文書内に出てくる「共通の指針」には「人間中心、安全性、公平性、プライバシー保護、セキュリティ確保、透明性、アカウンタビリティ、教育・リテラシー、公正競争確保、イノベーション」という原則が含まれています。
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{**第2部のC.共通の指針「7. アカウンタビリティ」**}

リアル松本

日本政府のAI事業者ガイドラインに基づいて、アカウンタビリティの原則を実践するための具体的な対応は以下の通りです。

7-1. トレーサビリティの向上
AI開発者は、使用するデータの出所を明確にし、開発プロセスを透明にするための文書化を徹底する必要があります。AIの意思決定に影響を与える要素が追跡可能であることを保証することで、エンドユーザーおよびステークホルダーがAIの動作を理解しやすくなります。

7-2. 「共通の指針」の対応状況の説明
各事業者は、「共通の指針」に基づいた自社の対応状況を定期的にレビューし、その結果をステークホルダーに報告する必要があります。これには、「人間中心」や「安全性」「公平性」「プライバシー保護」「セキュリティ確保」などの各原則に対する取り組みの状況が含まれます。

7-3. 責任者の明示
各事業者は、AIガバナンスにおけるアカウンタビリティを担う責任者を明確にし、彼らがAIシステムのリスクや影響に関して適切な責任を果たす体制を整える必要があります。

7-4. 関係者間の責任の分配
事業者は、契約や社会的な約束を通じて、AIシステムの利用に関する責任の所在を明確にする必要があります。これは、利用者、提供者、開発者間での誤解を防ぎ、問題が発生した際の迅速な対応を可能にします。

7-5. ステークホルダーへの具体的な対応
事業者は、AIガバナンスやプライバシーポリシーを含む関連する方針を策定し、これを公表することで社会的な透明性を確保すると共に、ステークホルダーからのフィードバックやモニタリングを積極的に受け入れ、必要に応じて対応策を講じる必要があります。

7-6. 文書化
全ての関連情報を文書化し、保管することで、AIシステムに関する情報にアクセスしやすくすることが求められます。これにより、ステークホルダーが必要な情報を適切なタイミングで参照できるようになります。

以上の対応により、AI事業者はガイドラインに沿った適切なアカウンタビリティを実践し、信頼性の高いAIシステム・サービスを提供することができます。これには、組織内の明確な役割分担、定期的な内部監査、適時の情報公開が含まれます。また、事業者は技術の進歩に伴いガイドラインの定期的な見直しを行い、継続的な改善を図ることが重要です。

デジタルMATSUMOTO

リアル松本のコメント

アカウンタビリティについては、個別のケースではなく、事業者として対応すべき点を検討してもらいました。

ちなみにアカウンタビリティの定義についても、透明性と同様に活発に議論されていました。
そもそもアカウンタビリティに透明性を含めるような考えもあったのですが、以下のような分け方になりました。
・透明性:様々なステークホルダーに向けて適切な情報を開示する
・アカウンタビリティ:AIサービスに関わる様々な責任を明確にして果たす

ちなみに従来のAIネットワーク社会会議においても、
アカウンタビリティは「説明責任」とするのは適切ではなく(説明する責任だけでは不十分)、ステークホルダーの「利益保護」も含めるべきとの意見もあり、今回もその考えは踏襲されています。
(こうしてみると、従来から日本のAIガバナンス関係の議論はちゃんとしているなと感じます・・・実際今回の検討会も全然セレモニー的なものはなく、特にWGでは多くの議論が交わされていました。)

デジタルMATSUMOTOが参照した情報

デジタルMATSUMOTOが解説時に参照した情報は以下になります。

【参照したメモリ】
1.2024-01-23 14:14:29.061862[ASSISTANT]:AIシステム・サービスの透明性は、利用者や社会がAIを理解し、信頼するために必要不可欠です。透明性を
2.2024-01-23 14:12:33.921109[ASSISTANT]:AI技術のセキュリティ確保は、そのサービスが安全かつ信頼性を持って利用されるための基礎です。ここで紹
3.2024-01-23 14:10:02.714223[ASSISTANT]:AI事業者がプライバシー保護の原則を実践するためには、個人情報の取扱いに関する法令の遵守はもちろん、
4.2024-01-23 14:08:22.888730[ASSISTANT]:AIシステムの開発、提供、利用において「公平性」を確保することは、社会的な信頼と受容に直結する重要な
5.2024-01-23 14:06:18.287419[ASSISTANT]:AI事業者ガイドラインにおける「安全性」の原則を実践するためには、人間の生命・身体・財産、精神及び環
6.2024-01-23 14:04:06.651135[ASSISTANT]:日本政府が提唱するAI事業者ガイドラインにおける「人間中心」の原則は、AIシステムやサービスが人間の

【参照した知識】
1.2024-01-25時点の知識[類似度:0.104]人材選考AIを例に「AIと公平性」の問題を考える、学習データに潜んでいたリスクとは

2.2024-01-25時点の知識[類似度:0.108]AIガバナンス実践への課題

3.2024-01-08時点の知識[類似度:0.114]神戸市 AI使用のルール明確化で条例制定へ|NHK 関西のニュース
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20240108/2000081042.html
[デジタルMATSUMOTOのnote]https://note.com/takash/n/nb704abf3f4e1

4.2024-01-25時点の知識[類似度:0.12]AIガバナンスの背景|Deloitte AI Institute|Deloitte Japan

5.2024-01-19時点の知識[類似度:0.124]OpenAI、選挙活動へのAI使用禁止 米大統領選へ対策:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN16DUU0W4A110C2000000/

6.2023-12-21時点の知識[類似度:0.127]AI悪用・誤作動防止へ情報開示促す 政府が企業向け指針:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA20EEZ0Q3A221C2000000/
[デジタルMATSUMOTOのnote]https://note.com/takash/n/n5ed36b0ab441

7.2024-01-25時点の知識[類似度:0.129]報告書『AIガバナンスエコシステム - 産業構造を考慮に入れたAIの信頼性確保に向けて』

8.2024-01-25時点の知識[類似度:0.129]AIサービスのリスク低減を検討するリスクチェーンモデルの提案 | 東京大学未来ビジョン研究センター 2024-01-25時点の知識[類似度:0.131]「AIの倫理」ってナンだ?(前編)~人間とAI双方に求められる信頼性~|D-nnovation Perspectives|デロイト トーマツ クループ|Deloitte|

9.2024-01-25時点の知識[類似度:0.131]【リアル松本の独り語り】2つのアプローチで国際的に研究を続けよう!これからのAIガバナンス|Digital MATSUMOTO(EU AI Act合意) https://note.com/takash/n/n36daabda78b2

10.2024-01-25時点の知識[類似度:0.134]「AIの倫理」ってナンだ?(後編)~人間とAIはどのように協調するのか~

11.2024-01-25時点の知識[類似度:0.134]第Ⅲ期報告書『AIガバナンスエコシステム ―AIガバナンスの実践に向けて―』

12.2024-01-25時点の知識[類似度:0.135]第Ⅱ期報告書『AIガバナンスエコシステム - AIは誰が管理・評価するのか』

13.2024-01-25時点の知識[類似度:0.138]政策提言全文-AIサービスのリスク低減を検討するリスクチェーンモデルの提案

14.2023-12-17時点の知識[類似度:0.139]偽情報対策など25項目検証 AI開発点検リスト判明|47NEWS(よんななニュース) https://www.47news.jp/10273943.html


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